ポータブル電源のリン酸鉄リチウムとは、三元系より長寿命で熱に強く、そのかわり少し重くて寒さに弱いリチウムイオン電池です。
Jackery公式の比較では、サイクル寿命(充放電の回数)はリン酸鉄が2,000〜6,000回程度、三元系が500〜1,500回程度。ここまで差があるので、これから買うならリン酸鉄で選んで間違いありません。
ただし「燃えない電池」ではないんです。NITE(製品評価技術基盤機構)は、ポータブル電源の事故が2018年度以降増えていると報告しています。
しかも今は、この記事で比べたAnker・Jackery・EcoFlow・BLUETTI・Dabbssonの13機種が、すべてリン酸鉄(半固体のリン酸鉄を含む)でした。「リン酸鉄かどうか」より、「何回使って何%残るか」と重さ・値段で選ぶ段階なんです。
僕は家で、リン酸鉄のJackery 1000 Newと、半固体リン酸鉄のDabbsson 2000Lを使っています。数値は2026年10月8日時点の公表値だけを使い、感想は持っている機種の分だけ書きます。
停電への備えそのものは、内閣府の防災情報のページにもまとまっています。
💡 迷ったらこれ。僕も家で使っているリン酸鉄の1台
Jackery ポータブル電源 1000 New
容量1,070Wh/定格出力1,500W/約10.8kg/4,000回使用後も70%を維持/UPS 20ミリ秒未満
公式ストア価格69,484円(定価119,800円・税込)
ポータブル電源のリン酸鉄リチウムとは?三元系との違い

リン酸鉄リチウムは「長持ちして熱に強いけど、少し重くて寒さに弱い」電池です。三元系はその逆で、軽く小さく作りやすいかわりに、寿命が短く熱に弱め。
どちらもリチウムイオン電池の仲間で、違うのは正極(プラス側)の材料です。
ポータブル電源 リン酸鉄リチウムとは|LiFePO4を使った電池のこと
リン酸鉄リチウムイオン電池は、正極にリン酸鉄リチウム(LiFePO4)、負極に炭素を使ったリチウムイオン電池です。電池1本の定格電圧は3.2Vで、三元系の公称約3.7Vより低めになっています。
「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」「リン酸鉄リチウムイオン電池」「LFP」「LiFePO4」と呼び方はいろいろありますが、ポータブル電源の話ではどれも同じものです。
三元系は、正極にニッケル・コバルト・マンガン(またはアルミニウム)を組み合わせた電池で、NCMやNCAと書かれます。少し前までのポータブル電源やスマホ、ノートPCでおなじみの電池です。
リン酸鉄 ポータブル電源と三元系の違い|比較表
違いは、Jackery公式の「バッテリーの種類」のページにある比較表がいちばん分かりやすいです。そのまま並べるとこうなります。
| 項目 | リン酸鉄(LiFePO4) | 三元系(NCM/NCA) |
|---|---|---|
| サイクル寿命 | 2,000〜6,000回程度 | 500〜1,500回程度 |
| エネルギー密度 | 低い(重く大きくなる) | 高い(軽量・小型化に有利) |
| コスト | 材料コストが高く価格に反映されやすい | 材料が安くコストを抑えやすい |
| 低温 | 低温下で性能が落ちやすい | 低温でも比較的安定 |
| 高温 | 熱安定性が高い | 熱安定性が低く、優れたBMSが必要 |
| 環境 | コバルトを使わない | コバルトを使う |
出典はJackery公式「バッテリーの種類」。BMSは、電池の温度や電圧を見張って過充電などを止める管理装置のことです。
回数の幅がかなり広いんです。
なので、実際に買う機種の回数は商品ページの値で見るのが確実です。次の章に、機種別の一覧を作りました。
ポータブル電源 リチウム電池は今ほぼリン酸鉄
「ポータブル電源 リチウムイオン電池」で調べた人へ。リン酸鉄も三元系もリチウムイオン電池で、今の主要メーカーの現行機はリン酸鉄が中心です。
- Jackery:公式が「現在Jackeryのポータブル電源は、このリン酸鉄リチウムイオン電池に切り替わっています」と書いている
- Anker:C300からC2000 Gen 2まで、仕様表の電池素材はすべて「リン酸鉄リチウムイオン電池」
- EcoFlow:DELTA 3 Plusは「高耐久 LFP バッテリー」
- BLUETTI:AORAシリーズは「リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーを採用」
- Dabbsson:「半固体LiFePO4バッテリー」を採用(公式の技術ページ)
なので、今から大手の公式ストアで選ぶなら、ほぼ自動的にリン酸鉄になります。中古やネット通販で古い型番を買うときだけ、電池の種類を確かめる必要があります。
リン酸鉄 ポータブル電源は長寿命?寿命は「回数」と「維持率」で見る

