茨城県の太陽光発電・蓄電池|2026年の補助金・発電量・相場と見積もりのコツ

結論:茨城県は「県から個人への直接補助」がありません。蓄電池はどの市も5万円横並び、勝負どころは笠間市・東海村・龍ケ崎市の3つです
茨城県で太陽光・蓄電池を検討するなら、次の3つを押さえてください。
・茨城県は個人に直接お金を出していません。県のお金は市町村経由で届く「間接補助」。これが蓄電池5万円横並びの理由です
・国の蓄電池DR補助金は2026年5月29日に受付終了(再開予定なし)。2026年後半の主役は市町村の補助金
・金額は大阪や東京よりずっと小さい(県内最高でも笠間市の約23万円=枚方市110万円の5分の1以下)。茨城は補助金より「大きな屋根に大容量」で回収する県です
「茨城で太陽光をつけたら、補助金はいくらもらえるの?」——結論から言うと、お住まいの市町村しだいで0円〜23万円です。大阪府(最大110万円)のような派手な金額は、茨城にはありません。
僕は電気工事士として電気設備に関わりながら、太陽光や蓄電池についても普段から調べ、相談を受けています。この記事では、茨城県内20市町村の補助金を公式サイトで1件ずつ確認して整理しました。金額・条件・受付期間・申請のタイミングまで、2026年7月時点の実際の情報でまとめます。
先にお伝えしておくと、茨城の補助金は「額の大きさ」で勝負する県ではありません。むしろ本当の武器は、平地が広く大きな屋根に大容量を載せられること。ここを理解すると、茨城での正解が見えてきます。
なお、ネット上には「東海村は3万円/kW」「国のDR補助金60万円が使える」といったすでに古い情報が『2026年最新』として残っている記事が多くあります。東海村は2026年度に2万円/kWへ減額されていますし、DR補助金はとっくに終わっています。この記事は茨城県公式と各市町村の公式ページを一次情報として確認していますが、それでも予算や年度で変わるので、最後は必ず公式でご確認ください。
茨城県の補助金は「国・県・市町村」の3階建て。ただし県の階には階段がありません
まず全体像から。多くのサイトが「国・県・市の3階建てで最大化できる」と書いていますが、茨城県ではこの説明が半分しか当たっていません。
茨城県には、個人が申請してお金をもらえる県の補助金が存在しないからです。県のお金は確かに動いているのですが、あなたの財布には市町村を経由してしか入ってきません。
よくある誤解
- 県・市・国の3つに申請すれば3回もらえる
- 茨城県に申請すれば県からもらえる
- 国のDR補助金60万円が今も使える
- 東海村は3万円/kW
- 補助金は市が独自に決めている
VS
2026年の実際
- 申請先は市町村だけ(県への直接申請は存在しない)
- 県から個人への直接交付は行っていない
- 2026年5月29日に終了・再開予定なし
- 2026年度は2万円/kWに減額済み
- 原資が県費なので5万円で横並び
併用例:笠間市で太陽光5kW+蓄電池10kWhを入れた場合
県内でいちばん手厚い笠間市を例に、「合計いくらになるか」を積み上げてみます。
◎併用例(笠間市・太陽光5kW+蓄電池10kWh)
【3階】笠間市の補助金・太陽光:2万円/kW × 5kW = 10万円 → 上限8万円で頭打ち・蓄電池:設置費の1/3(上限15万円)= 15万円 ※15万円を取るには令和8年11月末までに工事完了+12月末までに実績報告が必要【2階】茨城県・0円(県から個人への直接交付なし。上の市の補助の原資に県費が入っている)【1階】国の補助金(みらいエコ住宅2026・リフォーム枠)・蓄電池:9.6万円(定額・SII登録機器)──────────補助金の合計:約32.6万円
!ただし「必ず全部もらえる」わけではありません
・笠間市は蓄電システムの設置が必須。太陽光のみの設置は補助対象外です・笠間市は原則J-クレジット創出プログラム「そらいろラボ」への入会が必要。参加が困難な場合は限度額から2万円減額されます・国と自治体は財源が違えば併用が原則OKですが、同じ設備に国庫補助が重複すると不可になることがあります・上の金額は2026年7月時点の制度に基づく試算例です。必ずご自身の条件で各窓口にご確認ください
合計32.6万円。これが茨城県内でほぼ最高の水準です。大阪府の枚方市(約109万円)と比べると3分の1以下ですが、これが実態なので正直に書いておきます。
国の補助金【2026年7月の最新状況】蓄電池のDR補助金は終了しました
ここが2026年後半のいちばん大事なポイントです。国の蓄電池補助金(DR補助金)は、すでに受付を終了しています。
DR補助金(家庭用蓄電池・最大60万円)は2026年5月29日に終了
正式名称は「DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業」(令和7年度補正)。家庭用蓄電池に対する国の補助として、いちばん金額が大きい制度でした。
iDR補助金の内容と、終了の経緯
・補助金基準額:3.45万円/kWh(初期実効容量)・補助率:設備費+工事費の3/10以内・補助上限:1申請あたり60万円・当初の公募期間:2026年3月24日〜2026年12月10日の予定・実際:交付申請額が予算に達し、2026年5月29日(金)に公募終了・SII(環境共創イニシアチブ)は「公募の再開を行う予定はありません」と明記
つまり、12月まで受付予定だったものが、5月末で締め切られたわけです。最新状況はSII公式サイトで確認できます。
それにもかかわらず、大手の茨城県ページには今もDR補助金(最大60万円)と市の補助を組み合わせて「合計最大75万円」と書かれたままのものがあります。この計算はもう成立しません。「国の60万円がもらえます」と説明する業者がいたら、その場で公式ページを一緒に確認してください。
太陽光パネル単体には、そもそも国の補助金がない
意外に知られていませんが、太陽光パネルそのものに対する国の補助金は2026年度もありません。みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠でも、「太陽光発電設備の設置工事」は対象外と明記されています。
だからこそ、太陽光パネルは市町村の補助金が頼りになります。ところが茨城県内では、太陽光に補助を出している市町村がごくわずか。ここが茨城のいちばん厳しいところです。
