4人家族で停電に備えるなら、ポータブル電源は何Whあれば足りるのでしょう?1,070Whや2,042Whと書かれていても、それで家族の1日がどれくらいもつのかは分かりにくいはずです。
4人家族の基準は2,000Whクラスです。冷蔵庫・Wi-Fiルーター・照明・スマホだけの最低限の暮らしで1日約1,500Wh(試算)かかり、2,000Whクラスでちょうど1日分になります。
72時間(3日)を電気でまかなうなら、3,584WhのJackery 3600 Plusに拡張バッテリーかソーラーパネルを足す規模です。首相官邸の災害が起きる前にできることでは、飲料水と食料を3日分(大規模災害では1週間分)備えるよう書かれていて、この記事も電気を3日で考えます。停電への備え全体は内閣府の防災情報のページにまとまっています。
計算には、僕の家の冷蔵庫(シャープの502L)の銘板の数字を使いました。僕はJackery 1000 Newをその冷蔵庫とWi-Fiルーターの予備電源にしていて、2台目のDabbsson 2000L(2,048Wh)は明かりと大型テレビ用に置いています。
選ぶ容量:基準は2,000Whクラス。1,070Whは冷蔵庫中心で1日弱、3,584Whで約1.7日。
72時間:4,500Wh前後が要るので、3600 Plusに拡張バッテリーかソーラーを足すか、4kWh級を選ぶ。
ポータブル電源 4人家族 容量の目安|停電1日は約1,500Wh、2,000Whクラスが基準

4人家族の停電1日は、最低限の家電だけで約1,502Wh(試算)でした。
このうち7割以上が冷蔵庫です。家族の人数で増えるのはスマホの台数くらいで、容量を決めるのは冷蔵庫と季節の家電だと分かります。
ポータブル電源 家族4人の1日を家電ごとに足す
計算は「消費電力(W)×使う時間=Wh」で足していきます。使う時間は僕が置いた例なので、ご家庭の使い方に合わせて変えてください。
| 家電 | 数字の出どころ | 1日の電気(試算) |
|---|---|---|
| 冷蔵庫(502L) | 銘板の年400kWh÷365日 | 約1,096Wh |
| Wi-Fiルーター | 8.8W(最大)×24時間 | 約211Wh |
| LED照明 | 10W×2灯×5時間 | 約100Wh |
| スマホ4台 | 1台約24Wh×4台を1回ずつ | 約95Wh |
| 最低限の合計 | - | 約1,502Wh |
| 冬:電気毛布2枚 | 55W×2枚×8時間 | +880Wh |
| 夏:扇風機2台 | 15W×2台×10時間 | +300Wh |
| 電気ケトルで湯を沸かす | 850W×合計30分 | +425Wh |
冷蔵庫は僕の家のシャープSJ-F501F-Nの銘板、ルーターはバッファローWSR-1500AX2Sの仕様の最大値です。照明・電気毛布・ケトルのW数はJackery公式の家電の例、扇風機は240 Newのページの例(15W)を使いました。スマホの約24Whは、Jackery 1000 New(1,070Wh)で「スマホ約45回」という公式の目安を割り戻した値です。

冷蔵庫は機種で倍ちがう|年間消費電力量÷365で出す
容量を左右する冷蔵庫は、機種で1日の電気が倍近く変わります。
| 冷蔵庫 | 年間消費電力量 | 1日あたり(÷365) |
|---|---|---|
| シャープ SJ-F501F-N(502L・2020年製・僕の家) | 400kWh | 約1,096Wh |
| パナソニック NR-B17FW(168L) | 308kWh | 約844Wh |
| パナソニック NR-F478TM(472L) | 220kWh | 約603Wh |
パナソニックの2機種は公式の仕様表の値です。新しい472Lのほうが、168Lの小さい冷蔵庫より年間の電気が少ないんです。
僕の家の502Lと新しい472Lで、差は約1.8倍です。
ご自宅の数字は、冷蔵庫の扉の内側か側面にある銘板の「消費電力量」で確かめられます。新しい470L前後の冷蔵庫なら、最低限の1日は約1,000Wh(試算)まで下がります。冷蔵庫だけの時間の出し方はポータブル電源で冷蔵庫は何時間動く?で詳しく書きました。
家電に届くのは容量の8割前後|公式の目安から逆算
ポータブル電源の容量(Wh)は、全部が家電に届くわけではありません。
Jackery 1000 New(1,070Wh)の公式の目安は「電気ケトル(850W)約1時間」なので、家電に届くのは約850Wh、容量の8割ほどです。3600 Plus(3,584Wh)も「電子レンジ(1000W)約2.6時間」で約2,600Whでした。
僕の1000 Newに冷蔵庫をつないだ画面は、出力96W・残量100%・残り8.5時間の表示でした。96W×8.5時間で約816Whなので、公式の目安から出した850Whとほぼ同じです。