長寿命です。
今回比べた13機種のサイクル寿命は、短いもので2,500回、長いもので6,000回でした。
ただ、同じ「4,000回」でも中身が違います。Jackeryは4,000回使ったあとに容量の70%が残る、AnkerとDabbssonは80%が残る、という書き方なんです。
ポータブル電源 長寿命の見方|「4,000回で70%」と「80%」は別物
サイクル寿命は「この回数を使ったあとでも、最初の容量の何%が残るか」をセットで見ます。回数だけ比べると、基準のゆるいほうが長持ちに見えてしまうからです。
たとえば1,000Whの電池なら、70%で700Wh、80%で800Wh(試算)。同じ4,000回でも、残る電気に100Whの差が出ます。
この差、意外と大きいんです。
維持率を書いていない機種もあります。その場合は、下の表で「基準不明」としました。
機種別のサイクル数と維持率の一覧(公式値)
いま各社の公式ストアで買えるリン酸鉄の13機種を、容量の小さい順に並べました。カッコ内が、その回数のあとに残る容量の割合です。
| 機種 | 容量 | 重さ | サイクル寿命(維持率) | 公式価格 |
|---|---|---|---|---|
| Jackery 240 New | 256Wh | 約3.6kg | 4,000回(70%) | 32,800円 |
| BLUETTI EB3A | 268Wh | 4.6kg | 2,500回(80%以上) | 22,980円 |
| BLUETTI AORA 30 V2 | 288Wh | 約4.3kg | 3,000回以上(基準不明) | 27,860円 |
| Anker Solix C300 | 288Wh | 約4.1kg | 3,000回(基準不明) | 49,990円 |
| Jackery 500 New | 512Wh | 約5.7kg | 6,000回(70%) | 55,840円 |
| Jackery 1000 New V3 | 1,024Wh | 約10.6kg | 6,000回(70%) | 82,350円 |
| Anker Solix C1000 Gen 2 | 1,024Wh | 約11.3kg | 4,000回以上(80%) | 129,900円 |
| EcoFlow DELTA 3 Plus | 1,024Wh | 約12.5kg | 4,000回以上(基準不明) | 149,600円 |
| Jackery 1000 New | 1,070Wh | 約10.8kg | 4,000回(70%) | 69,484円 |
| Jackery 2000 New V2 | 2,042Wh | 約18.6kg | 4,000回(70%) | 109,890円 |
| Dabbsson 2000L(半固体) | 2,048Wh | 約18.6kg | 4,000回(80%) | 97,000円 |
| Anker Solix C2000 Gen 2 | 2,048Wh | 約18.9kg | 4,000回以上(80%) | 229,900円 |
| BLUETTI AORA 200 | 2,073.6Wh | 24.2kg | 6,000回(80%) | 107,100円 |
価格は2026年10月8日時点の各社公式ストアの税込価格で、セール中の機種が多いので動きます。「基準不明」は、公式の商品ページに維持率の記載が見つからなかった機種です。
一番長いのは、6,000回のJackery 500 New・1000 New V3と、6,000回でも80%が残るBLUETTI AORA 200。BLUETTIは公式で「17年の寿命をもつ自動車グレードLFPセル」と書いていますが、これは自社の表現です。
ポータブル電源 寿命・耐用年数は何年?
メーカーの公式は「10年」と書く機種が多いです。
Jackery 1000 Newは「毎日使っても10年間使えます」、Anker C1000 Gen 2は「1日1回ご利用いただいても約10年以上」、Dabbsson 2000Lは「安定した電力供給を10年間サポート」と書いています。
計算でも合います。4,000回を毎日1回ずつ使うと、4,000÷365日≒11.0年(試算)。防災用に置いて月に数回しか使わない人は、回数より先に年数のほうが来ます。
Ankerは電池とは別に、電子部品の寿命を50,000時間と書いています。電池が長持ちでも、中の部品にも寿命があるということです。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 寿命が来たら使えなくなる?
使えなくなるわけではありません。サイクル寿命は「容量が70%や80%まで減る回数」なので、そこで止まるのではなく、ためられる量が減ったまま使えます。
Jackery 1000 Newなら、1,070Wh×70%=約749Wh(試算)。新品の500Whクラスより多く残る計算です。寿命の数え方はポータブル電源のサイクル寿命の記事で詳しく書いています。
ポータブル電源 リン酸鉄は安全?爆発しない?公的機関の事故情報から

