ポータブル電源の選び方は、容量(Wh)・出力(W)・重さ(kg)の3つの数字で決まります。何をどれだけ使うかで容量を選び、動かす家電の消費電力で出力を選び、持ち運ぶかどうかで重さを選びます。
僕が使っているのは、288Whで約4.3kgのBLUETTI AORA 30 V2、1,070Whで約10.8kgのJackery 1000 New、2,048Whで約18.6kgのDabbsson 2000Lの3台です。使い方がまったく違うので、この3台を例に、容量・出力・重さ・安全の選び方を数字で答えます。
出力は、動かす家電の消費電力より大きく。モーターの家電は起動時に2〜4倍が要ります
重さは、288Whで約4.3kg、1,070Whで約10.8kg、2,048Whで約18.6kgが目安です
安全は、衝撃・高温・保管・屋外の防水と、買う前のリコール確認で守ります
初めての1台を探している方は、まず「何を何時間使うか」を決めてください。停電への備えの全体像は内閣府の防災情報のページにまとまっています。
ポータブル電源の選び方|容量(Wh)の決め方
この章では、使いたい時間から必要な容量を決める計算を答えます。

使える時間は、容量×放電深度90%×効率85%÷消費電力で出せます。放電深度90%と効率85%は、BLUETTIの取扱説明書にある計算式の値で、機種によって少し違います。
僕の冷蔵庫(502L)とWi-Fiルーターは合計96Wで、Jackery 1000 Newの画面は残量100%から8.5時間でした。この式で計算すると、1,070×0.9×0.85÷96で約8.5時間です。画面と一致しました。
ポータブル電源 容量 目安|家電別
1,070Whなら、ノートパソコン(50W)は約16時間、電気毛布(60W)は約14時間、扇風機(35W)は約23時間です。炊飯器(430W)は約1.9時間です。消費電力の大きい家電ほど容量が早く減ります。
容量の目安は、スマホとLEDライトだけなら300Whクラス、冷蔵庫を半日守りたいなら1,000Whクラス、冷蔵庫を1日以上守りたいなら2,000Whクラスです。冷蔵庫を1日(96W×24時間=2,304Wh)守りたい方は、2,000Whクラスでも足りない計算になります。
ポータブル電源の選び方|定格出力(W)の決め方
この章では、動かしたい家電に必要な出力の決め方と、モーターの家電で起こる起動時の落とし穴を答えます。

出力は、つなぐ家電の消費電力の合計が定格出力に収まることが条件です。同時に使う家電を足し算して、定格出力より小さければ動きますが、足し算が苦手な方は、一番大きい家電から先に確かめてください。
家電の消費電力は、本体の銘板か取扱説明書で見ます。炊飯器は430W、温水洗浄便座は350Wです。定格600Wの機種でも動かせます。
起動電力と瞬間最大出力
モーターやコンプレッサーのある家電は、動き出しに定格の2〜4倍の電力が要る場合があります。BLUETTIの取扱説明書も、その場合に過負荷になりやすいと案内しています。
そのため、モーターの家電を動かしたい方は瞬間最大出力に余裕のある機種を選びます。Jackery 1000 Newは定格1,500W・瞬間3,000W、Dabbsson 2000Lは定格2,200W・瞬間4,400Wです。
ポータブル電源の選び方|重さとサイズ
この章では、容量ごとの重さと、持ち運ぶ機種の選び方を答えます。

容量が大きいほど重く、288Whは約4.3kg、1,070Whは約10.8kg、2,048Whは約18.6〜24.2kgです。僕のDabbsson 2000Lは約18.6kgです。置く場所を決めて動かさずに使っています。
ポータブル電源 小型 初めて|軽い機種の選び方
車や現場に持ち出す方は、まず軽さで選びます。僕のBLUETTI AORA 30 V2は約4.3kgで、片手で持ち運んで、スマホと電動工具の充電器に使っています。
もう少し容量がほしい方には、約5.8kgで385.28WhのJVC BN-RL410があります。持ち運ぶ機種ほど容量は小さくなるので、持ち運ぶ頻度と容量を天秤にかけて選びます。
ポータブル電源の選び方|電池と安全
この章では、電池の種類の見方と、安全に使うための注意点を答えます。