いま使える国の制度(2026年7月時点)
◎既築住宅のリフォームなら:みらいエコ住宅2026事業
・蓄電池(エコ住宅設備):9.6万円/戸(定額・SII登録の定置用リチウム蓄電池)・リフォームの上限:100万円/戸(〜平成3年築)/80万円/戸(平成4〜28年築)・第2期の期間:2026年5月13日〜12月31日・※太陽光パネルの設置工事は対象外
i新築なら:ZEH支援事業/みらいエコ住宅2026(併用不可)
ZEH支援事業(令和8年度)・ZEH:55万円/戸(地域区分1〜3)/45万円/戸(4〜8)・ZEH+:90万円/戸(1〜4)/80万円/戸(5〜8)・蓄電システム加算:2万円/kWh・対象経費の1/3・上限20万円/戸のいずれか低い額・公募期間(単年度):2026年5月21日〜12月11日※ZEH支援事業とみらいエコ住宅2026は併用できません。どちらが得か試算を※茨城県は地域区分5〜6が中心です
注目してほしいのは、国のZEH支援事業の蓄電池加算(上限20万円)が、茨城県内のどの市の蓄電池補助(5万円)より大きいということ。新築を建てるなら、市の5万円より国のZEHのほうが効きます。
茨城県の支援は「市町村への間接補助」。県から個人に直接は出ません
ここが茨城県ページでいちばん誤解されている部分なので、公式の表現をそのまま引用します。
茨城県には「自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金」という制度があります。名前だけ見ると個人がもらえそうですが、県公式ページにはこう書かれています。
!茨城県公式ページの記載(原文)
・「県では…家庭用蓄電池に対する補助制度を設けている市町村へ補助金を交付しています」・「県から直接、補助金の交付は行っておりません」・補助対象となる家庭用蓄電池は、住宅に設置された、発電出力10kW未満の太陽光発電設備と連携(接続・充放電)しているもの・令和8年7月10日時点で45市町村が補助制度を設けている・出典:茨城県 自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金
つまり県は「市町村の後ろでお金を出している存在」であって、あなたが県庁に申請する窓口はありません。愛知県や千葉県と同じ、市町村協調型の構造です。
なぜ茨城の蓄電池補助は「どこも5万円」なのか
今回20市町村を調べて、いちばん驚いたのがこれです。蓄電池の補助額が、判で押したように5万円なのです。
水戸市5万円、日立市5万円、つくば市5万円、土浦市5万円、古河市5万円、取手市5万円、筑西市5万円、神栖市5万円、鹿嶋市5万円、牛久市5万円、守谷市5万円、結城市5万円、常総市5万円、阿見町5万円——。
これは偶然ではありません。原資が県の間接補助(自立・分散型エネルギー設備導入促進事業費補助金)だからです。土浦市の手引きには、財源が県の当該補助金である旨がはっきり書かれています。
他県(大阪府など)
- 市が独自財源で制度設計
- 市によって0円〜110万円と大差
- 手厚い市を狙う意味が大きい
- 市ごとに条件がバラバラ
VS
茨城県
- 県の間接補助が土台
- 蓄電池はほぼ全市が5万円で横並び
- どこに住んでも大差なし=比較の手間が減る
- 条件も県ルールでかなり共通
これは読者にとって、実は悪い話ばかりではありません。「隣の市なら100万円もらえたのに」という不公平が起きにくく、どこに住んでいてもスタートラインがほぼ同じということだからです。
そのうえで、県の5万円に自前のお金を上乗せしている“やる気のある自治体”が3つあります。笠間市(蓄電池15万円)・東海村(10万円)・龍ケ崎市(10万円)。ここだけが横並びから抜けています。
「いばらきエコチャレンジ」の登録が、ほぼ全市で必須です
もうひとつ、茨城県だけの重要な落とし穴。今回調べた20市町村のほぼすべてで「いばらきエコチャレンジ」への登録が補助金の条件になっていました。
これは茨城県が運営する省エネ活動のWEB登録制度です。県の間接補助を受けるための共通要件になっているため、市が違っても同じように求められます。
!いばらきエコチャレンジで気をつけること
・登録を忘れると、他の条件を全部満たしていても補助金が出ません・多くの市は交付申請の時点で登録済みであることを求めます・石岡市のように実績報告までに完了すればよいという緩い運用の市もあります・他県にはない要件なので、県外から引っ越してきた方・県外業者に依頼する方は特に見落としやすいです・業者が代行してくれるとは限りません。自分で登録したか必ず確認を
【一覧】茨城県内 市町村の太陽光・蓄電池 補助金(2026年度)
ここが本題です。茨城県内の主要20市町村について、各自治体の公式サイトで1件ずつ確認した2026年度(令和8年度)の補助金をまとめました。金額の大きい順です。横にスクロールできます。
| 市区町村 | 太陽光の補助 | 蓄電池の補助 |
|---|---|---|
| 笠間市 | 2万円/kW(上限8万円)※蓄電池とのセット必須・太陽光のみ不可 | 設置費の1/3(上限15万円)※R8.11月末完工+12月末報告。R9.2月末報告なら上限10万円 |
| 東海村 | 2万円/kW(上限10万円)※R7年度の3万円/kWから減額 | 10万円(定額) |
| 龍ケ崎市 | 実施なし | 10万円(定額)※30件中 残12件 |
| 水戸市 | 1万円/kW(上限5万円) | 上限5万円 ※太陽光とは別制度・併願可 |
| 守谷市 | 5万円(定額)※30件・抽選制 | 5万円(定額)※30件・抽選制 |
| 取手市 | 1万円/kW(上限3万円)※残23件 | 5万円 ※上限30件・残26件 |
| 日立市 | 実施なし | 5万円/基 ※執行率28.3%(R8.6.30現在)で余裕あり |
| ひたちなか市 | 実施なし | 上限5万円 ※太陽光と蓄電池を年度内に両方新設する必要あり(要確認) |
| 古河市 | 実施なし | 5万円/基 ※29件先着・R8.6.25受付開始 |
| 筑西市 | 実施なし | 上限5万円 ※着工7日前までに申請 |
| 神栖市 | 実施なし ※「2025年度から補助対象外」と公式に明記 | 5万円 ※着工前申請必須 |
| 鹿嶋市 | 実施なし | 5万円 ※19件。当初抽選→上限未達のため現在は先着順 |
