ポータブル電源は買うべき?必要な人・いらない人と使い道を電気工事士が解説【2026年】

ポータブル電源は買うべき?

「ポータブル電源って、正直買うべきなの?」と迷っていませんか?結論からお伝えすると、停電への備えが必要な人と、屋外で家電を使う予定がある人は買うべきで、どちらにも当てはまらない人は今すぐ買わなくても困りません。

判断のカギは、電気が来ない時間をどれだけ現実として想像できるかなんですよね。経済産業省 資源エネルギー庁によると、2019年の台風15号では関東で最大約93万戸が停電し、99%解消するまでに約280時間かかりました(2026年9月25日確認)。

停電した夜のリビングでポータブル電源につないだランタンと扇風機を使っているイメージ

僕は沖縄で現役の電気工事士をしていて、台風のたびに停電を経験してきました。停電への備え方の基本は内閣府防災情報にまとまっているので、あわせて目を通しておくと安心です。

買うべき人といらない人の条件、使い道、デメリット、発電機やモバイルバッテリーとの違いまで、判断に必要な材料をこの1本にそろえました。読み終わるころには、自分にとっての答えがはっきりしているはずですよ。

目次

【結論】ポータブル電源は買うべき?答えは「停電」と「屋外で電気を使うか」で決まる

ポータブル電源を買うべきかどうかは、停電したら困る家電があるかと、コンセントのない場所で電気を使うかの2つで決まります。どちらか1つでも当てはまるなら買う価値があり、どちらも当てはまらないなら今は見送ってOKです。

💡 ポータブル電源を買うべきかの判断基準・停電中も動かしたい家電(冷蔵庫・照明・スマホ・扇風機など)がある
・キャンプや車中泊、庭やベランダなどコンセントのない場所で電気を使う
・どちらも当てはまらないなら、今は買わなくても困らない
・買うなら「使いたい家電の消費電力(W)」から逆算して選ぶ
・1台で「日常」と「もしも」の両方に使えると元が取りやすい

「自分はどっちだろう?」と迷っちゃいますよね。まずは、買って満足しやすい人の特徴を並べておきます。

🎯 こんな人におすすめ:
・台風や地震による停電が心配な地域に住んでいる
・小さな子どもや高齢の家族がいて、停電中も照明や扇風機を止めたくない
・キャンプや車中泊で電気ケトルや電気毛布を使いたい
・スマホやパソコンが止まると、仕事や家族との連絡に困る

買うべきか迷ったら3つの質問で判定する

迷ったときは、次の3つを自分に聞いてみてください。答えを紙に書き出すだけでも、ぼんやりした迷いがかなり整理されます。

  • 停電したとき、最初に困る家電を具体的に言える
  • この1年で、コンセントのない場所で電気がほしいと思った場面があった
  • 置き場所と、ときどき充電する手間を用意できる
  • 答えはシンプルです。3つとも当てはまるなら、買って後悔する可能性はかなり低いです。逆に1つ目と2つ目がどちらも当てはまらないなら、買っても押し入れで眠りがちなので、今は様子見で大丈夫ですよ。

    防災だけでなく「もう1つの使い道」があると元が取れる

    ポータブル電源が高い買い物に感じるのは、停電の日にしか使わない前提で考えているからなんです。キャンプや車中泊、ベランダでの作業など、普段の使い道がもう1つあるだけで出番はぐっと増えます。

    普段から使っていれば、充電を忘れていざという時に空っぽ、という失敗も防げます。1台で日常ともしもの両方に対応できるところが、ポータブル電源のいちばんの強みです。

    買うなら「使いたい家電の消費電力」から逆算する

    買うと決めたら、容量や価格より先に何を動かしたいかを書き出すのが失敗しない順番です。家電ジャーナルによると、ヘアドライヤーは強風で約1,200Wあり(2026年9月25日確認)、小型のポータブル電源では動きません。