リン酸鉄は三元系より熱に強い電池です。
ただ、事故がゼロの電池ではありません。
「安全なポータブル電源はどれ?」の答えは、電池の種類だけでは決まらないんです。どこで買って、どこに置いて、どう充電するかまで含めて考えます。
ポータブル電源 爆発しない?「燃えにくい」と「燃えない」は別
Jackery公式の比較表でも、リン酸鉄は「熱安定性が高く、高温性能に優れる」、三元系は「熱安定性が低く、優れたBMSシステムが必要」です。燃えにくい方向の電池なのは確かです。
一方でNITEの「2024年度 事故情報解析報告書」は、リチウムイオン電池には可燃性の電解液が含まれ、大きな火災事故につながるおそれがあると書いています。ポータブル電源の事故は2017年度に初めて起き、2018年度以降は増えているそうです。
ちなみに、僕が読んだNITEの資料には、リン酸鉄か三元系かで分けた件数は載っていませんでした。これは意外でした。「リン酸鉄なら事故は起きない」と言える数字は、公的機関からは出ていないということです。
NITEが挙げたポータブル電源の事故例と注意点
事故の中身も見ておきます。NITEが2024年8月27日に出した注意喚起には、ポータブル電源の事故例が2つ載っています。1つは2022年3月の宮城県で、ネット通販で買ったポータブル電源を充電中に異音がして出火したもの。
屋外に置き、自作の樹脂ケースで覆っていたものの、雨水などが入ってショートした可能性があるとされています。もう1つは2022年8月の東京都の車両火災で、屋根のない屋外で週3回、夜間の照明用に使っていた製品でした。
同じ資料で、NITEは使うときの注意をこうまとめています。
- 落とすなど衝撃を与えない。強い衝撃のあとに発熱・変形などがあれば使用をやめ、メーカーの修理窓口に相談する
- 高温の場所で使わない。長く使わないときは箱に入れ、直射日光の当たらない冷暗所に保管する
- 屋外では、防水・防塵性能のある製品を検討する
- 総エネルギー量が大きい製品ほど、事故のときの発熱量も大きい。大容量の製品はより注意する
出典はNITE「災害時にも活躍する携帯発電機やポータブル電源の事故と停電復旧後の通電火災に注意!」(2024年8月27日)。東京消防庁もリチウムイオン電池の火災について注意を出しています。
ポータブル電源 安全 おすすめの選び方|電池より「買う場所」
安全を重く見たい人は、リン酸鉄であることに加えて、日本に窓口と保証があるメーカーの公式ストアや正規店で買ってください。
NITEの報告書では、モバイルバッテリーやポータブル電源の事故は、ネット通販で手に入れた製品が多いとされています。中には、製造・輸入した事業者が分からないものもあったそうです。
持っている機種がリコールの対象になっていないかは、消費者庁のリコール情報サイトとNITE SAFE-Liteで調べられます。安全面の話はポータブル電源の安全性の記事にもまとめました。
リン酸鉄リチウムのデメリット|重さ・寒さ・価格