| 牛久市 | 実施なし | 5万円 ※残12台(R8.7.13時点)・窓口持参のみ |
| 石岡市 | 実施なし ※「太陽光発電設備は補助対象外」と明記 | 設置費の1/3以内(上限5万円) |
| 常総市 | 実施なし | 5万円 ※9件中 残3件(残りわずか) |
| 結城市 | 実施なし | 5万円 ※受付予定7件のみ・R8.11.16まで |
| 那珂市 | 実施なし | 【受付終了】1/2(上限5万円)・15件がR8.7.14に到達 |
| つくば市 | 実施なし | 【受付終了】5万円・予定276件に到達 |
| 土浦市 | 実施なし ※「太陽光発電設備の設置の補助は行っておりません」と明記 | 【受付終了】5万円/台 |
| 阿見町 | 実施なし | 【受付終了】5万円・R8.6.30募集開始後に件数到達 |
!この表の読み方・注意
・金額はすべて2026年7月時点で各自治体の公式ページ(lg.jp等)から確認した目安です・太陽光に補助があるのは20市町村中わずか5つ(笠間市・東海村・水戸市・守谷市・取手市)。残り15は蓄電池のみです・「実施なし」でも、太陽光との連系は蓄電池補助の必須条件になっている市がほとんどです(太陽光が「対象」ではなく「前提」)・すでに4市町が受付終了(那珂市・つくば市・土浦市・阿見町)。那珂市は7月3日開始→7月14日に終了。わずか2週間です・補助金は年度・予算で変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前に必ず公式で最新をご確認ください・他サイトが載せる「東海村3万円/kW」は令和7年度の金額です。2026年度は2万円/kWに減額されています
☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光・蓄電池の補助金2026国・自治体の補助金の仕組み、DR補助金、申請の流れと注意点を電気工事士が解説しています。
主要市町村の補助金を個別解説【金額・条件・受付期間】
金額が大きい自治体と、注意が必要な自治体を個別に見ていきます。
笠間市:県内最高の約23万円。ただし「11月末までに完工」が条件
◎笠間市の補助金(2026年度)
・太陽光:2万円/kW(限度額8万円)・蓄電池:設置費×1/3(限度額15万円)・限度額15万円の条件:令和8年11月末までに工事完了予定 かつ 令和8年12月末までに実績報告を提出・令和9年2月末までの実績報告の場合は限度額10万円に下がる・提出期限:令和8年12月末日までに環境政策課へ・条件:着工前申請が必須(システム付き住宅の購入なら購入前)/蓄電システムの設置が必須・太陽光のみは対象外/原則J-クレジット創出プログラム「そらいろラボ」へ入会/参加困難な方は限度額から2万円減額/1世帯1回限り
県内最高水準ですが、条件が独特です。まず太陽光だけでは1円も出ません。蓄電池とのセットが絶対条件。
そして「早く終わらせた人ほど多くもらえる」時間差の設計。11月末までに工事を終えれば15万円、年をまたぐと10万円です。5万円の差が工期だけで決まるので、笠間市で検討するなら夏のうちに動くのが正解です。
なお、補助金ポータル系のサイトには「蓄電池15万円/J-クレジット困難なら13万円」と書かれたものがありますが、これは不正確。実際は「時期で15万円か10万円が決まり、そこから2万円減額」という2段階の構造です。詳細は笠間市の公式ページで確認してください。
東海村:最大20万円。ただし予算がほぼ底をついています
!東海村の補助金(2026年度)
・制度名:東海村くらしゼロカーボン応援補助金(家電・太陽光・蓄電池・EV等の共通枠)・太陽光:2万円 × 発電出力(kW)/上限10万円・千円未満切捨て・蓄電池:10万円(定額)・予算残額:466,932円(令和8年7月15日 午後5:00現在)・村公式に「予算が残りわずかです。予算額の上限に達し次第,補助金の受付を終了します。(先着順)」と記載・事後申請(購入・設置後1年以内。新築・建売は引渡日から1年以内)・条件:原則令和7年10月1日以降に購入・設置した設備/蓄電池はいばらきエコチャレンジ登録必須(太陽光は不要)
ここは急がないと間に合いません。残額466,932円に対し、太陽光+蓄電池で申請すれば1件で最大20万円。あと2〜3件で終わる計算です。しかも家電やEVとも予算を共有しています。
東海村の「発電出力値」の定義にも注意が必要です。村の手引きでは電力会社発行書類の値を使うとされており、パネルの公称最大出力ではありません。パワコン出力で頭打ちになるケースがあるので、見積もり時に確認を。
龍ケ崎市:蓄電池10万円は県内トップ級(太陽光の補助はなし)
i龍ケ崎市の補助金(2026年度)
・太陽光:実施なし・蓄電池:10万円(定額)/予定30件のうち残り12件(公式ページのタイトルに残件数を明記)・受付:令和8年6月1日(月)開始/実績報告締切:令和8年12月28日(月)・条件:設置工事開始予定日の2週間前までに申請/太陽光(10kW未満)との連系必須/先着順・※30件目のみ5万円になる場合あり
太陽光の補助はありませんが、蓄電池だけで10万円は県内トップ級。しかも龍ケ崎市は公式ページのタイトルに残件数を出してくれている親切な自治体です。
水戸市:県庁所在地で唯一、太陽光と蓄電池の両方に補助(併願可)
i水戸市の補助金(2026年度)
・太陽光:1kWあたり10,000円(1,000円未満切捨)・上限5万円(例:2.48kW→24,000円/5.21kW→50,000円)・蓄電池:上限5万円(太陽光とは別制度・併願可)・受付:令和8年4月1日から先着順(予算上限到達で終了)・条件:着工の2週間以上前までに交付申請書を提出/交付決定日より前に着工すると対象外/市税滞納なし/世帯で過去受給なし・令和8年4月17日から要件が緩和:モジュール10kW以上でもパワコン出力10kW未満なら対象に・実績報告期限:令和9年3月15日または設置完了1か月後の早い日
水戸市で注目すべきは、2026年4月17日からの要件緩和です。以前は「モジュール10kW未満」でしたが、パワコン出力が10kW未満なら対象になりました。
これは茨城の家にとって大きな意味があります。大きな屋根に10kW以上のパネルを載せても、パワコンを絞れば補助対象になるからです。後述する「茨城は大容量が載る」という強みと、制度がようやく噛み合ってきました。