    ドライヤーや電子レンジまで使いたいなら定格出力1500W前後、スマホや照明が中心なら小型でも足ります。ここが分かれ目です。

    ポータブル電源を買うべき人の条件|防災・キャンプ・日常・ソーラーの使い道

    防災・キャンプ・ベランダ作業・ソーラー充電の4つの場面でポータブル電源を使っているイメージ

    ポータブル電源を買うべき人は、停電への備え・キャンプや車中泊・日常の「コンセントがない不便」・ソーラーでの節電のどれかに当てはまる人です。使い道ごとのできることと向いている人は、下の表のとおりです。

    使い道できること向いている人
    停電・災害への備え冷蔵庫・照明・スマホ充電・扇風機を動かす台風や地震が多い地域に住む人
    キャンプ・アウトドア電気ケトル・ランタン・電気毛布を使う電源サイトのないキャンプ場にも行く人
    日常使い庭・ベランダ・ガレージで家電を使う延長コードが届かない場所で作業する人
    ソーラー活用昼に太陽光でためて夜に使う長い停電や電気代が気になる人

    停電・災害への備え|冷蔵庫と照明を止めない

    停電への備えは、ポータブル電源を買う理由としていちばん多い使い道です。冷蔵庫の中身を守る、夜の明かりを確保する、スマホで情報を取り続ける、この3つができるだけで停電中の不安はかなり減ります。

    僕の住む沖縄では、台風で停電すると真っ先に困るのが冷蔵庫と扇風機です。

    防災目的でどこまで必要かは防災にポータブル電源はいらない?必要な人・いらない人の分かれ目で深掘りしているので、防災メインで考えている方はこちらも読んでみてください。

    キャンプ・アウトドア|火を使わずに調理できる

    キャンプでは、電気ケトルでお湯を沸かしたり、夜に電気毛布を使ったりと、電源サイト以外でも家電が使えるのが大きなメリットです。ガスや炭の準備がいらないぶん、朝のコーヒーがぐっと手軽になりますよ。

    ただし、キャンプでは持ち運ぶ重さとのバランスも大事なんですよね。キャンプでの必要性はキャンプにポータブル電源は必要?で、容量の目安と一緒に詳しく書いています。

    日常使い|「コンセントがない場所」の不便がなくなる

    意外と多いのが、庭の手入れやベランダ、ガレージでのDIYのように、家の敷地内でも延長コードが届かない場所で電気がほしい場面です。ちょっとした不便がなくなるだけで、ポータブル電源の出番は週末ごとにやってきます。これが案外うれしいんです。

    「普段は使わないのでは?」と不安な方は、ポータブル電源の日常使い活用術を先に読むと、使い道のイメージがつかみやすいです。

    ソーラー活用|昼にためて夜に使う

    ソーラーパネルと組み合わせると、コンセントがなくても自分で電気をつくれるようになります。停電が何日も続いても、晴れていれば充電し直せます。これは心強いですね。

    一方で、ソーラーパネルは本体とは別に費用がかかるので、最初から全員に必要なものではありません。セットで買うべきかどうかはポータブル電源にソーラーパネルは必要?で判断基準をまとめています。

    ポータブル電源がいらない人の条件|一人暮らし・普段使わない人は要注意

    押し入れにしまわれたまま使われていないポータブル電源のイメージ

    ポータブル電源がいらないのは、停電で困る家電がなく、屋外で電気を使う予定もない人です。決して安い買い物ではないので、当てはまるなら無理に買わなくて大丈夫ですよ。

    こんな人はポータブル電源がいらない

    • キャンプや車中泊をせず、屋外で電気を使う予定がない
    • 停電しても、スマホの充電さえできれば困らない
    • 家庭用蓄電池や発電機をすでに持っている
    • 置き場所がなく、充電の手間もかけられない

    屋外で電気を使う機会がない人

    アウトドアの予定がなく、庭やベランダで電気を使うこともないなら、ポータブル電源の出番は停電の日だけになります。スマホさえ充電できればいいなら、モバイルバッテリーで間に合うケースも多いです。

