マキタのポータブル電源は、電気をためる蓄電池のPDC1200(1,200Wh)と、AC100Vに変えるDCACインバータのBAC01の2点で1セットです。BAC01はバッテリを内蔵していないため、この2点がそろって、はじめて家庭用のAC100Vが使えます。
マキタの18Vバッテリーを持っている方は、PDC01に入れてBAC01につなぐ使い方もできます。家電を動かしたい方や停電に備えたい方は、JackeryやEcoFlowのような一体型が扱いやすいです。
この記事では、マキタのポータブル電源が何か、使える時間、工具バッテリーの使い方、一般のポータブル電源との選び分けまでをまとめました。停電への備えの全体像は内閣府の防災情報のページにまとまっています。
BAC01は連続1,400W・瞬間最大2,800Wの純正弦波で、PDC1200なら1,000W出力で約56分使えます
カタログの目安は小型冷蔵庫(112W)約9時間・電気毛布(75W)約13時間・スマホ約57回です
マキタの工具を現場で使う方はマキタ純正、家電や停電に備える方は一体型が向きます
マキタのポータブル電源は2点で1セット
この章では、マキタのポータブル電源が何でできているかを答えます。
マキタのポータブル電源は、電気をためる蓄電池のPDC1200と、AC100Vに変えるインバータのBAC01の2点で1セットです。BAC01はバッテリを内蔵していません。BAC01だけでは動きません。

| 製品 | 役割 | 主な数値 |
|---|---|---|
| PDC1200 | 電気をためる蓄電池 | 1,200Wh・約6時間充電・IPX4 |
| PDC01 | 18Vバッテリー用の電源ユニット | 18Vバッテリー×4本・バッテリー別売 |
| BAC01 | AC100Vに変えるインバータ | 連続1,400W・瞬間最大2,800W・内蔵電池なし |
マキタ ポータブル電源|PDC1200とBAC01の組み合わせ
マキタのポータブル電源は、PDC1200(またはPDC01)をBAC01に接続して使います。コンセントが付いた一体型の1台ではなく、蓄電する箱と変換機を組み合わせる形です。JackeryやEcoFlowの一体型は電池も変換回路もコンセントも1台にまとまり、買ってすぐAC100Vが使えます。
蓄電池 マキタ|PDC1200は1,200Whの蓄電池
PDC1200は、容量1,200Whの蓄電池で、満充電まで約6時間です。本体・肩掛けバンド・充電器が付き、18V×2や40Vmaxの工具へ給電できます(別売のアダプタが要ります)。バッテリ防水保護等級はIPX4ですが、カタログは雨や防じんで故障しないことを保証するものではないと注記しています。
PDC1200は、マキタの充電式製品へ直接つないで長く動かす使い方と、BAC01を付けてAC100Vの家電に使う使い方があります。
マキタ ポータブル電源ユニット|PDC01は18Vバッテリー用
PDC01は、18Vのバッテリーを4本まで装着して電源にするユニットです。ハーネスが付き、バッテリーと充電器は別売です。BAC01の取扱説明書では、PDC01を電源に使うときは18Vバッテリーを2個または4個付けます。
BAC01の出力と使える時間
BAC01は、PDC1200やPDC01に付けてAC100Vを取り出すインバータです。この章では、出力とポート、使える時間を答えます。
BAC01は連続1,400W(VA)・瞬間最大2,800W(VA)の純正弦波で、PDC1200を電源にすると1,000W出力で約56分使えます。AC100Vは2口です。