守谷市:県内唯一の「抽選制」。先着順ではありません
!守谷市の補助金(2026年度)
・太陽光:5万円(定額)・補助件数30件/蓄電池:5万円(定額)・補助件数30件・抽選申込:令和8年7月31日(金)〜8月12日(水) → 抽選結果は9月上旬に通知・交付申請:令和8年9月14日(月)〜11月27日(金)・先着順ではなく抽選制。申請には抽選申込が必須・事後申請(令和8年4月1日以降に着工し、11月27日までに工事完了・申請)・セット必須ではなく単独申請可/いばらき電子申請システム対応(代理人申請は電子不可)
守谷市だけルールが違います。先着順ではなく抽選。しかも抽選申込の期間が7月31日〜8月12日のわずか2週間で、ここを逃すと今年度はもう申請できません。
逆に言えば、早い者勝ちで焦る必要がないのが守谷市の良いところ。申込が30件未満なら追加申請が市HPで告知されます。ただし市の「環境関連の補助金制度等の一覧」ページは令和7年度の表記のまま更新されていないので、個別ページを直接見てください。
つくば市・土浦市・那珂市・阿見町:2026年度はもう終わりました
県内の主要市でも、すでに受付を終えた自治体が4つあります。
那珂市の速さは象徴的です。15件の枠が2週間で埋まりました。市の公式ページには「来年度以降の補助予定については、未定」と明記されています。
つくば市・土浦市にお住まいなら、2026年度に使えるのは国のみらいエコ住宅2026(蓄電池9.6万円)と相見積もりで価格を下げることの2つ。補助金がない・終わった自治体ほど、相見積もりで価格を下げる意味が大きくなります。
今回、茨城県内20市町村の公式ページを1件ずつ確認して驚いたのが、蓄電池の補助額がほぼ全部5万円だったことです。最初は「調べ間違えたかな」と思ったくらい。理由は原資が県の間接補助だからで、これは他県ではあまり見ない構造でした。それと、茨城で本当にもったいないと感じたのは太陽光への補助がほとんどないこと。平地が広くて大きな屋根の家が多くて、他県より大容量が載る県なのに、補助が追いついていません。だからこそ茨城は、補助金を狙うより「載る容量を最大化して売電・自家消費で回収する」ほうが効きます。5万円の補助に振り回されるより、1kW多く載せたほうが生涯で得することが多いですよ。
【導入パターン別】補助金でいくら安くなる?シミュレーション
「結局いくら安くなるの?」を、2つの導入パターンで計算します。2026年7月時点の制度で試算しました。
パターン1:太陽光5kW+蓄電池10kWhのセット導入
いちばん多い組み合わせです。設備の総額は約280万円(太陽光5kW=約135万円+蓄電池10kWh=約145万円)を前提にします。
※合計 約32.6万円。約280万円の設備が実質約247万円に。2026年7月時点の制度に基づく試算例
負担軽減率は約12%。大阪府の枚方市(約39%)と比べると、茨城の補助金の効き目は限定的です。市町村別に並べてみましょう。
※市町村の補助金のみの合計(国の9.6万円は含まず)。上限・条件により変動。つくば市は2026年度の受付終了済み。2026年7月時点の目安
最大でも23万円、多くの市は5万円。茨城で「補助金がいくらか」で住む市を選ぶ意味はほぼありません。差が最大でも18万円しかないからです。
パターン2:蓄電池のみを追加導入(すでに太陽光がある場合)
卒FIT後などに「蓄電池だけ追加したい」というケース。ここは2026年は厳しい状況です。
!蓄電池のみ10kWhを導入する場合(2026年7月時点)
国:9.6万円・DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日に受付終了・再開予定なし・みらいエコ住宅2026のリフォーム枠なら9.6万円は使えます市町村:5万〜15万円・笠間市:15万円(ただし太陽光とのセット必須なので、蓄電池のみでは対象外)・龍ケ崎市・東海村:10万円(蓄電池のみでも可)・その他の多くの市:5万円(既設の太陽光との連系でOKの市が多い)・ひたちなか市は要注意:条文上、太陽光と蓄電池を年度内に両方新設する必要があると読め、既設太陽光への後付けは難しい可能性──────────合計の目安:約14.6万〜約19.6万円(例:龍ケ崎市なら国9.6万+市10万=19.6万円)
太陽光+蓄電池のセット
- 補助金 合計 約32.6万円(笠間市の例)
- 太陽光分の補助も乗る
- セット必須の笠間市でも対象になる
- 負担軽減率 約12%
VS
蓄電池のみ
- 補助金 合計 約19.6万円(龍ケ崎市の例)
- 国のDR補助金が終了して激減
- 笠間市では対象外(セット必須)
- 負担軽減率 約13%(145万円に対して)
茨城の面白いところは、「蓄電池のみ」でも意外と不利ではない点です。県の間接補助が蓄電池に向いているので、既設の太陽光への後付けを認めている市が多い(日立市・土浦市は既設太陽光でも可と明記)。
すでに太陽光がある方は、龍ケ崎市・東海村なら国9.6万+市10万=約19.6万円が狙えます。大阪(約14.6万円)より条件は良いくらいです。
補助金申請で失敗しない5つのポイント
今回20市町村を調べて分かった、茨城県で特にハマりやすい落とし穴をまとめます。
「着工前申請」が圧倒的多数。契約してからでは手遅れ
茨城県内は着工前申請の自治体が大多数です。しかも「〇日前まで」という締切があるのが茨城の特徴。水戸市・牛久市・龍ケ崎市は着工の2週間以上前、筑西市は着工の7日前までに申請が必要です。
着工前申請が必須なのは、水戸市・つくば市・日立市・土浦市・取手市・筑西市・神栖市・牛久市・那珂市・常総市・石岡市・龍ケ崎市・笠間市・結城市・阿見町。事後申請でよいのは、ひたちなか市・守谷市・東海村くらいです。古河市は着工前・完了後の両方に対応しています。
「契約してから補助金を調べる」と、茨城ではほぼ間に合いません。交付決定の前に着工すると、条件を全部満たしていても対象外になります。
先着順・予算切れが異常に早い。すでに4市町が終了
茨城の制度は「件数管理」の小規模なものが多く、枠がすぐ埋まります。結城市は受付予定7件、常総市は9件、鹿嶋市は19件、龍ケ崎市・守谷市は30件。県全体の予算規模が小さいのです。
2026年7月時点ですでに終了したのが那珂市(7月14日)・つくば市・土浦市・阿見町。残りわずかなのが常総市(残3件)・牛久市(残12台)・龍ケ崎市(残12件)・東海村(予算残466,932円)。