96Wは冷蔵庫のコンプレッサーが動いている瞬間の値です。
冷蔵庫は冷えると止まるので、年400kWhを1日平均にすると約46W(試算)で、実際には8.5時間より長くもちます。
4人家族の停電は何日分?72時間(3日)に必要な容量

最低限の暮らしで3日を越えるには、家電に届く電気で約4,500Whが要ります。
1台でこれを満たせるのは、4kWh級の大型機か、拡張バッテリーを足した構成です。
現実的なのは、2,000Whクラスで1日をしのぎ、昼にソーラーで足す形でした。
| 備えたい日数 | 最低限(試算) | 冬(試算) | 容量の目安 |
|---|---|---|---|
| 1日 | 約1,502Wh | 約2,382Wh | 2,000Whクラス |
| 2日 | 約3,004Wh | 約4,764Wh | 3,584Wh+ソーラー |
| 3日(72時間) | 約4,506Wh | 約7,146Wh | 3,584Wh+拡張、または4kWh級+ソーラー |
表の数字は家電が使う量です。ポータブル電源の容量は、届く量が8割なので、この1.25倍ほどを見込みます。
冷蔵庫が新しい470L前後なら、1日あたり約500Whずつ少なくなります。
日数を延ばすなら、容量より先に冷蔵庫の扱い
最低限の1日の7割が冷蔵庫なので、日数がいちばん変わるのは冷蔵庫の扱いです。
停電が長引きそうなら、冷凍庫の中身から先に食べて、扉の開け閉めを減らします。
ルーターも夜は切れます。8.8W×8時間で、約70Wh(試算)の節約です。
ポータブル電源 4kw(4kWh)クラスは4人家族に要る?
要るのは、72時間を1台でまかないたい方です。ただし価格は50万円台です。
容量4kWhの代表はEcoFlow DELTA Pro 3で、公式ストアの価格は558,600円でした。定格出力は3,600W、200V家電にも対応し、専用エクストラバッテリーで最大12kWhまで増やせます。電池は4,000回で80%です。
「4kW」を出力の意味で探している方もいるはずです。Jackery 3600 Plusは定格3,000Wで、別売の充電コネクターで2台を並列につなぐと定格4,000W・200V家電にも対応します。
4人家族におすすめのポータブル電源|1,070Wh・2,048Wh・3,584Whで選ぶ

候補は容量で3段に分かれます。(僕の実機)と書いた2台は僕が使っている機種で、ほかは公式の数値で比べています。
| 機種 | 容量・定格 | 重さ | 電池の回数 | 停電時の切り替え | 公式価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| Jackery 1000 New(僕の実機) | 1,070Wh・1,500W | 約10.8kg | 4,000回で70% | 20ミリ秒未満 | 69,484円 |
| Dabbsson 2000L(僕の実機) | 2,048Wh・2,200W | 18.6kg | 4,000回で80% | 15ミリ秒未満 | 97,000円 |
| Jackery 2000 New V2 | 2,048Wh・2,200W | 18.6kg | 4,000回で70% | 0.01秒以内(FAQは20ms以内) | 109,890円 |
| BLUETTI AORA 200 | 2,073.6Wh・2,200W | 約24.2kg | 6,000回で80% | 記載なし | 107,100円 |
| Anker Solix C2000 Gen 2 | 2,048Wh・2,000W | 約18.9kg | 4,000回で80% | 約10ミリ秒 | 137,900円 |
| Jackery 3600 Plus | 3,584Wh・3,000W | 35.0kg | 6,000回で70% | 0.01秒以内 | 215,880円 |
価格は2026年10月10日時点の各公式ストアの税込価格で、セール価格を含みます。3600 Plusの重さはJackeryから受け取った仕様表の値です。
1070wh どれくらい|Jackery 1000 New(僕が冷蔵庫につないでいる機種)
1,070Whは、4人家族なら冷蔵庫を中心に1日弱です。
僕の家の502L冷蔵庫だけでも約0.8日(試算)で、最低限の1日(約1,502Wh)には届きません。新しい470L前後の冷蔵庫(1日約603Wh)なら、冷蔵庫とスマホに絞って1日をしのげます。
| 家電(消費電力) | Jackery 1000 Newの公式の目安 |
|---|---|
| 冷蔵庫(15〜520W) | 約1.7〜38時間 |
| 電気毛布(55W) | 約12時間 |
| LED照明(10W) | 約35時間 |
| スマホ(29W) | 約45回 |
| ノートPC(80W) | 約13回 |
| 電気ケトル(850W) | 約1時間 |
僕はもともと現場用に買いましたが、そこまでの容量が要らなかったので、今は冷蔵庫とWi-Fiルーターの予備電源としてコンセントとの間につなぎっぱなしです。停電してもUPSのおかげでネットが切れず、電気が戻っても何も切り替えずに済んでいます。
約10.8kgなので、停電した部屋へ持って移せる重さです。公式価格は69,484円(通常119,800円)でした。
4人家族の基準は2,048Whクラス|Dabbsson 2000L(僕の2台目)
4人家族でいちばん選びやすいのが2,048Whクラスです。最低限の暮らしなら約1日、僕の家の冷蔵庫だけなら約1.5日(試算)です。
僕の2台目のDabbsson 2000Lは、台風と停電への備えで大容量が欲しく、容量のわりに安いところで選びました。重さがあるのであまり動かさず、明かりと大型テレビの電源として置いて使い、スマホの充電にも使っています。