    出番の少ない家電に大きなお金を出すのは、もったいないですよね。

    使い道がまだ思い浮かばないなら、ポータブル電源のレンタルで一度試してみるのも1つの手です。

    家庭用蓄電池や発電機がすでにある人

    家に据え置きの家庭用蓄電池がある方は、停電への備えはすでに一歩先を行っている状態です。キャンプなど外へ持ち出す用途がなければ、ポータブル電源を買い足す必要は薄いと僕は考えています。

    発電機を持っている方も同じで、燃料をきちんと保管できていれば長い停電にも対応できます。

    蓄電池との役割の違いはポータブル電源と家庭用蓄電池の違いで比べています。

    一人暮らしで停電時に頼れる先がある人

    一人暮らしの方は、停電したときに実家や職場、避難先に身を寄せられるかで答えが変わります。頼れる先が近くにあって、スマホの充電さえできれば困らないなら、大きなポータブル電源は持て余しがちです。

    一方で、在宅で仕事をしている方やペットと暮らしている方は話が別なんですよね。一人暮らしならではの選び方は、このあとの車中泊・一人暮らしの章で詳しく書いています。

    「普段使わない」と後悔する人の共通点

    買ってから後悔する人に多いのは、なんとなく防災に良さそうで買ったケースです。何を動かすか決めないまま買うと、容量が足りなかったり、逆に大きすぎて重くて出さなくなったりします。

    押し入れにしまい込めば充電も忘れて、いざという時に使えないこともあります。使う場面を1つでも決めてから買う。近道はこれだけです。

    停電はどれくらい続く?経済産業省の台風統計で見るポータブル電源の必要性

    台風で倒れた電柱と停電した住宅街を遠くから見たイメージ

    大きな台風による停電は、数時間では終わらないことがあります。経済産業省 資源エネルギー庁によると、2019年の台風15号では関東で最大約93万戸が停電し、99%解消まで約280時間かかりました(2026年9月25日確認)。

    資源エネルギー庁が公表した約280時間を24時間で割ると(公式の数値をもとに試算)、280÷24で約11.7日という試算になります。長い停電がめったにない話ではないことが、公式の数字からも読み取れるんですよね。

    項目台風15号(2019年・関東)台風21号(2018年・近畿)
    停電戸数(最大)約93万戸約240万戸
    倒壊・破損した電柱1,996本1,343本
    停電の復旧99%解消まで約280時間同ページに記載なし

    表の値は、資源エネルギー庁の台風と停電についての解説ページで2026年9月25日に確認したものです。

    停電の長さは戸数より「電柱の被害」で変わる

    ここは意外なところです。停電した戸数は台風21号のほうが多いのに、長引いたのは台風15号なんです。資源エネルギー庁の解説では、台風15号で倒壊・破損した電柱は1,996本と台風21号の約1.5倍にのぼり、復旧が長期化したとされています(2026年9月25日確認)。

    電柱が倒れると、電気を送る線そのものを立て直さないといけません。電柱が倒れるほどの台風では、停電が日単位で続くと考えておいたほうがいいですね。

    千葉県だけで約57.6万戸が停電していた

    経済産業省の発表資料によると、台風15号による千葉県の停電は、2019年9月10日6時30分時点で約576,100戸でした(2026年9月25日確認)。1つの県だけで、これだけの家の電気が止まっていたわけです。

    停電が長引くと、冷蔵庫の中身、夜の明かり、スマホの充電が一度に困りごとになります。ポータブル電源は、この最初の数日をしのぐための電源と考えるとイメージしやすいですよ。

    電気工事士として伝えたい「家じゅうの電気は賄えない」

    家電ジャーナルによると、家のコンセント1口の上限は15Aで、ワット数にすると1,500Wです(2026年9月25日確認)。大きめのポータブル電源でも出力はこの1口ぶん前後なので、停電中に家じゅうの家電を同時に動かすことはできません。

    現場でよく聞かれるのが、ポータブル電源を分電盤につなげば家全体が使えるのか、という質問です。答えはノーです。家の配線に電源をつなぐのは電気工事士の資格が必要な工事なので、自己流で試すのは絶対にやめてくださいね。

