「ポータブル電源で炊飯器は使える?」「炊飯器のワット数は何W?」という疑問に、炊飯器とポータブル電源のメーカーの仕様で答えます。
炊飯器はポータブル電源の定格出力が炊飯器のワット数以上なら使えます。5.5合のIHや圧力IH(約1,100〜1,210W)なら、定格1,500W級が目安です。
1回の炊飯で使う電気は101.8〜171.3Whなので、容量より出力のほうが先に壁になります。
炊けるかどうかは、ポータブル電源の定格出力が炊飯器のワット数以上かで決まる
1回の炊飯は約100〜170Wh、保温は1時間に11.5〜18.8Wh
5.5合のIHなら定格1,500WのJackery 1000 New、3合マイコンなら600WのAORA 30 V2でも計算上は足りる
僕の手元にあるのは、Jackery 1000 New・Dabbsson 2000L・BLUETTI AORA 30 V2の3台です。炊けるかどうかは、炊飯器とポータブル電源の数字を並べれば分かります。
炊飯器のワット数は何W?|加熱方式ごとにメーカーの仕様で
この章では、パナソニックとシャープの炊飯器のワット数を加熱方式ごとに並べます。差は3倍以上。
3合のマイコンは350W、5.5合のIHは約1,100〜1,130W、圧力IHは1,200〜1,210Wでした。

炊飯器 ワット数の見方|「消費電力」の欄を見る
ワット数は、取扱説明書やメーカーの仕様ページの「消費電力」「炊飯時定格消費電力」の欄に書かれています。
同じ5.5合でも、パナソニックの電子ジャー炊飯器SR-LA10は590W、IHのSR-FD106は約1,100Wと倍近く違います。手元の炊飯器の型番で、ワット数を一度確かめてください。
炊飯1回の電気の量は約100〜170Wh
ワット数が大きくても、1回の炊飯で使う電気の量は意外と小さい数字です。高いWは、ずっと続くわけではありません。
メーカーの仕様では、3合マイコンのKS-CF05Cが101.8Wh、5.5合IHのSR-FD106が148Wh、KS-HF10Bが171.3Whでした。KS-HF10Bの値は、エコ炊飯コースで測った数字です。
📝 ワット(W)とワット時(Wh)の違い
W=その瞬間に流れる電気の大きさ。ポータブル電源の「定格出力」と比べる。
Wh=使った電気の量。ポータブル電源の「容量」と比べる。
保温は1時間に11.5〜18.8Wh
保温の電気の量も、仕様ページに「1時間当たりの保温時消費電力量」として載っています。
6機種のうち数字のある5機種で11.5〜18.8Whなので、4時間保温すると約46〜75Whの計算です。停電中は保温を切って、炊けたご飯はおにぎりにするほうが電気は残ります。
ポータブル電源で炊飯器は使える?|定格出力で決まる
答えは、ポータブル電源の定格出力が炊飯器のワット数以上なら使えます。見るのは容量ではなく出力です。
定格出力は、その電源が続けて出せる電気の大きさで、容量(Wh)がいくら大きくてもここが足りなければ炊飯器は動きません。

ポータブル電源 炊飯器|IHと圧力IHなら定格1,500W級
5.5合のIHや圧力IHを使いたい方は、定格1,500W級が目安です。Jackery 1000 New(定格1,500W)なら、いちばん大きい1,210Wの可変圧力IHも定格の内側に入ります。
僕の1000 Newは冷蔵庫とWi-Fiルーターにつないで出力96Wでした。ここに1,130WのIH炊飯器を足すと合計約1,230Wなので、停電中に冷蔵庫をつないだまま炊いても、計算上は1,500Wに収まります。
小さいポータブル電源で炊くなら3合マイコン
Jackery 500 New(定格500W)やBLUETTI AORA 30 V2(600W)で炊きたい方は、350Wの3合マイコンのような小さい炊飯器を選びます。5.5合のIHは動きません。
AORA 30 V2には電熱の家電を最大1,500Wまでつなげる「リフトモード」があります。ただ、これは定格600〜1,500Wの純抵抗負荷専用で、出せる力は600Wのままなので、IH炊飯器を炊く方法には数えていません。
ポータブル電源で何回炊ける?|容量と炊飯の回数
Jackery 1000 Newなら、5.5合のIHで計算上5〜6回炊けます。朝晩2回なら2〜3日分です。
1000 Newは、炊飯器(330W)を約2.7時間使える目安です。330W×2.7時間で約890Whが使える計算なので、1回148〜171Whで割ると5〜6回です。
| ポータブル電源 | 使える電気(計算) | 炊ける回数(計算) |
|---|---|---|
| Jackery 1000 New(1,070Wh) | 約890Wh(炊飯器330W×約2.7時間) | 5.5合IH(148〜171Wh)で5〜6回 |
| Jackery 500 New(512Wh) | 約385Wh以上(電気毛布55W×約7時間以上) | 3合マイコン(101.8Wh)で3回以上 |
| BLUETTI AORA 30 V2(288Wh) | 約250Wh(電気ケトル500W×30分) | 3合マイコン(101.8Wh)で2回ほど |
表は、各社の「何を何時間使えるか」の目安から使える電気を出し、炊飯器の1回の電気の量で割った試算です。保温をつけると、その分だけ回数は減ります。