今の機種の電池は、リン酸鉄リチウム(LFP)が主流です。Jackery 1000 Newは4,000回の充放電のあとも容量70%を維持する仕様で、1日1回の充電でも約10年使えます。
回数は、維持率の基準とセットで比べます。JVC BN-RL410の「約4,000回」のように、基準が書かれていない回数は、他社の数字と並べて比べられません。
ポータブル電源 PSEマークは対象外
AC100Vを出せるポータブル電源は、電気用品安全法のPSEでいう蓄電池には該当しないと、経済産業省が示しています。PSEマークの有無では選べません。第三者認証のSマークのような別の目印や、メーカーの保護機能を見ます。
NITEは、事故を防ぐ注意点として、衝撃を与えないこと、高温の場所で使わないこと、長く使わないときは箱に入れて冷暗所にしまうこと、屋外では防水・防塵の製品を使うことを挙げています。購入前と購入後に、消費者庁リコール情報サイトで製品名を調べます。
ポータブル電源の便利な使い方|僕の3台
この章では、同じポータブル電源でも、使い方によって選ぶ機種が変わる例を答えます。

Jackery 1000 New|冷蔵庫とルーターのバックアップ
最初は現場用に買いましたが、そこまでの容量が要らなかったので、今は冷蔵庫とWi-Fiルーターのバックアップ電源として、コンセントとの間につなぎっぱなしにしています。停電してもネットが切れないので、この使い方に落ち着きました。電気が戻っても、何も切り替えなくていいのも気に入っています。
Dabbsson 2000L|大型テレビと明かり
Dabbsson 2000Lは、容量のわりに安いのと、台風の停電の備えがほしくて買いました。重さがあるので動かさず、固定した場所で大型テレビの電源と明かり、スマホの充電に使っています。
BLUETTI AORA 30 V2|現場と車
BLUETTI AORA 30 V2は、現場と車で電動工具の充電とスマホの充電に使っています。片手で持ち運べて、停電のときには補助として出せる大きさです。
| 機種 | 容量・重さ | 僕の使い方 |
|---|---|---|
| Jackery 1000 New | 1,070Wh・約10.8kg | 冷蔵庫とWi-Fiルーターのバックアップ |
| Dabbsson 2000L | 2,048Wh・約18.6kg | 固定した場所の大型テレビと明かり |
| BLUETTI AORA 30 V2 | 288Wh・約4.3kg | 現場と車での電動工具・スマホの充電 |
ポータブル電源の選び方のよくある質問
使う目的で決めます。スマホとLEDライトなら300Whクラス、冷蔵庫を半日守りたいなら1,000Whクラス、1日以上なら2,000Whクラスが目安です。
動かしたい家電が動くかは出力、何時間使えるかは容量で決まります。まず家電の消費電力の合計を定格出力に収め、そのあとで容量を選びます。
電気毛布(60W)は多くの機種で動きます。炊飯器(430W)は定格600W以上の機種なら動き、1,070Whで約1.9時間の試算です。
AC100Vを出すポータブル電源は、PSEでいう蓄電池に該当しないので、PSEマークはありません。Sマークなどの第三者認証と、NITEの注意点を見ます。
機種で違います。BLUETTI AORA 30 V2は10ミリ秒以下のUPS、JVC BN-RL410はUPSではない自動給電で、切り替えの瞬間に途切れることがあります。
まとめ:容量・出力・重さの3つの数字と、使い方で選ぶ
- 容量は、使える時間=容量×0.77÷消費電力で決める(冷蔵庫とルーターは1,070Whで約8.5時間)
- 出力は、家電の消費電力の合計を収め、モーターの家電は起動時の2〜4倍に備える
- 重さは、持ち運ぶなら約4〜6kg、置いて使うなら約11〜24kgが目安
冷蔵庫とルーターのバックアップならJackery 1000 New、現場と車の持ち運びならBLUETTI AORA 30 V2が僕の使い方です。
固定して使う大容量はDabbsson 2000L、持ち運ぶ小型機はBLUETTI AORA 30 V2が候補です。
参照
- BLUETTI AORA 30 V2・Elite 200 V2 の取扱説明書(使える時間の計算式・始動時の電力)。Jackery 1000 New の商品ページ(充放電サイクル)。Dabbsson 2000L の商品ページ。JVC「BN-RL410/BN-RL230」の製品ページ(家電の消費電力の目安・PSEに関する注記・Sマーク)
- NITE「PSマガジン」VOL.459(2024年8月27日)の注意点。冷蔵庫の画面は、僕が撮影した写真です
- 数字は2026年10月17日時点の内容です
メーカーごとの違いと僕の3台の順位は、おすすめメーカーの記事で比べています。



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