デメリットは、重くなりやすいこと、寒いと充電できないこと、値段が張ることの3点です。
ただ、値段はリン酸鉄かどうかより、メーカーの差のほうがずっと大きかったです。
重さ|同じ容量でも機種で6kg近く違う
Jackery公式は、リン酸鉄はエネルギー密度が低く「重く大きくなる」と書いています。とはいえ現行機は軽くなっていて、1,000Whクラスで約10.6〜12.5kg、2,000Whクラスで約18.6〜24.2kgでした(上の一覧表の公式値)。
2,000Whクラスでは、Dabbsson 2000L・Jackery 2000 New V2の約18.6kgと、BLUETTI AORA 200の24.2kgで5.6kgの差。
同じリン酸鉄でも、機種でこれだけ違うんです。
三元系の現行機は、今回見た範囲ではほとんど見つからず、同じ条件で重さを並べられませんでした。「リン酸鉄だから何kg重い」とは言えないので、軽さを優先したい人は、気になる機種の重さを直接比べてください。
ポータブル電源 車中泊 リン酸鉄で気をつけるのは低温
冬の車中泊や冬キャンプで気をつけたいのは、0℃を下回ると充電できない機種が多いことです。使う(給電する)ほうは、氷点下でも動く機種があります。
ここ、見落としがちなんです。
| 機種 | 使える温度(給電) | 充電できる温度 |
|---|---|---|
| Anker Solix C1000 Gen 2・C300 | -20℃〜40℃ | 0℃〜40℃ |
| BLUETTI EB3A | -20〜40℃ | 0〜40℃ |
| Dabbsson 2000L | 推奨使用温度 室温0℃〜40℃ | (個別の記載なし) |
各社の商品ページの仕様です。Jackery 1000 Newは、商品ページの説明から使用温度の数値を見つけられなかったので載せていません。
冬の車中泊は、家で満充電にしてから出る。これが確実です。車内が冷え切った朝にソーラーや車のシガーソケットで充電しようとしても、温度で止まることがあります。車中泊の使い方は車中泊とポータブル電源の記事に書きました。
価格|1Whあたりはメーカーで2倍以上違う
Jackery公式は、リン酸鉄は「材料コストが高く価格に反映されやすい」と書いています。でも実際の値段は、メーカーとセールの影響のほうが大きいです。
公式価格を容量で割ると、Dabbsson 2000Lは97,000円÷2,048Wh≒47円、Jackery 1000 Newは69,484円÷1,070Wh≒65円、Anker C1000 Gen 2は129,900円÷1,024Wh≒127円(試算・2026年10月8日の公式価格)。同じリン酸鉄でも、1Whあたり2倍以上の差がありました。
セールの時期の傾向はポータブル電源のセール時期にまとめています。
ポタ電 リン酸鉄のおすすめ機種|容量別に公式の数値で選ぶ

リン酸鉄のおすすめは、容量で3つに分けると選びやすいです。スマホとPCだけなら300Wh前後、家の停電対策なら1,000Whクラス、家族で数日なら2,000Whクラス。
同じ容量帯の中では、①維持率込みの寿命 ②重さ ③公式価格の3点で比べました。順位はつけず、僕が選ぶならどれかを書いています。持っている機種は使った話も添えます。
リン酸鉄 ポータブル電源 小型|300Wh前後なら240 NewかAORA 30 V2
小型のリン酸鉄なら、寿命の基準まで分かっているJackery 240 New(256Wh・約3.6kg・4,000回で70%)か、安くて軽いBLUETTI AORA 30 V2(288Wh・約4.3kg・27,860円)です。
AORA 30 V2は僕も持っていて、現場や車で工具の充電、スマホの充電に使っています。片手で持てるので、停電のときもスマホの充電ならこれで足りる、というのが買った理由でした。
とにかく安くなら、BLUETTI EB3A(268Wh・22,980円・2,500回で80%以上)。Anker C300(288Wh・49,990円)は、ほかの3台より高めでした。4台とも5kg以下です。小型機の選び方は小型ポータブル電源の記事で詳しく書いています。
jackery リン酸鉄 おすすめは1000 New|1,000Whクラスの比較
1,000Whクラスで迷ったら、Jackery 1000 Newです。
4台の中で一番安く(69,484円)、容量は一番大きく(1,070Wh)、重さも約10.8kgで軽い部類に入ります。
寿命を重く見るなら、同じJackeryの1000 New V3(6,000回で70%・82,350円)。80%の基準で選びたいなら、Anker C1000 Gen 2(4,000回以上で80%・129,900円)です。1000 Newとの差額は60,416円。
| 項目 | 1000 New | 1000 New V3 | C1000 Gen 2 | DELTA 3 Plus |
|---|---|---|---|---|
| 容量 | 1,070Wh | 1,024Wh | 1,024Wh | 1,024Wh |
| 重さ | 約10.8kg | 約10.6kg | 約11.3kg | 約12.5kg |
| 寿命 | 4,000回(70%) | 6,000回(70%) | 4,000回以上(80%) | 4,000回以上(基準不明) |
| 公式価格 | 69,484円 | 82,350円 | 129,900円 | 149,600円 |
価格は2026年10月8日時点の公式ストア・税込。容量の決め方は1000Whクラスのポータブル電源の記事も参考にどうぞ。
2,000Whクラス|据え置きならDabbsson 2000L
2,000Whクラスを家に置くなら、Dabbsson 2000Lです。
2,048Whで4,000回後も80%が残り、公式価格は97,000円(通常価格169,800円)でした。
Jackeryでそろえたいなら2000 New V2(2,042Wh・約18.6kg・109,890円)。6,000回の長さを取るならBLUETTI AORA 200(6,000回で80%・107,100円)ですが、24.2kgあるので置き場所は先に決めておいたほうがいいです。
Anker C2000 Gen 2(229,900円)は、コンセントにつないだまま保管できることと、停電時の切り替え約0.01秒(同じページの別の箇所では約0.02秒)を公式が打ち出している機種です。2,000Whクラスの選び方は2000Whクラスのポータブル電源の記事で比べています。
実機:僕が使っているリン酸鉄の2台