停電・車中泊で炊飯器を使うとき
この章では、停電の家と車中泊で、炊飯器とポータブル電源をどう組み合わせるかを見ます。停電中の方は、まず保温を切ります。
停電のときは「炊く・保温しない・冷蔵庫は切らない」
停電の家では、冷蔵庫をつないだまま炊く形になります。炊飯は1回100〜170Wh、冷蔵庫は止められないので、保温を切ってご飯の分の電気を冷蔵庫に回すのが現実的です。
家族の分の家電まで足すなら、家電ごとの必要なワット数の記事で合計を出してから容量を決めてください。

車中泊・キャンプで炊くなら3合マイコン+1,000Wh
車中泊で炊きたての白米を食べたい方は、3合マイコンと1,000Whクラスの組み合わせが重さと回数のつり合いがとれます。3合マイコンなら定格500Wの500 Newでも炊けますが、回数は3回ほどにとどまります。
車の中で使うときの注意は、車中泊のポータブル電源の記事にまとめました。
炊飯器に使えるポータブル電源|炊飯器の大きさ別に
この章では、炊飯器の大きさごとに合うポータブル電源を並べます。1000 New・2000L・AORA 30 V2は僕の手元にある機種です。
| 機種 | 容量・定格出力 | 重さ | 合う炊飯器 |
|---|---|---|---|
| Jackery 500 New | 512Wh・500W | 約5.7kg | 3合マイコン(350W) |
| BLUETTI AORA 30 V2 | 288Wh・600W | 約4.3kg | 3合マイコン(350W)・590Wの電子ジャー |
| Jackery 1000 New | 1,070Wh・1,500W | 約10.8kg | 5.5合のIH・圧力IH(〜1,210W) |
| EcoFlow DELTA 3 Plus | 1,024Wh・1,500W | 約12.5kg | 5.5合のIH・圧力IH(〜1,210W) |
| Anker Solix C1000 Gen 2 | 1,024Wh・1,550W | 約11.3kg | 5.5合のIH・圧力IH(〜1,210W) |
| Dabbsson 2000L | 2,048Wh・2,200W | 18.6kg | 5.5合のIH・圧力IHと冷蔵庫を同時に |
表の数値は2026年10月時点のものです。1,500W級は1000 Newのほかに、EcoFlow DELTA 3 PlusとAnker Solix C1000 Gen 2も同じ範囲です。価格はセールで動くので表には入れていません。

📌 家の炊飯器をそのまま使うなら
Jackery 1000 New
1,070Wh/定格1,500W/約10.8kg。5.5合のIH・圧力IHが定格の内側に入り、冷蔵庫とも一緒に使える計算です。
炊飯器と冷蔵庫を同時に長く使うなら、僕がテレビと明かり用に置いているDabbsson 2000Lも候補です。3合マイコンで持ち出す方はJackery 500 NewかBLUETTI AORA 30 V2です。
ポータブル電源と炊飯器のよくある質問

取扱説明書かメーカーの仕様ページの「消費電力」「炊飯時定格消費電力」の欄です。1回の炊飯の電気の量は「1回当たりの炊飯時消費電力量」に書かれています。
Jackery 1000 Newで5.5合のIHなら、計算上5〜6回です。保温をつけると回数は減ります。
3合のマイコン炊飯器(350W)のように、ワット数の小さい炊飯器を選びます。定格500WのJackery 500 Newや600WのAORA 30 V2でも、350Wなら定格の内側です。小型の選び方は小型のポータブル電源の記事で比べています。
合計のワット数が定格出力を超えると止まります。Jackeryが目安に使う850Wのケトルでも、5.5合のIH(約1,100W)と合わせると約1,950Wで1000 Newの1,500Wを超えるので、順番に使います。ケトルのワット数は電気ケトルの記事にまとめています。
まとめ:炊飯器のワット数を見て、定格出力がそれ以上のポータブル電源を選ぶ
- 炊飯器のワット数は3合マイコン350W〜5.5合の圧力IH1,210W
- 炊けるかは定格出力で決まり、5.5合のIH・圧力IHなら1,500W級が目安
- 1回の炊飯は約100〜170Wh。1000 Newなら5.5合IHで計算上5〜6回
家の炊飯器をそのまま停電で使うなら、冷蔵庫をつないだままでも定格に収まるJackery 1000 Newが合います。
参照
パナソニック公式の SR-LA10・SR-FD106・SR-R10A・SR-V10BB の仕様ページ。シャープ公式の KS-CF05C・KS-HF10B の仕様ページ。Jackery公式の1000 New・500 Newの商品ページ(よくある質問・家電の目安)。EcoFlow DELTA 3 Plusの商品ページ。Anker Solix C1000 Gen 2の商品ページ。BLUETTI AORA 30 V2の商品ページと取扱説明書。Dabbsson 2000Lの取扱説明書。 炊飯器の数字は2026年10月15日時点、Anker Solix C1000 Gen 2は10月14日時点、BLUETTI AORA 30 V2は10月11日時点の内容です。
冷蔵庫につないでいる1000 Newの使い心地は、実機のレビューにまとめています。



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