マキタ ポータブル電源 100V|BAC01のAC出力
BAC01のAC100Vは2口で、連続1,400W・瞬間最大2,800Wの純正弦波です。周波数は50Hz/60Hz切替式なので、使う機器の地域の周波数に合わせます。質量は7.3kg、底面は345×395mm・高さ163mm。運ぶときはポータブル電源ユニットを取りはずし、装着したままでは運びません。
PDC1200で1,000W使うと約56分
PDC1200で1,000Wの機器を使うと、使える時間は約56分です。1,200Whを1,000Wで単純に割ると約72分ですが、目安はそれより短い約56分(約933Wh分)になります。
僕のJackery 1000 Newでも、冷蔵庫とWi-Fiルーターをつないだ画面は出力96W・残り8.5時間で、96W×8.5時間は816Whでした。容量1,070Whより少なく、どちらも単純な割り算より短くなります。容量の決め方は容量の選び方の記事にまとめています。
定格以下でも止まる機器
モータを積んだ機器など、起動時に大きな電力を使う機器は、出力が定格以下でも使えない場合があります。BAC01は、総出力が定格を超えるとブザーが鳴って給電を止める保護機能を持ちます。
冷蔵庫やエアコン、ヒーター、ドライヤーも、起動時に消費電力より大きな電力が要ります。Jackery 1000 Newも同じで、出力の上限を超えると電力が下がるか、自動で遮断されます。工具の起動電力はポータブル電源で電動工具は使える?の記事で確かめられます。
マキタの電源で家電は何時間動く?
この章では、マキタのポータブル電源で家電がどれくらい使えるかを、カタログの目安で答えます。
PDC1200にBAC01をつなぐと、小型冷蔵庫(112W)で約9時間、電気毛布(75W)で約13時間、液晶テレビで約8時間、扇風機で約20時間、スマホは約57回が目安です(数値は参考値)。

マキタ ポータブル電源 冷蔵庫|小型冷蔵庫で約9時間
137Lの小型冷蔵庫(112W)は、PDC1200で約9時間、PDC01(18Vバッテリー4個)で約2.4時間が目安です。1,200Whの蓄電池でも冷蔵庫は約9時間なので、停電が長引くなら、動かす家電を絞るか、容量の大きい機種を検討します。
僕のJackery 1000 Newは、冷蔵庫とWi-Fiルーターをつないで出力96W・残り8.5時間の画面でした。停電で動かせる家電は停電時に使える家電の記事にまとめています。
炊飯器・電気ケトル・電子レンジは回数で出る
消費電力の大きい調理家電は、時間ではなく回数で出ます。PDC1200なら、炊飯器(605W)約6回・電気ケトル(1,375W)約11回・電子レンジ(920W)約12回が目安です。これらはPDC01の表には出ず、出力750Wを超える機器はPDC01では使えません。
マキタのバッテリーを電源にする方法
この章では、持っているマキタの18Vバッテリーを電源にする方法を答えます。
18Vバッテリーは、PDC01に2個か4個付けてBAC01につなぐとAC100Vが使えますが、この組み合わせは出力750W以下で使います。

マキタ バッテリー ポータブル電源化|PDC01とBAC01
PDC01の電源には、18Vバッテリーを2個または4個付けます。取扱説明書では、BL1860B 2個で750W出力のとき約10分です。4個で使っていてバッテリーが切り替わると出力が止まる場合があり、そのときは出力ボタンを押しなおします。PDC01は750Wまでです。
電動工具のバッテリー充電に使う
屋外作業のバッテリ充電にも向きます。PDC1200+BAC01なら、充電器DC40RA(310W)でBL4040を約7回、DC18RF(330W)でBL1860Bを約8回充電できます。
僕が現場と車で工具の充電に使っているのはBLUETTI AORA 30 V2で、288Wh・約4.3kgと片手で持ち運べます。本体の上で電動工具のバッテリー充電器を動かした画面は、出力21W・残量42%・残り3.3時間でした。くわしくはBLUETTI AORA 30 V2のレビューにあります。
ポータブル電源で工具を使った声
Jackery 1000 Newの公式ストアには、電動工具や屋外作業に使った声があります。引用する4件はいずれも星5で、購入者確認あり・ストアの招待で投稿・次回購入の特典つきです。
屋外で電動工具を使用する時にバッテリー充電用に使用しています。小型で持ち運びができ重宝しています。
Jackery 1000 New・星5・2024年8月22日/Jackery公式ストアのレビュー。
容量も十分で、1500wぐらいの電動工具は、普通に使えます。
Jackery 1000 New・星5・2026年2月21日/Jackery公式ストアのレビュー。
次の投稿者は、前は他のメーカーのポータブル電源を農作業に使っていました。
農機具や電動工具は消費電力が大きく、ワット数が不足して使えなかったり、使用できても工具のスイッチを一度オフにして再度オンにすると突入電力が大きくて電源が落ちたりしていましたが、本製品は1500wまで使用できて作業を途中で中断されることがありません。
Jackery 1000 New・星5・2024年11月1日/Jackery公式ストアのレビュー。
電気のない畑で、電気のこぎりや小型のエアコンプレッサーが使用できるようになったため、作業性が向上した。
Jackery 1000 New・星5・2026年1月12日/Jackery公式ストアのレビュー。
この現象は、起動時に大きな電力を使う機器で起こります。マキタのBAC01でも、モータを積んだ機器は出力が定格以下でも使えない場合があります。工具をどこまで動かせるかは電動工具の記事にまとめています。
マキタと一般ポタ電の選び方
この章では、マキタのポータブル電源と、一般の一体型のポータブル電源の選び分けを答えます。
マキタの工具を持っていて、現場で工具を回す・充電するならマキタ純正、家電を動かす・停電に備えるなら一体型が向きます。