一方、日立市は執行率28.3%(令和8年6月30日現在)とまだ余裕があります。国のDR補助金が12月まで受付予定だったのに5月29日で終わったのがいい例で、「まだあるうちに動く」が鉄則です。
「いばらきエコチャレンジ」の登録を忘れない
茨城県だけの落とし穴です。今回調べたほぼすべての市町村で登録が必須でした。県の間接補助の共通要件になっているためです。
多くの市は交付申請の時点で登録済みを求めます(石岡市は実績報告までに完了すればOKと緩め)。他県にはない要件なので、県外の業者に依頼している場合は特に見落とされがち。業者任せにせず、自分で登録できているか確認してください。
太陽光は「補助対象」ではなく「前提条件」であることが多い
ここを勘違いすると計算が狂います。茨城県内の蓄電池補助のほとんどは、太陽光(10kW未満)との連系が必須条件。でも太陽光そのものには1円も出ません。
神栖市は「太陽光発電システムは、2025年度から補助対象外です」、土浦市は「太陽光発電設備の設置の補助は行っておりません」、石岡市は「太陽光発電設備は補助対象外です」と、はっきり書いています。
逆に笠間市は「蓄電池がないと太陽光にも出ない」という真逆のセット必須。ひたちなか市は両方を年度内に新設する必要があると読めます。「太陽光だけ先に、蓄電池は来年」という分割は、茨城では不利になりがちです。
申請方法・選定方式の細かい違いを確認する
選定方式が違います。守谷市だけが抽選制(抽選申込7月31日〜8月12日)、他はほぼ先着順。鹿嶋市は当初抽選の予定でしたが、上限に達しなかったため現在は先着順に切り替わっています。
申請方法にも縛りが。牛久市・那珂市・常総市・石岡市は窓口持参のみ(郵送不可)。一方守谷市はいばらき電子申請システムに対応(ただし代理人申請は電子不可)、神栖市は郵送可(到着日が申請日)です。
なお、今回調べた20市町村で「市内業者に限る」という要件は1つも確認されませんでした。業者選びは自由に比較できるということです。ほぼ全市で市税の滞納がないことが条件になっています。
i迷ったらこの順番で
1. お住まいの市町村の公式ページ(「◯◯市 蓄電池 補助金 令和8年度」で検索)で残り件数と締切を確認2. いばらきエコチャレンジに登録(ほぼ全市で必須。先にやっておく)3. 着工の何日前までに申請が必要かを確認(水戸・牛久・龍ケ崎は2週間前、筑西は7日前)4. 相見積もりを取る(茨城は補助金が小さいぶん、価格差のほうが効きます)5. 業者に申請代行できるかを聞く(地元業者はその市の制度に詳しいことが多い)
茨城県の日射量と発電量の特徴
補助金の話が続いたので、肝心の「茨城で本当に発電するのか」も確認しておきましょう。
結論、茨城は太陽光に適した地域です。ただし「全国トップクラス」ではありません。ここは正確に書きます。
気象庁の平年値(1991〜2020年)によると、水戸の年間日照時間は2,000.8時間。東京(1,926.7時間)を約74時間上回りますが、甲府(2,225.8時間)には225時間も差をつけられています。
※気象庁の観測地点別の平年値。水戸は東京を上回るが、甲府・大阪には及ばない
!よくある誤情報:茨城は「日照時間 全国トップクラス」ではありません
「茨城の年間日照時間は2,077時間で全国トップクラス」と書いているサイトがあります。気象庁の水戸の平年値は2,000.8時間です。全国平均は上回るものの、甲府(2,225.8時間)・大阪(2,048.6時間)より少なく、「トップクラス」とは言えません。とはいえ東京より約4%多く、冬の積雪による発電ロスもほぼない。太陽光には十分向いた地域です。誇張された数字で判断しないようにしましょう。
発電量の目安は、太陽光1kWあたり年間およそ1,000〜1,200kWh。水戸なら1,050〜1,100kWh前後を見ておくと現実的です。5kWのシステムなら年間5,300kWh前後。
月別に見ると、水戸は冬の日照が多いのが特徴です。1月195.4時間・12月178.0時間に対し、梅雨の6月は137.8時間、秋雨の9月は138.7時間。「冬に強く、梅雨と秋に弱い」という太平洋側らしいカーブを描きます。
これは暖房需要の高い冬にしっかり発電するということで、自家消費との相性は悪くありません。ただし実際の発電量は屋根の向き・傾斜・影で大きく変わります。ここから先は「茨城ならではの注意点」です。
☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の発電量の目安1kWあたり・容量別・地域差の発電量の目安を、電気工事士が数字で解説しています。
茨城の気象リスクと屋根選び【塩害・雷・大きな屋根】
茨城で太陽光を載せるときに、僕が必ず確認してほしいのが次の3つです。
鹿島灘沿岸の塩害:神栖・鹿嶋・大洗は要確認
神栖市・鹿嶋市・大洗町・ひたちなか市など鹿島灘沿岸のエリアは、塩害の可能性があります。太平洋に直接面し、遮るものがない海岸線が続くため、潮風がそのまま住宅地に入ってきます。
海からの距離によって「重塩害地域」「塩害地域」に分かれ、該当するとメーカー保証の対象外になる機器があります。一般的には海岸から500m以内が重塩害、500m〜2kmが塩害とされますが、区分はメーカーごとに違います。
!塩害エリアで必ず確認すること
・その機器が塩害地域に対応しているか(パネル・架台・パワコンそれぞれで区分が違います)・メーカー保証が有効か(対応品でないと10年後に保証が使えません)・架台の材質(ステンレス製・アルミ製など、塩害対応のものか)・パワコンの設置場所(屋外設置なら塩害対応品、または屋内設置に変更できないか)・なお、神栖市・鹿嶋市の補助金ページに塩害への言及は一切ありません(今回確認済み)。補助金と塩害対策は別問題として、自分で確認する必要があります
雷:水戸の雷日数は年17.9日。東京より2割多い
北関東は雷が多い地域として知られます。ただしここも数字で正確に見ましょう。
気象庁の平年値では、水戸の年間雷日数は17.9日。東京(14.5日)より約2割多い一方、雷で有名な宇都宮(26.5日)には及びません。「日本一雷が多い」わけではないが、東京よりは確実に多い——これが正確な理解です。
※気象庁の観測地点別の平年値。水戸は東京より約2割多いが、宇都宮ほどではない