    ⚠ 停電中のつなぎ方に注意ポータブル電源は、使いたい家電のプラグを本体のコンセントに直接差して使うのが基本です。壁のコンセントへ逆向きに電気を送るような使い方は、感電や火災の原因になるので絶対にしないでください。

    停電中は、冷蔵庫・照明・スマホ充電を軸にして、ほかの家電は使うときだけつなぐのが現実的です。

    停電中に役立つ家電は停電時に使える家電、僕の沖縄での経験は沖縄の台風停電とポータブル電源にまとめています。

    ポータブル電源を買う前に知っておきたいデメリット・注意点

    重いポータブル電源を両手で持ち上げて車に積もうとしているイメージ

    ポータブル電源のデメリットは、価格が高い・重い・充電しておかないと使えない・出力を超える家電は動かない・いずれ処分が必要の5つです。どれも買う前に知っていれば対策できるので、表で先に押さえておきましょう。

    デメリット買う前にできる対策
    価格が高い使い道を2つ以上決めてから買う・セール時期を狙う
    重い使う場所と運ぶ人に合わせて大きさを選ぶ
    充電切れ普段から使う・充電する日を決めておく
    出力が足りない使いたい家電の消費電力を先に確かめる
    処分の手間メーカーの回収窓口を買う前に確かめる

    価格は安くない|小型でも3万円台から

    ポータブル電源は、小型モデルでも数万円はする買い物です。Jackery公式サイトでは、容量256Whの240 Newが32,800円でした(2026年9月25日時点)。

    ドライヤーや電子レンジまで動かせる定格1500Wクラスになると、各社公式サイトで109,700円〜119,900円でした(2026年10月1日時点)。値段で迷う方はセールを狙うのも手で、狙い目の時期はポータブル電源のセール時期で紹介しています。

    重い|1500Wクラスは10kgを超える

    Jackery公式サイトによると、240 Newは約3.6kg、1000 New V3は約10.6kgです(2026年9月25日確認)。正直、重いです。

    EcoFlow DELTA 3 Classicは約12.1kg、Anker Solix C1000は約12.9kgで、1500Wクラスは片手で気軽に運べる重さではありません(各社公式・2026年9月25日確認)。キャンプに持っていくなら、駐車場から使う場所までの距離も考えて選びましょう。

    充電しておかないと使えない

    意外な盲点です。ポータブル電源は、充電しておかなければただの重い箱です。しまいっぱなしにしていると残量が少しずつ減って、停電の日に空っぽだったという失敗が起こります。

    普段から使っていればこの失敗はまず起きないので、ここでも日常の使い道が効いてくるんですよね。

    保管と充電のコツはポータブル電源の正しい保管方法にまとめています。

    出力が足りない家電は動かない

    使いたい家電の消費電力が、ポータブル電源の定格出力を超えると動きません。くらしるの解説ではIHの3合炊き炊飯器は最大約700W前後なので(2026年9月25日確認)、Jackery公式で定格300Wの240 Newでは炊飯できないことになります。

    小さいモデルを買ったら炊飯器が使えなかった、というのはよくある後悔のパターンです。

    後悔の実例はポータブル電源で後悔した理由、メーカー選びで失敗しないポイントは買ってはいけないポータブル電源の特徴で詳しく書いています。

    寿命と処分|いつかは手放す日が来る

    電池には寿命があり、Jackery公式サイトでは1000 New V3が約6,000回の充放電後も初期容量の70%を維持するとしています(Jackery公式・2026年10月1日確認)。同じJackeryでも240 Newは4,000回で70%維持なので、モデルごとに差があるんです。

    寿命を迎えたら、多くの自治体では普通ごみに出せないので、処分の方法も買う前に知っておきたいところです。捨て方はポータブル電源の処分方法、寿命の読み方はサイクル寿命の記事が参考になりますよ。

    車中泊・一人暮らしならポータブル電源は買うべき?