| 項目 | マキタ PDC1200+BAC01 | Jackery 1000 New | EcoFlow DELTA 3 Classic |
|---|---|---|---|
| 構成 | 蓄電池+インバータの2点 | 一体型(1台) | 一体型(1台) |
| 容量 | 1,200Wh | 1,070Wh | 1,024Wh |
| AC出力 | 連続1,400W(BAC01) | 1,500W | 1,500W |
| 充電 | 約6時間 | AC約1.7時間 | AC約60分 |
| 工具との関係 | 18V×2・40Vmaxの工具へ給電(別売アダプタ) | AC100Vの工具や充電器をつなぐ | AC100Vの工具や充電器をつなぐ |
重さは、BAC01だけで7.3kg、Jackery 1000 Newは1台で約10.8kg、EcoFlow DELTA 3 Classicは約12.1kgです。
マキタが向く方
マキタの18V×2や40Vmaxの工具を現場で使う方は、純正が生きます。工具を長く回す方や、屋外で工具のバッテリーを充電する方は、PDC1200から直接つないで動かせます。18Vバッテリーを持っている方は、PDC01に入れてBAC01でAC100Vにする使い方もできます。
一般ポタ電が向く方
家電を動かしたい方や、停電につなぎっぱなしで備えたい方は、一体型が向きます。僕は冷蔵庫とWi-FiルーターにJackery 1000 Newをつなぎっぱなしにしています。
- Jackery 1000 Newは停電時に20ミリ秒未満で自動で切り替わるUPSとパススルーに対応
- 約10.8kg・AC充電は約1.7時間
- 家電をもっと動かすならEcoFlow DELTA 3 Classic(1,024Wh・1,500W・約12.1kg・AC約60分)
- 固定の場所で大型テレビや明かりに使うならDabbsson 2000L(2,048Wh)。僕はこれを固定した場所で使っています
BAC01の取扱説明書には、停電時に自動で切り替わるUPSの説明は見当たりません。つなぎっぱなしで備えるなら、UPSとパススルーを載せる機種が確かめやすいです。
マキタ ポータブル電源 ソーラーパネル|充電のちがい
PDC1200は約6時間で充電します。一体型のソーラー充電は、Jackery 1000 Newが100Wで15時間・200Wで8時間・400Wで3時間、EcoFlow DELTA 3 Classicが500Wで約150分です。
充電の速さや方法で選ぶ方は、各公式の仕様を見比べます。ソーラーの要否はソーラーパネルは必要かの記事にあります。
BAC01は本体のみの販売で、電源になるPDC1200かPDC01は別売です。PDC01で使うなら18Vバッテリーと充電器も別売です。合計は各公式の販売ページで見比べます。
屋外・防災で使うときの注意
この章では、マキタのポータブル電源を屋外や防災で使うときの注意を答えます。
BAC01は防水仕様ではなく、雨ざらしや濡れた環境では使いません。適正温度は-10〜40℃です。