月別では8月(4.1日)・7月(3.4日)・5月(2.8日)に集中。夏の午後に内陸で発達した雷雲が流れてくるパターンです。
太陽光で問題になるのは直撃雷より「誘導雷(雷サージ)」。近くに落ちた雷の電磁誘導で、配線を通じて過電圧が機器に入り込みます。いちばん壊れやすいのがパワコンです。
◎茨城で確認すべき雷サージ対策
・パワコンに雷サージ保護素子(SPD)が内蔵されているか(多くの国内メーカーは標準搭載)・分電盤にSPD(避雷器)を追加する(数万円で、家電全体をまとめて守れます)・接地(アース)が適切に施工されているか——ここは電気工事士の腕が出るところ。手を抜かれやすい部分です・メーカー保証や施工保証に落雷が含まれるか(免責になっていることが多い)・火災保険の「落雷」補償でカバーできるか確認(多くの火災保険は落雷を標準で補償します)
正直に言うと、雷が理由で茨城の太陽光をやめる必要はまったくありません。対策のコストは数万円レベルですし、宇都宮でも普通に太陽光は普及しています。ただし「対策済みか」を見積もり時に聞くかどうかで、10年後が変わります。
大きな屋根:茨城の最大の武器はここ
ここが茨城でいちばん大事な話です。茨城の本当の強みは、日照でも補助金でもなく「屋根の大きさ」です。
県内は平地が広く、都市部のような密集地が少ない。敷地に余裕のある大きな切妻屋根の戸建てが多数派です。大阪市内なら3〜4kWしか載らないところ、茨城では6〜10kWが現実的に載ります。
都市部(大阪市・東京23区など)
- 屋根が小さく3〜4kWが限界
- 隣家・ビルの影で発電量が落ちる
- 高効率パネルで容量を稼ぐ必要
- 補助金が大きい市もある(枚方市110万円)
VS
茨城県
- 大きな切妻屋根で6〜10kWが現実的
- 周囲に影を作る建物が少ない
- 標準的なパネルでも十分な容量
- 補助金は小さい(最大23万円)
この容量差は、県内の補助金の差より大きな金額になります。計算してみましょう。
3kW多く載せるだけで、10年間で約46万円の差。笠間市の補助金23万円の2倍、多くの市の5万円と比べれば約9倍です。「補助金が5万円しかないから」と嘆くより、1kW多く載せることを考えたほうが、茨城では得ということ。
しかもこれはFIT期間10年だけの計算です。パネルは20年以上使えますし、11年目以降に自家消費へ回せば1kWhあたり30円前後の価値になります。生涯で見れば差はもっと開きます。
そして先ほど触れた水戸市の要件緩和(パワコン出力10kW未満なら対象)が効いてきます。モジュール12kW・パワコン9.9kWのような設計なら、大容量を載せつつ補助金も取れます。
注意点もあります。大容量になるほど屋根の耐荷重・架台の強度・パワコンの容量がシビアになりますし、茨城は台風の通り道でもあります。大容量を提案されたら、屋根の構造計算をしているかを必ず確認してください。
東京電力エリアの売電:2026年度は「最初の4年で回収する」制度に変わりました
茨城県は東京電力パワーグリッドのエリアです(一部で東北電力エリアと接する地域もあります)。売電のルールは全国共通ですが、2026年度から仕組みが大きく変わったので押さえておきましょう。
資源エネルギー庁の「初期投資支援スキーム」により、住宅用太陽光(10kW未満)のFIT価格は階段型になりました。
i初期投資支援スキームの狙いと注意点
・国の説明:「屋根設置太陽光発電の導入を加速するため、発電事業者の早期の投資回収を支援します」・メリット:投資回収年数を短縮できる/返済額のうち利息分を抑えられる・重要な制約:この階段型価格の適用を受ける案件は、調達期間中に特定契約によらない売電ができない条件付き認定になります・つまり「5年目に8.3円へ下がるから、FITをやめて自家消費+高値の余剰売電に切り替える」ということはできません・国の公式Q&Aでも「認定発電設備を廃止(撤去及び処分)しない限り、FIT/FIP制度から離脱することは認められていません」と明記
ここは重要なので繰り返します。5年目から売電価格は8.3円まで落ちます。24円という数字だけ見て10年分を計算する業者がいたら要注意です。
この制度変更が意味するのは、「売電で稼ぐ」時代から「自家消費で電気代を浮かせる」時代への移行です。8.3円で売るより、1kWhあたり30円前後の電気を買わずに済ませるほうが3倍以上お得だからです。
だからこそ蓄電池の価値が上がっています。昼に余った電気を夜に回せば、8.3円で売るはずだった電気を30円分の価値で使えます。茨城の県・市の補助が蓄電池に集中しているのは、この流れと合っています。
☀️あわせて読みたいくわしくは:卒FIT後の選択肢と売電先の比較FIT期間終了後の買取価格、蓄電池・自家消費への切り替えを電気工事士が解説しています。
設置費用の相場と、失敗しない見積もりの取り方
茨城県の設置費用の相場は全国とおおむね同じで、1kWあたり約27〜30万円。住宅用の5kWで135〜150万円、蓄電池10kWhで約145万円が目安です。
茨城は大容量が載るぶん、総額は大きくなりがち。8kWなら約220万円です。ただし容量が大きいほど1kWあたりの単価は下がるのが普通なので、「8kWで1kWあたり30万円」という見積もりが出てきたら交渉の余地があります。
- お住まいの市町村の補助金の残り件数を公式ページで確認した
- いばらきエコチャレンジに登録した(ほぼ全市で必須)
- 着工の何日前までに申請が必要かを確認した(水戸・牛久・龍ケ崎は2週間前)
- 屋根に何kW載るかを現地調査で確認した(茨城は6〜10kWが狙える)
- 大容量提案なら屋根の構造計算をしているか確認した
- 沿岸部なら塩害対応機器か・保証が有効かを確認した
- 雷サージ対策(SPD・接地)が見積もりに入っているか確認した
- FIT価格が5年目から8.3円に下がる前提で試算されているか確認した
- 2社以上から相見積もりを取って価格と提案を比較した
- 業者が補助金の申請代行をしてくれるか確認した
◎茨城で費用を抑える4つの方法
・相見積もりで複数社を比較(茨城は補助金が小さいぶん、価格差のほうが効きます)・載る容量を最大化する(3kW増やせば10年で約46万円。県内最高の補助金23万円の2倍)・市町村の補助金の残り件数に間に合わせる(先着順・那珂市は2週間で終了)・太陽光と蓄電池をセットで導入する(笠間市はセット必須。FIT8.3円時代は蓄電池の価値が高い)