    夜の車中泊でポータブル電源から電気毛布とスマホに給電しているイメージ

    車中泊をする人は買うべき寄りで、一人暮らしの人は停電中に家で過ごすか、料理家電まで使いたいかで必要な大きさが変わります。どちらも条件がはっきりしているので、自分の暮らしに当てはめてみてください。

    車中泊はエンジンを止めた夜に活躍する

    車中泊でポータブル電源が活躍するのは、エンジンを止めて眠る夜です。アイドリングをしなくても電気毛布や扇風機、スマホの充電が使えるので、周りへの気づかいもいりません。

    イージーエムの解説では電気ケトルは800〜1,500Wなので(2026年9月25日確認)、車内でお湯を沸かしたい方は定格1500Wクラスが目安になります。

    車中泊向けの選び方は車中泊向けポータブル電源、冬の寝床づくりはポータブル電源で電気毛布を使う方法で書いています。

    一人暮らしは「停電中に家で過ごすか」で決める

    一人暮らしの方は、停電したら実家や避難先に移るのか、それとも家で過ごすのかを先に決めておくと迷いません。家で過ごすなら、スマホと照明、小型の扇風機が動くだけでも停電中の心細さはだいぶ変わります。

    小型モデルなら、ワンルームでも置き場所に困りません。Jackery公式サイトの240 Newは約3.6kg・容量256Whで(2026年9月25日確認)、女性ひとりでも楽に運べる大きさです。

    一人暮らしで料理家電まで使うなら中型以上

    停電中もご飯を炊いたり、電子レンジで温めたりしたい方は話が変わります。ユーパワーの解説では電子レンジの消費電力は900〜1,200W程度なので(2026年9月25日確認)、小型モデルでは動きません。

    一人暮らしのタイプ目安のクラスモデル例
    停電したら実家・避難先に移る買わなくてもよい(スマホはモバイルバッテリーで)-
    家で過ごし、スマホと照明が使えればいい小型(定格300W・容量256Wh)Jackery 240 New
    家で炊飯器や電子レンジも使いたい定格1500W・容量1,024Wh前後Jackery 1000 New V3など

    表のモデルの出力と容量は、Jackery公式サイトで2026年9月25日に確認した値です。一人暮らしに合う小さめのモデルは、小型ポータブル電源の選び方や500Whクラスの比較も参考になりますよ。

    ポータブル電源の選び方と他の電源との違い|発電機・モバイルバッテリー・蓄電池

    ポータブル電源・発電機・モバイルバッテリー・家庭用蓄電池を並べて比べているイメージ

    ポータブル電源と他の電源の違いは、家庭用コンセントと同じ形で家電を動かせて、室内でも使えて、持ち運べるという3つがそろっている点です。発電機やモバイルバッテリー、家庭用蓄電池と並べると、どれを選ぶべきかが見えてきます。

    電源家電(AC)室内で使えるか持ち運び向いている人
    ポータブル電源使える使えるできる停電とアウトドアの両方に備えたい人
    発電機使える使えない(排気ガスが出る)できる(燃料が必要)屋外で長く大きな電力を使う人
    モバイルバッテリー基本は使えない(USB給電)使えるしやすいスマホやタブレットの充電だけでいい人
    家庭用蓄電池使える据え置きできない(設置工事が必要)持ち家で据え置きの停電対策をしたい人

    発電機との違い|室内で使えるかどうか

    発電機は燃料があれば長く発電できますが、排気ガスが出るので室内では使えません。ポータブル電源はガスを出さないので、停電中の部屋の中や車内でもそのまま使えるのが大きな違いです。

    そのかわり、発電機は燃料を足せば発電を続けられるので、長い屋外作業には向いています。

    詳しい比較はポータブル電源と発電機の違いで書いています。

    モバイルバッテリーとの違い|家電が動かせるかどうか

    モバイルバッテリーは、スマホやタブレットをUSBで充電するための電池です。ポータブル電源は家と同じACコンセントを備えているので、扇風機や電気毛布、炊飯器のような家電まで動かせます。