僕の家にあるリン酸鉄は、Jackery 1000 NewとDabbsson 2000Lの2台です。どちらも寿命が長いので、1台はつなぎっぱなし、もう1台は置きっぱなしという使い方をしています。
Jackery 1000 Newは冷蔵庫とWi-Fiルーターにつなぎっぱなし
1000 Newは、もともと現場用に買いました。ところが現場ではそこまでの容量が要らなかったんです。
今は家のコンセントと冷蔵庫・Wi-Fiルーターの間につないで、予備電源にしています。1000 Newは「普段から冷蔵庫などの家電に接続しておくことで、いつでも停電対策ができます」という使い方ができる機種です。
停電しても、うちのネットは切れませんでした。
公式の切り替え時間は20ミリ秒(0.02秒)未満で、電気が戻ったときも僕は何も操作していません。何も切り替えなくていいので、重宝しています。

ネットが切れなかったのは、うちのルーターでの話です。20ミリ秒の切り替えで落ちる機器もあるので、パソコンなどを守りたい人はUPS機能の記事も読んでから決めてください。ファンの音は、つなぎっぱなしでも普段ほぼ気になりません(僕の家での感想で、公式に音の数値はありません)。
詳しい使い方はJackery 1000 Newのレビューにまとめました。
Dabbsson 2000Lは重いので、置き場所を決めて動かさない

2000Lは、大容量がほしくて、台風の停電に備えて買いました。決め手は容量のわりに安かったことです。
重さがあるので、あまり動かせません。なので場所を決めて置き、大型テレビの電源と、明かりの兼用、スマホの充電に使っています。
容量のわりに安い。これに尽きます。

公式の重さは約18.6kg。持ち上げられない重さではないけれど、毎日動かすものではないです。半固体の電池で、4,000回後も80%が残る(公式)ので、置きっぱなしで長く使う前提の1台です。

上面のラベルには、水に濡らさないようにという趣旨の注意があります。NITEの事故例にも雨水が入った可能性のあるものがあったので、2000Lは屋根の下から出さないと決めています。
僕が使った感想はDabbsson 2000Lのレビューに、台風の話は沖縄の台風とポータブル電源に書きました。
ポータブル電源 LiFePO4の種類|半固体・ナトリウムイオンとの関係

ポータブル電源の電池は、主にリン酸鉄と三元系の2種類です。そこに最近、「半固体」と「ナトリウムイオン」という名前が加わってきました。
半固体電池もリン酸鉄の仲間(Dabbssonの場合)
Dabbssonは、自社の電池を公式の技術ページで「半固体LiFePO4バッテリー」と書いています。つまり、リン酸鉄リチウムの電解質を半固体にしたもの、という位置づけです。
2000Lの商品ページの仕様では、バッテリー種類は「半固体電池」で、寿命は4,000回で80%。普通のリン酸鉄との違いは半固体電池のポータブル電源の記事で書いています。
ナトリウムイオン電池は「寒さに強い」新しい電池
ナトリウムイオン電池は、リチウムのかわりにナトリウムを使う電池です。
リン酸鉄の弱点だった寒さに強い方向で出てきた、新しい電池なんです。
BLUETTIの「Pioneer Na」は、公式が「世界初のナトリウムイオン式ポータブル電源」と名乗る機種で、「−25℃対応、4,000回以上の長寿命、10年耐用」とあります。公式ストア価格は99,800円でした。
僕が公式ストアで見つけたナトリウムイオンの機種は、この1台だけです。選べる数はまだリン酸鉄のほうがずっと多いので、寒冷地に住んでいて冬に外で使いたい人が候補に入れる、くらいの位置だと思っています。
リン酸鉄の寿命を延ばす保管と、捨てるときの回収