茨城で特に大事なのは、「補助金の額」ではなく「容量と価格」で業者を選ぶことです。補助金は最大でも23万円、多くの市は5万円。見積もりが20万円違えば、補助金の差なんて簡単に吹き飛びます。
一括見積もりなら複数社の提案・価格・保証を自分のペースで比較でき、市町村の補助金の申請代行まで相談できます。「うちの屋根に何kW載るか」を各社に出させて比べるのが、茨城でいちばん効くやり方です。
※PRを含みます
☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の費用・相場20261kWあたり単価・容量別・内訳・費用を抑える方法を、電気工事士が数字で解説しています。
【無料】発電量・回収シミュレーション
「我が家だとどのくらい発電して、何年で元が取れるか」を、下のシミュレーターで試してみましょう。地域・容量・電気代を入れるだけで目安が出ます。
☀️ 太陽光・蓄電池 かんたん回収シミュレーター
お住まいの地域と条件を選ぶと、初期費用・年間の経済効果・回収年数の目安が自動で計算されます。
※ 本結果は日射量・自家消費率・売電価格などの一般的な目安に基づく簡易試算です。実際の費用・効果は屋根の形状や業者により変動します。正確な金額は無料見積もりでご確認ください。
茨城は日照が全国平均より多く、積雪もほぼなく、大容量を載せられるのが強み。容量を大きめに入れて試算してみてください。補助金は小さくても、容量で回収年数を縮められるのが茨城です。あくまで目安なので、正確な金額は無料の一括見積もりで確認しましょう。
茨城県の太陽光・補助金でよくある質問
茨城県から太陽光の補助金はもらえますか?
いいえ、県から個人への直接交付はありません。茨城県公式ページに「県から直接、補助金の交付は行っておりません」と明記されています。県の「自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金」は、家庭用蓄電池の補助制度を設けている市町村へ県が補助金を交付する仕組み(間接補助)です。申請先は必ずお住まいの市町村になります。令和8年7月10日時点で45市町村が制度を設けています。
茨城県の太陽光の補助金は、いくらもらえますか?
お住まいの市町村で変わりますが、他県より小さいのが実情です。2026年度でいちばん手厚いのは笠間市(太陽光2万円/kW・上限8万円+蓄電池 上限15万円=最大23万円)、次いで東海村(太陽光上限10万円+蓄電池10万円=最大20万円)。多くの市町村は蓄電池5万円のみです。太陽光に補助があるのは今回調べた20市町村中わずか5つ(笠間市・東海村・水戸市・守谷市・取手市)でした。
なぜ茨城県の蓄電池の補助は、どこも5万円なのですか?
原資が県の間接補助(自立・分散型エネルギー設備導入促進事業費補助金)だからです。県が市町村へ交付する枠組みに乗っているため、水戸市・日立市・つくば市・土浦市・古河市・取手市・筑西市・神栖市・鹿嶋市・牛久市・守谷市・結城市・常総市・阿見町などが横並びで5万円になっています。ここに自前のお金を上乗せしているのが笠間市(15万円)・東海村(10万円)・龍ケ崎市(10万円)の3つです。
国の蓄電池補助金(最大60万円)はまだ使えますか?
使えません。国のDR補助金(DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業)は、当初2026年12月10日までの予定でしたが、交付申請額が予算に達したため2026年5月29日に公募終了しました。SIIは「公募の再開を行う予定はありません」と明記しています。大手サイトの茨城県ページには今も「DR補助金60万円+市の補助で最大75万円」と書かれたものがありますが、この計算はもう成立しません。現在使える国の蓄電池支援は、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠(9.6万円/戸)と、新築のZEH支援事業の蓄電システム加算(上限20万円)です。
東海村の太陽光は3万円/kWと書いてあるサイトを見ました。本当ですか?
それは令和7年度(2025年度)の金額です。東海村の令和8年度「くらしゼロカーボン応援補助金」では、太陽光は「2万円×発電出力(kW)・上限10万円・千円未満切捨て」に減額されています。さらに2026年7月15日時点の予算残額は466,932円しかなく、太陽光+蓄電池なら1件で最大20万円のため、あと2〜3件で終了する見込みです。補助金の情報は前年度のまま更新されていない記事が多いので、必ず公式ページでご確認ください。
いばらきエコチャレンジとは何ですか?登録は必須ですか?
茨城県が運営する省エネ活動のWEB登録制度で、県内のほぼすべての市町村で補助金の必須条件になっています。県の間接補助を受けるための共通要件のためです。登録を忘れると、他の条件をすべて満たしていても補助金が出ません。多くの市は交付申請の時点で登録済みであることを求めます(石岡市は実績報告までに完了すればOK)。他県にはない要件なので、県外の業者に依頼している場合は特に見落とされやすく、自分で確認することをおすすめします。
補助金は契約前に申請しないとダメですか?
茨城県内は着工前申請が大多数です。しかも「〇日前まで」という締切があるのが特徴で、水戸市・牛久市・龍ケ崎市は着工の2週間以上前、筑西市は着工の7日前までに申請が必要です。着工前申請が必須なのは水戸市・日立市・取手市・筑西市・神栖市・牛久市・常総市・石岡市・龍ケ崎市・笠間市・結城市など。事後申請でよいのはひたちなか市・守谷市・東海村くらいです。古河市は着工前・完了後の両方に対応。契約してから調べ始めると、茨城ではほぼ間に合いません。
つくば市に住んでいます。補助金は何も使えませんか?
つくば市の2026年度の蓄電池補助(5万円)は、予定補助件数276件に達したため受付終了しています。つくば市はもともと太陽光への補助はありません。使えるのは国のみらいエコ住宅2026(蓄電池9.6万円)と、新築ならZEH支援事業(蓄電池加算 上限20万円)です。土浦市・那珂市・阿見町も2026年度は受付終了しました。補助金が使えないぶん、相見積もりで価格を下げる意味が大きくなります。茨城は補助金より容量で回収する県だと考えてください。
蓄電池だけ追加したいのですが、補助金は使えますか?