    スマホの充電だけなら、モバイルバッテリーで足ります。

    違いはポータブル電源とモバイルバッテリーの違いで詳しく比べていますよ。

    容量(Wh)は使える時間、定格出力(W)は使える家電

    ポータブル電源を選ぶときは、容量(Wh)は使える時間、定格出力(W)は使える家電を決める数字だと覚えておくと迷いません。使える時間の理論値は「容量(Wh)÷家電の消費電力(W)」で出せて、実際は変換ロスのぶんこれより短くなります。

    Jackery公式ブログでは6畳用エアコンの安定運転時は200〜300W程度なので(2026年9月25日確認)、容量1,024Whなら1,024Wh÷300W〜200Wで理論値は約3.4〜5.1時間という試算です。

    容量ごとの目安はポータブル電源の容量の選び方、出力の目安はポータブル電源1500Wで動く家電で計算しています。

  • 使いたい家電の消費電力(W)を書き出した
  • いちばん大きい消費電力より、定格出力(W)が大きい
  • 停電中に何時間使いたいかから容量(Wh)を決めた
  • 電池の種類と、サイクル寿命の基準(何%維持か)を見た
  • 自分で運べる重さか確かめた
  • ポータブル電源を買うべきか迷う人におすすめの4台【2026年9月時点】

    大きさの違うポータブル電源4台をテーブルに並べて見比べているイメージ

    買うべきか迷っている方には、停電にもアウトドアにも使える定格1500Wクラスの3台と、一人暮らしやお試しに向く小型の1台をおすすめします。どれも各社の公式サイトで仕様と価格を確かめたモデルです。

    モデル定格出力容量重量公式価格
    Jackery 1000 New V31500W1,024Wh約10.6kg109,800円
    EcoFlow DELTA 3 Classic1500W1,024Wh約12.1kg109,700円
    Anker Solix C10001500W1,056Wh約12.9kg119,900円
    Jackery 240 New300W256Wh約3.6kg32,800円

    価格はすべて2026年10月1日時点の各社公式サイトの表示で、セールで大きく動くことがあります。1500Wクラスの3台は約11万〜12万円とほぼ横並びなので、価格以外の違いも表にしておきますね。

    モデル重量電池の寿命(公式表記)保証(公式サイト購入)ACでの満充電
    Jackery 1000 New V3約10.6kg約6,000回で初期容量の70%5年(3年+自動延長2年)約102分(緊急充電モード)/通常約2時間
    EcoFlow DELTA 3 Classic約12.1kg回数の記載なし(1日1回の充放電で約10年使用可能と表記)5年約60分
    Anker Solix C1000約12.9kg3,000回以上で初期容量の80%18か月(会員登録で5年に延長)最短約58分(超急速充電モード)/通常約90分

    重さ・寿命・保証・充電時間は各社公式サイトの表記です(2026年10月1日確認)。寿命は、Jackeryが「70%まで」、Ankerが「80%まで」と基準が違うので、回数だけで単純に比べられない点に注意してくださいね。

    Jackery ポータブル電源 1000 New V3
    防災もキャンプも1台でこなしたい人の本命
    定格1500W約10.6kgリン酸鉄
    Jackery ポータブル電源 1000 New V3の外観
    定格出力1500W
    容量1,024Wh
    重量約10.6kg
    電池リン酸鉄リチウムイオン電池
    サイクル寿命約6,000回で初期容量の70%
    価格109,800円(2026年10月1日時点・公式サイト)

    Jackery 1000 New V3は定格1500W・約10.6kgで、1500Wクラスの3台ではいちばん軽いモデルです(Jackery公式・2026年9月25日確認)。ドライヤーや電子レンジまで動かせるので、買うなら1台で防災もキャンプもという方の本命になります。

    約6,000回の充放電後も初期容量の70%を維持するという公式表記があり(Jackery公式・2026年10月1日確認)、長く使うほど1回あたりの負担は軽くなります。