保管は「暑い場所に置かない」が基本です。捨てるときは、一般ごみには出さずにメーカーの回収を使います。
保管は冷暗所。つなぎっぱなしで保管できる機種もある
NITEは、長く使わないときは箱に入れて直射日光の当たらない冷暗所に置くよう案内しています。メーカーの保存温度は、Dabbsson 2000Lが-10℃〜45℃、BLUETTI EB3Aが0〜40℃です。
夏の車内に置きっぱなしにするのは、どの機種でもやめたほうがいいです。
一方で、コンセントにつないだまま置いておける機種もあります。Anker C2000 Gen 2は公式で「過充電防止機能によりコンセントに繋いだままでも劣化しません」、Jackery 1000 Newは普段から家電につないでおく使い方を案内しています。保管のコツはポータブル電源の保管方法、つなぎっぱなしの仕組みはパススルー充電の記事で書いています。
捨てるときはメーカーの回収サービス
Jackeryは、日本国内のポータブル電源本体を無料で回収しています(送料は自己負担・ソーラーパネルとアクセサリーは対象外)。Dabbssonも商品ページに「無料回収サービス」と表示しています。
Anker・EcoFlow・BLUETTIの回収の条件は、今回は確かめていないのでここには書きません。捨て方の全体はポータブル電源の処分方法にまとめています。
リン酸鉄リチウムのポータブル電源でよくある質問

弱めです。Jackery公式も「低温下で性能低下しやすい」と書いています。Anker C1000 Gen 2やBLUETTI EB3Aは、使うのは-20℃から、充電は0℃からという仕様でした。冬は家で満充電にしてから持ち出してください。
使えます。サイクル寿命は容量が70%や80%に減るまでの回数なので、その後も容量が減った状態で使えます。Jackery 1000 Newなら4,000回のあとも約749Wh(1,070Wh×70%の試算)が残ります。
ほぼ持ち込めません。国土交通省の案内では、モバイルバッテリーは預け入れが禁止で、160Whを超えるものは機内持ち込みもできません。この記事で一番小さいJackery 240 Newでも256Whあります。航空会社がもっと厳しいルールを決めている場合もあります。詳しくはポータブル電源と飛行機の記事で書いています。
大手は5年が多いです。Jackeryは公式ストア購入で3年+2年の自動延長で5年、Dabbssonも公式サイト購入で自動的に5年、Ankerは通常18か月で、公式サイトの会員登録で最大5年になります(いずれも公式の表記)。
別物ではありません。リン酸鉄はリチウムイオン電池の一種で、正極の材料がリン酸鉄リチウムのものを指します。「リチウムイオン電池」とだけ書かれた製品は、三元系のこともリン酸鉄のこともあるので、商品ページの電池の種類で確かめてください。
機種によります。Anker C2000 Gen 2は公式で「コンセントに繋いだままでも劣化しません」、Jackery 1000 Newは普段から家電につないでおく使い方を案内しています。僕の1000 Newもこの使い方です。ほかの機種は、商品ページでパススルーやUPSの記載を確かめてください。
まとめ:リン酸鉄リチウムは「何回で何%残るか」で選ぶ
ポータブル電源のリン酸鉄リチウムは、三元系より長寿命(2,000〜6,000回程度・Jackery公式)で熱に強い電池です。今の大手の現行機はほぼリン酸鉄なので、選ぶときは回数と維持率(70%か80%か)、重さ、公式価格を並べて比べてください。
燃えない電池ではないので、充電中は燃えやすい物から離し、暑い場所と雨に気をつけて置きます。冬は、今回仕様を見た機種がどれも充電は0℃からだったことも覚えておくと役に立ちます。
迷ったら、1,000WhクラスのJackery 1000 New(4,000回で70%・約10.8kg・69,484円)。家に据え置くならDabbsson 2000L(4,000回で80%・97,000円)です。価格は2026年10月8日時点の公式ストアの税込価格です。
参照
この記事の数字と口コミの引用は、2026年10月8日時点の内容です。
- Jackery公式サイト(1000 Newの商品ページと電池の解説)
- 各メーカーの公式ストア(価格・重さ)


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