茨城では意外と条件が良いです。県の間接補助が蓄電池に向いているため、既設の太陽光への後付けを認めている市が多く(日立市・土浦市は既設太陽光でも可と明記)、龍ケ崎市・東海村なら国9.6万円+市町村10万円=約19.6万円が狙えます。ただし笠間市は太陽光とのセットが必須で蓄電池のみは対象外、ひたちなか市は条文上、太陽光と蓄電池を年度内に両方新設する必要があると読めるので事前確認を。
茨城は太陽光で本当に発電しますか?日照時間は全国トップクラスですか?
発電しますが、「全国トップクラス」は言いすぎです。気象庁の平年値(1991〜2020年)で水戸の年間日照時間は2,000.8時間。東京(1,926.7時間)は上回りますが、甲府(2,225.8時間)や大阪(2,048.6時間)には及びません。1kWあたり年間1,050〜1,100kWh前後が目安で、5kWなら年間5,300kWh前後。積雪ロスもほぼなく、冬の日照が多い(1月195.4時間)のが特徴です。茨城の本当の強みは日照より、大きな屋根に6〜10kWの大容量を載せられることです。
茨城は雷が多いと聞きます。太陽光は大丈夫ですか?
対策すれば問題ありません。気象庁の平年値で水戸の年間雷日数は17.9日。東京(14.5日)より約2割多いものの、宇都宮(26.5日)ほどではありません。問題になるのは直撃雷より誘導雷(雷サージ)で、いちばん壊れやすいのはパワコンです。パワコンのSPD内蔵を確認し、分電盤にSPD(避雷器・数万円)を追加、接地(アース)を適切に施工してもらえば十分対策できます。落雷は多くの火災保険で標準補償されているので、そちらも確認を。
神栖市・鹿嶋市に住んでいます。塩害は大丈夫ですか?
鹿島灘沿岸は太平洋に直接面し遮るものがないため、塩害の確認が必須です。一般に海岸から500m以内が重塩害、500m〜2kmが塩害とされますが、区分はメーカーごとに違います。該当するとメーカー保証の対象外になる機器があるため、パネル・架台・パワコンそれぞれが塩害対応か、保証が有効かを見積もり時に必ず確認してください。なお、神栖市・鹿嶋市の補助金ページに塩害への言及は一切ありません(今回確認済み)。補助金とは別に自分で確認する必要があります。
2026年度の売電価格はいくらですか?
住宅用(10kW未満)は初期投資支援スキームにより階段型になり、1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhです。従来の一律15円/kWhから、最初の4年を大幅に引き上げて早期回収を支援する設計に変わりました。注意点として、この階段型の適用を受ける案件は調達期間中に特定契約によらない売電ができない条件付き認定となり、「5年目に8.3円へ下がるからFITをやめて自家消費に切り替える」ことは原則できません。5年目以降は8.3円で売るより自家消費に回すほうが3倍以上お得なので、蓄電池の価値が上がっています。
茨城県は東京ガスの対応エリア。大手にまとめて相談する選択肢も
茨城県は、東京ガスが太陽光・蓄電池を提供する関東7都県のひとつです。ここまで補助金や相見積もりの話をしてきましたが、「複数社を自分で探して比較するのは大変」「大手にまとめて相談したい」という方は、電気・ガスでなじみのある東京ガスに相談する選択肢もあります。ただし申し込む前に、次の点は知っておいてください。
!東京ガスを検討する前に知っておきたいこと
・対応は関東7都県のみ(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬)・公式に「地域や条件により、提携の販売施工店が施工する場合がある」と明記(=必ずしも東京ガスが施工するとは限らない。保証は施工店の規定に)・1981年以前に着工した住宅・建築中の新築・狭小屋根・影のかかる屋根は対象外・1社の提案になるので、可能なら一括見積もりと相見積もりして価格の妥当性を確かめると安心
※PRを含みます。対応エリア・設置条件は公式ページでご確認ください
まとめ:茨城は「補助金より容量」。まず自分の市の残り件数を確認しよう
茨城県の太陽光・蓄電池の補助金について、20市町村を公式サイトで確認して整理してきました。最後にポイントをまとめます。
◎この記事のまとめ
・茨城県は県から個人への直接交付なし。「県から直接、補助金の交付は行っておりません」と県公式が明記。申請先は市町村だけ・原資が県の間接補助なので、蓄電池はほぼ全市が5万円で横並び。上乗せしているのは笠間市(15万円)・東海村(10万円)・龍ケ崎市(10万円)の3つ・太陽光に補助があるのは20市町村中5つだけ(笠間市・東海村・水戸市・守谷市・取手市)・国の蓄電池DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日で終了。再開予定なし。「合計75万円」と書く記事は古い情報です・いばらきエコチャレンジの登録がほぼ全市で必須(茨城だけの落とし穴)・着工前申請が大多数。水戸・牛久・龍ケ崎は2週間前、筑西は7日前まで・すでに4市町が受付終了(那珂市・つくば市・土浦市・阿見町)。那珂市は2週間で終了・茨城の武器は補助金ではなく大きな屋根。3kW多く載せれば10年で約46万円=県内最高の笠間市の補助金の2倍、多くの市の5万円の約9倍
正直に言うと、茨城の補助金は大阪や東京と比べて見劣りします。最大でも23万円、多くの市は5万円です。「補助金でお得に」という切り口だけなら、茨城は恵まれた県ではありません。
でも、それは太陽光をやらない理由にはなりません。茨城には平地の広さと大きな屋根がある。都市部が3〜4kWで頭打ちになるところ、茨城は6〜10kWが現実的に載ります。3kWの差は10年で約46万円——県内最高の補助金23万円の2倍です。
2026年度からFITは最初の4年が24円という早期回収型に変わりました。大容量を載せられる茨城は、この制度といちばん相性がいい県のひとつです。
あとはお住まいの市町村の残り件数を確認して、着工前に申請すること。そして相見積もりで「うちの屋根に何kW載るか」を各社に出させること。那珂市が2週間で終わったように、補助金は待ってくれません。
まずは無料のシミュレーションと一括見積もりで、あなたの家の「発電量・費用・回収年数」と「使える補助金」を具体的に確かめてみてくださいね。
※この記事の金額・条件は2026年7月時点で各自治体・国の公式ページから確認した目安です。補助金は予算や年度によって変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前には必ず、お住まいの市町村の公式ページと国の公式サイトで最新情報をご確認ください。