    旧モデルとの違いはJackery 1000 New V3のレビュー記事で詳しく書いています。

    EcoFlow DELTA 3 Classic
    V3と同じ価格帯で充電の速さも重視したい人に
    定格1500W1,024WhAC約60分で満充電
    EcoFlow DELTA 3 Classicの外観
    定格出力1500W
    容量1,024Wh
    重量約12.1kg
    充電時間AC約60分(約45分で80%)
    保証5年(公式サイト購入)
    価格109,700円(2026年10月1日時点・公式サイト)

    EcoFlow DELTA 3 Classicは定格1500W・容量1,024Whで、公式価格は109,700円(2026年10月1日時点・公式サイト)です。

    同じ1,024WhのJackery 1000 New V3との差は、109,800円−109,700円で100円です(両社公式・2026年10月1日時点)。価格はほぼ同じなので、中身の違いで選ぶことになりますね。

    Classicの強みは充電の速さで、ACコンセントから約60分で満充電できます(EcoFlow公式・2026年10月1日確認)。重さは12.1kg−10.6kgで約1.5kg重いものの、停電に備えて短時間で充電を済ませたい方には有力な1台です。公式サイトで買えば5年保証も付きます。

    シリーズ内での位置づけはEcoFlow DELTA 3シリーズ全モデル比較で整理しています。

    Anker Solix C1000
    満充電のまま置いておく防災用に
    定格1500W1,056Wh会員登録で5年保証
    Anker Solix C1000の外観
    定格出力1500W
    容量1,056Wh
    重量約12.9kg
    サイクル寿命3,000回以上で初期容量の80%
    充電時間最短約58分(超急速充電モード)/通常約90分
    保証18か月(公式サイト会員は5年に延長)
    価格119,900円(2026年10月1日時点・公式サイト)

    Anker Solix C1000は容量1,056Whで、公式価格は119,900円(2026年10月1日時点)です。1500Wクラスのほかの2台より約1万円高いので、価格以外の理由で選ぶモデルですね(Anker公式)。

    注目したいのは100%の満充電のまま保管できるとされている点で、電池は3,000回以上で初期容量の80%という基準です。公式サイトの会員登録をすれば、保証も通常の18か月から5年に延びます(Anker公式・2026年10月1日確認)。

    重さは約12.9kgとやや重めなので(Anker公式・2026年10月1日確認)、満充電で家に置いておく防災用として考えている方ほど相性がいいモデルです。

    Ankerの製品全体の評判はAnkerポータブル電源の評判にまとめています。

    Jackery ポータブル電源 240 New
    一人暮らしやお試しで持ちたい人の小型モデル
    約3.6kg256Whリン酸鉄
    Jackery ポータブル電源 240 Newの外観
    定格出力300W
    容量256Wh
    重量約3.6kg
    電池リン酸鉄リチウムイオン(LFP)
    サイクル寿命4,000回で70%維持
    価格32,800円(2026年9月25日時点・公式サイト)

    Jackery 240 Newは容量256Wh・定格300W・約3.6kgの小型モデルで、公式価格は32,800円です(Jackery公式・2026年9月25日時点)。スマホや照明、扇風機が中心の一人暮らしや、まずはお試しで持ってみたい方に向いています。

    ここは要注意です。定格300Wなのでドライヤーや電子レンジ、炊飯器は動きません。料理家電まで使いたくなったら1500Wクラスへ、という順番で考えると無駄がないですよ。

    詳しくはJackery 240 Newのレビュー記事をどうぞ。

    📌 迷ったら:防災もキャンプも1台でこなすならJackery 1000 New V3、V3と同じ価格帯で充電の速さも重視するならEcoFlow DELTA 3 Classic、満充電のまま置いておく防災用ならAnker Solix C1000、スマホと照明が中心の一人暮らしならJackery 240 Newが目安です。

    ポータブル電源は買うべき?よくある質問

    ポータブル電源を買うべきか家族で相談しているイメージ
    災害時に備えてポータブル電源は買うべきですか?