公式の値は2,048Wh・定格2,200W(サージ4,400W)・18.6kg、停電時の切り替えは15ミリ秒未満、電池は4,000回で80%です。ACコンセントは6口あり、家族のスマホの充電器とテレビ、照明を同時につなげます。公式価格は97,000円(通常169,800円)で、2,048Whクラスでは今回いちばん安い1台でした。
2042wh どれくらい|Jackery 2000 Newの公式の目安
2,042Whは、1つ前のJackery 2000 Newの容量です。今の公式ストアで売られているのは2000 New V2(型番JE-2000F)で、容量は2,048Wh・重さ18.6kgに変わっていました。
| 家電(消費電力) | Jackery 2000 Newの公式の目安 |
|---|---|
| 冷蔵庫(15〜520W) | 約3.2〜72時間 |
| テレビ(60W) | 約25時間 |
| エアコン(900W) | 約2時間 |
| 電子レンジ(960〜1,160W) | 約1.5時間 |
| 電気ケトル(850W) | 約2時間 |
| スマホ(29W) | 約80回 |
| LED照明(10W) | 約60時間 |
出典は今の2000 New V2の商品ページのFAQです。同じFAQに「2000 Newは拡張機能が付いていない」とあり、V2になる前の機種の説明が残っているとみられます。
保証は5年です。公式価格は109,890円(通常199,800円)でした。
UPSとして使っている間は最大出力が1,500Wに制限され、停電すると定格に戻る、と公式に注意書きがあります。
同じ2,000Whクラスには、BLUETTI AORA 200とAnker Solix C2000 Gen 2もあります。
電池の回数を重く見る方は、6,000回で80%のAORA 200(約24.2kg・107,100円)です。
停電の切り替えの速さを重く見る方は、約10ミリ秒のC2000 Gen 2(約18.9kg・137,900円)です。それぞれの細かい比較は2000Whクラスのポータブル電源にまとめました。
72時間に近づける|Jackery 3600 Plus(3,584Wh)
3,584Whあれば、最低限の暮らしで約1.7日、僕の家の冷蔵庫だけなら約2.4日(試算)です。
公式の目安は、冷蔵庫(55W)約50時間、エアコン(700W)約4時間、電気毛布(55W)約36時間、スマホ約130回です。定格は3,000Wで、電子レンジやエアコンも動きます。
72時間に届かせる道は、拡張バッテリーです。3600 Plusは拡張バッテリーを最大5台つなぐと21.5kWhまで増やせて、最初は本体だけ買い、あとから足すこともできます。
重さは35.0kgです。キャスター付きの台車で動かす前提になり、公式価格は215,880円(通常359,800円)、電池は6,000回で70%でした。
蓄電池 4人家族|家庭用蓄電池とポータブル電源の違い
家庭用蓄電池は、分電盤につないで家全体に電気を送る設置型の設備です。
ポータブル電源は、コンセントの口から家電1台ずつに電気を送ります。
4人家族で「停電中もふだんどおり家じゅうの照明とコンセントを使いたい」なら、蓄電池の側の話になります。冷蔵庫・ルーター・照明・スマホを守れればよい方は、2,000Whクラスのポータブル電源で足ります。
中間にあるのが、さきほどのEcoFlow DELTA Pro 3です。単相3線式で分電盤に接続でき、切替分電盤とのセットや設置サービスも公式ストアで売られています。費用の比べ方はポータブル電源と蓄電池の違いと太陽光と蓄電池の費用にまとめました。
停電が長引いたら|ソーラーパネルで毎日足す