マキタ ポータブル電源 キャンプ|雨と温度
PDC1200のバッテリは防水保護等級IPX4・ウェットガードですが、水や防じんで故障しないことを保証するものではありません。BAC01は防水仕様ではなく、雨がかかる場所では使いません。
直射日光が当たる場所や軒先を避け、通気口をふさがずに使います。キャンプに持ち出すなら、BAC01だけで7.3kgあり、PDC1200は別に運びます。車中泊やキャンプの電源は車中泊の記事とキャンプの記事にあります。
防災で使うときの使い方
災害時のスマホやバッテリの充電にも使え、スマホは約57回が目安です。ただしBAC01に停電時の自動切替(UPS)の説明は見当たらず、医療装置の電源には使いません。
つなぎっぱなしで停電に備えるなら、UPSとパススルーを載せる機種が確かめやすいです。防災の備えは防災用の記事、停電で動かす家電は停電時の家電の記事、UPSはUPS機能の記事にあります。
発電機との違い
消費者庁は、携帯発電機は屋内では絶対に使わないよう注意しています(一酸化炭素中毒)。ポータブル電源も火災事故が近年あり、製造・販売元がはっきりした製品を選び、回収・リサイクルとリコールを確かめます。発電機との違いは発電機との比較の記事にあります。
マキタ ポータブル電源のよくある質問
あります。蓄電池のPDC1200(1,200Wh)とインバータのBAC01を組み合わせてAC100Vを取り出す2点セットです。コンセント付きの一体型とは成り立ちが違います。
使えません。BAC01はバッテリを内蔵していないため、PDC1200かPDC01を電源としてつなぐ必要があります。
PDC1200は1,200Whの蓄電池、PDC01は18Vのバッテリーを4本まで付けて電源にするユニットです。PDC01でBAC01を使うときは出力750W以下で使います。
137Lの小型冷蔵庫(112W)なら、PDC1200+BAC01で約9時間、PDC01(18Vバッテリー4個)で約2.4時間が目安です(参考値)。
BAC01は防水仕様ではなく、雨がかかる場所では使いません。PDC1200のバッテリはIPX4ですが、水や防じんで故障しないことを保証するものではありません。適正温度は-10〜40℃です。
マキタのポータブル電源のまとめ
- マキタのポータブル電源は、蓄電池PDC1200とインバータBAC01の2点で1セットで、BAC01はバッテリを内蔵していない
- BAC01は連続1,400W・瞬間最大2,800Wの純正弦波で、PDC1200なら1,000W出力で約56分使える
- マキタの工具を現場で使うならマキタ純正、家電や停電の備えなら一体型が向く
マキタの工具を現場で使う方は純正を活かせます。家電を動かしたい方や、停電につなぎっぱなしで備えたい方は、UPSに対応した一体型が扱いやすいです。
容量と機種の選び方は、ポータブル電源の選び方の記事にまとめています。
参照
- マキタ公式サイトのカタログ(PDC1200・PDC01・BAC01の仕様と使用回数・使用時間の目安)
- マキタ BAC01 取扱説明書(出力・保護機能・保管と運搬・医療装置への注意・動作時間)
- 香港マキタ公式サイトの PDC1200 の製品ページ(対応バッテリー・充電時間)
- Jackery 1000 New・EcoFlow DELTA 3 Classic の公式ページ(容量・出力・充電・UPS)、BLUETTI AORA 30 V2 取扱説明書、Dabbsson 2000L の公式ページ
- Jackery公式ストアのカスタマーレビュー(1000 New・星5の4件)。2026年10月23日に取得した原文です
- 消費者庁「携帯発電機やポータブル電源を使用する際の事故に注意」。数字と注意は2026年10月23日時点の内容です
容量ごとの選び方は、選び方の記事にまとめています。



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