    停電したときに動かしたい家電がある方は、買っておく価値があります。資源エネルギー庁によると、2019年の台風15号では停電が99%解消するまで約280時間かかっており(2026年9月25日確認)、数日続く停電は現実に起きています。防災用の準備全体は防災用ポータブル電源の選び方でまとめています。

    防災のためだけに買うのはもったいないですか?

    防災だけが目的だと出番が少なく、充電を忘れて肝心な日に使えないことがあります。キャンプや車中泊、ベランダでの作業など、普段の使い道を1つ足すと元が取りやすくなりますよ。ほかの防災用品とあわせてそろえるなら防災グッズの記事も参考になります。

    知恵袋では「いらない」という声もありますが、結局どうなんですか?

    意見が割れるのは、使う場面が人によってまったく違うからです。停電で困る家電がなく、屋外で電気も使わない人にとっては本当にいらないものですし、台風の多い地域やキャンプ好きの人には手放せない道具になります。まずはこの記事の3つの質問に当てはめてみてください。

    車中泊でポータブル電源は買うべきですか?

    車中泊をよくする方には、買う価値が大きい道具です。エンジンを止めた夜でも電気毛布や扇風機、スマホの充電が使えるので、アイドリングの音や排気ガスで周りに気をつかう必要がなくなります。電気ケトルまで使うなら定格1500Wクラスを選びましょう。

    一人暮らしでもポータブル電源は必要ですか?

    停電したら実家や避難先に移れる方は、なくても困らないことが多いです。家で過ごすなら、スマホと照明が使える小型モデルがあるだけで安心感が変わります。停電中も炊飯器や電子レンジを使いたい方は、定格1500Wクラスを考えてください。

    普段使わないなら買わなくていいですか?

    普段まったく使う場面がなく、停電への備えも必要ないなら、無理に買わなくて大丈夫です。ただ、使い道は意外と身近にあって、庭やベランダ、ガレージでの作業に使い始める人も多いんですよ。日常での使い方はポータブル電源の日常使い活用術で紹介しています。

    買う前にレンタルで試すことはできますか?

    ポータブル電源はレンタルでも借りられるので、キャンプの予定に合わせて一度試してみるのもおすすめです。重さや使い勝手を体感してから買えば、大きさ選びで失敗しにくくなります。借り方はポータブル電源のレンタルでまとめています。

    買ったあとは充電しっぱなしで置いておいてもいいですか?

    充電しっぱなしの扱いは、モデルや保管の仕方で考え方が変わります。置いておくときの注意点はポータブル電源の充電しっぱなしは大丈夫?で、電気工事士の目線から詳しく書いています。

    まとめ:ポータブル電源は「停電」と「屋外で電気を使う人」なら買うべき

    ポータブル電源を買うべきかは、停電したら困る家電があるか、コンセントのない場所で電気を使うかの2つで決まります。どちらかに当てはまるなら買う価値があり、どちらにも当てはまらないなら今は見送って大丈夫です。

    経済産業省 資源エネルギー庁によると、2019年の台風15号では停電の99%解消まで約280時間かかりました(2026年9月25日確認)。買うなら、使いたい家電の消費電力から逆算して選びましょう。

    • 防災もキャンプも1台でこなすなら:Jackery 1000 New V3
    • 充電の速さも重視するなら:EcoFlow DELTA 3 Classic
    • 満充電で置いておく防災用なら:Anker Solix C1000
    • スマホと照明が中心の一人暮らしなら:Jackery 240 New

    迷ったら、ドライヤーも電子レンジも動かせて、1500Wクラスでいちばん軽いJackery 1000 New V3から見てみてください。台風の前に準備しておけば、停電の夜も落ち着いて過ごせますよ!

    SOL|ポータブル電源ラボ編集部
    第二種電気工事士
    沖縄在住/第二種電気工事士
    台風による停電を何度も経験
    家庭の停電対策としてポータブル電源を研究
    「容量・出力・安全性」を公式情報をもとに分かりやすく解説
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