3日目まで電気をもたせるなら、昼にソーラーパネルで充電する形がいちばん現実的です。
Jackery公式の満充電までの時間は、1000 Newがソーラー200Wで8時間・400Wで3時間、2000 New V2が400Wで6時間です。晴れた日の昼にこれだけ入れば、最低限の1日分をほぼ取り戻せます。
ただし曇りや雨の日は入力が大きく落ち、台風のあとの停電では天気がすぐには戻らないこともあります。
パネルをつないだまま夜を越すと、本体は待機の電気を使って残量が少しずつ減る、とJackery公式も注意しています。残量が10%を切っているときは、夜はパネルを外しておきます。パネルが要るかどうかの判断はソーラーパネルは必要?で書いています。
4人家族の停電を乗り切る使い方

電気を回す順番を家族で決めておく
先に決めておきたいのは、どの家電から電気を回すかです。
僕の家なら、冷蔵庫、Wi-Fiルーター、スマホ、照明の順です。電気ケトルや電子レンジは1回で数百Whを使うので、家族の分をまとめて1回で沸かします。
ふだんからつなぎっぱなしにしておく
停電に強いのは、しまい込むより、ふだんから冷蔵庫やルーターにつないでおく使い方です。
UPS付きの機種なら、停電した瞬間に電池からの給電へ切り替わり、満充電のまま停電を迎えられます。電池の傷みが気になる方は、Jackeryの「バッテリー節約モード」(85%で充電を止める)のような機能を使います。仕組みはポータブル電源のUPS機能とパススルー充電に書きました。
4人家族のポータブル電源に関するよくある質問

2,000Whクラスが基準です。冷蔵庫・ルーター・照明・スマホの最低限で1日約1,502Wh(僕の家の502L冷蔵庫での試算)かかり、2,048Whの機種でちょうど1日分になります。冷蔵庫が新しい470L前後なら、1日は約1,000Whまで下がります。
増えるのは主にスマホやタブレットの充電で、1台あたり約24Wh(試算)です。2台増えても約50Wh増える程度なので、冷蔵庫が同じなら容量の目安は4人家族とほとんど変わりません。冬に電気毛布の枚数が増えると、1枚あたり55W×8時間で約440Whずつ増えます。
Jackery 1000 New(1,070Wh)の公式の目安で、冷蔵庫(15〜520W)約1.7〜38時間、電気毛布(55W)約12時間、スマホ約45回です。家電に届くのは約850Whで、4人家族の最低限の1日には少し足りません。
定格出力がエアコンの消費電力を上回る機種なら動きますが、電気の減りは速くなります。Jackery公式の目安では、2000 Newでエアコン(900W)約2時間、3600 Plusでエアコン(700W)約4時間です。夏の停電は、扇風機(15W)なら2台を10時間回しても約300Wh(試算)です。
電池の回数で決まります。この記事の機種は4,000〜6,000回で、Jackeryは1000 Newについて「1日1回充電しても約10年」と書いています。何%残る基準かは機種で違い、Jackeryは70%、Dabbsson・Anker・BLUETTI AORA 200は80%です。
冷蔵庫が同じなら、減るのはスマホ1台分の約24Wh(試算)だけです。家族の人数より、冷蔵庫の年間消費電力量で決まります。容量の決め方全体はポータブル電源の容量の目安にまとめました。
まとめ:4人家族のポータブル電源は2,000Whクラスが基準、72時間は3,584Wh+拡張かソーラー
4人家族の停電1日は、冷蔵庫・Wi-Fiルーター・照明・スマホの最低限で約1,502Wh、冬に電気毛布を足すと約2,382Whでした(僕の家の502L冷蔵庫での試算)。そのうち7割以上が冷蔵庫なので、まず銘板の「消費電力量」を見ると必要な容量が決まります。
基準は2,048Whクラスで、僕の2台目のDabbsson 2000Lは97,000円、Jackery 2000 New V2は109,890円です。72時間に近づけるならJackery 3600 Plus(3,584Wh・215,880円)に拡張バッテリーかソーラーを足します。価格は2026年10月10日時点の公式ストアの税込価格です。
参照
この記事の数字と口コミの引用は、2026年10月10日時点の内容です。
- Jackery公式サイト(3600 Plusの製品ページ)
- EcoFlow公式ストア(DELTA Pro 3の商品ページ)


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