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福島県の太陽光発電・蓄電池|2026年の補助金・発電量・相場と見積もりのコツ

結論:福島県は「国+県+市町村の3階建て」が本当に成立する数少ない県。県からだけで最大36万円、市町村を足せば70万円超も。しかも県の補助は「工事のあとに申請」します

福島県で太陽光・蓄電池を検討するなら、次の4つを押さえてください。
・福島県には県独自の住宅用補助が実在します(太陽光4万円/kW・上限16万円+蓄電池4万円/kWh・上限20万円=最大36万円)。県の階がない県が多い中、これは大きな強みです
・そのため県内のどこに住んでいても最低36万円は確保できるのが福島の特徴。そこに市町村の補助が乗り、川俣町なら76万円、南相馬市なら100万円超にもなります
・県の補助は「設置してから申請」の事後申請。しかも対象は令和7年4月1日以降に受給開始・支払いをしたもの。去年つけた方もまだ間に合います
・国の蓄電池DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日に受付終了(再開予定なし)。それでも「60万円が使える」と書いている大手サイトがあります

「福島で太陽光をつけたら、補助金はいくらもらえるの?」——結論から言うと、福島県は全国的に見てもかなり恵まれています。県の補助だけで最大36万円、住む市町村によってはさらに40万円以上が上乗せされます。

僕は電気工事士として電気設備に関わりながら、太陽光や蓄電池についても普段から調べ、相談を受けています。この記事では、福島県内36市町村の補助金を公式サイトで1件ずつ確認して整理しました。

2026年7月時点の実際の情報でまとめます。

先に、この記事でいちばん伝えたいことを書いておきます。福島県の県補助は「工事のあとに申請する」制度です。

他県の記事を読んで「着工前に申請しないと補助金がもらえない」と覚えてしまった方ほど、ここで取り違えます。県の制度は福島県公式ページのとおり、設置して電気を使い始めてから申請します。

最大36万円福島県の補助(太陽光16万+蓄電池20万)
36市町村公式サイトで1件ずつ確認
437時間小名浜と会津若松の年間日照時間の差

福島県の補助金は「国・県・市町村」の3階建て。県の階が実在します

まず全体像から。他県の地域ページでは「国・県・市町村の3階建て」と説明されることが多いのですが、実はこの真ん中の階がない県のほうが多いのが実情です。

広島県・愛知県・千葉県・兵庫県などには、住宅用の太陽光・蓄電池に対する県独自の補助がありません。県費はあっても市町村への間接補助で、個人が県に直接申請することはできない設計です。

ところが福島県には、県に直接申請できる住宅用の補助が実在します。しかも金額が大きい。ここが福島の決定的な違いです。

県の階が「ない」県(広島・愛知・千葉など)

  • 住宅用の県補助なし。個人は県に申請できない
  • 金額を決めるのは市町村だけ
  • 補助ゼロの市町村に住むと本当にゼロ
  • 市町村間の差が0〜100万円と極端

VS

福島県の場合

  • 県に直接申請できる住宅用補助がある
  • 県だけで最大36万円が確保できる
  • どの市町村に住んでいても最低36万円
  • 市町村の補助はその上に積み上がる

この違いは、思っているより大きな意味を持ちます。

補助金がゼロの市町村に住んでいる広島県民は、本当にゼロです。一方福島県民は、住所がどこであっても県の36万円が土台としてある。この「床の高さ」が福島の強みです。

福島県の補助金 3階建ての考え方
1階:国の補助金(蓄電池のリフォーム枠・新築のZEH)※DR補助金は終了2階:福島県の補助金(太陽光16万+蓄電池20万=最大36万円・全県共通の土台)3階:市町村の補助金(0〜70万円。ここで差がつく)

なぜ福島県だけ、県の補助がこれほど手厚いのか

背景には、県が掲げている再エネの目標があります。福島県は「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン2021」で、次の目標を掲げています。

i福島県の再エネ目標(県の公式資料より)

「2040年頃を目途に、県内のエネルギー需要量の100%以上に相当する量のエネルギーを再エネで生み出す」(ビジョン2021)・県内1次エネルギー需要量と比較した再エネ導入量の割合の推移:2011年度 23.7% → 2020年度 43.4% → 2023年度 54.9%・中間目標:2027年度 66.0%2030年度 約70%2040年頃 100%・なお「県内電力消費量」との比較では、2023年度に100%以上を既に達成。第5期アクションプランでは2027年度も100%以上を維持することを目標としています※出典:再生可能エネルギー先駆けの地アクションプラン(第5期)

県として明確な数値目標があり、その達成手段のひとつが住宅用の補助というわけです。だから金額も件数も本気度が違います。

県が見込んでいる補助対象件数は、太陽光2,200件程度・蓄電池800件程度・V2H20件程度。これは県の公式ページに明記されています。

併用例:川俣町で太陽光5kW+蓄電池7kWhを入れた場合

「結局いくら積み上がるのか」を、県内でも手厚い川俣町を例に計算してみます。設備の総額は約240万円(太陽光5kW=約140万円+蓄電池7kWh=約100万円)を前提にします。

併用例(川俣町・太陽光5kW+蓄電池7kWh)

【2階】福島県の補助金・太陽光:4万円/kW × 4kW分まで16万円(5kW載せても上限は16万円)・蓄電池:4万円/kWh × 5kWh分まで20万円(7kWh載せても上限は20万円)【3階】川俣町の補助金・太陽光:4万円/kW × 5kW = 20万円(上限20万円)・蓄電池:4万円/kWh × 5kWh = 20万円(上限20万円)──────────県+町の合計:76万円(約240万円の設備が実質約164万円に)

!この積み上げで、必ず注意してほしいこと

県の上限は「4kW分」「5kWh分」で頭打ちです。6kW載せても8kWh載せても県からは36万円まで。「4万円/kW」だけ見て容量×4万円で計算すると大きく外れます・県と市町村の併用は可能です。県の窓口も「市町村補助金と併用できます」と明記しています。ただし県との併用を認めない市町村もあるため、お住まいの自治体に必ず確認してください・県は事後申請、川俣町は設置前申請です。同じ設備なのに申請タイミングが逆。川俣町は「機器設置前に申請してください。設置後の申請は受付できません」と明記しています。ここを間違えると町の20万円+20万円が消えます・国の補助を足せるかは要確認です(後述のJ-クレジットクラブの要件が絡みます)。この記事では県+市町村だけで計算しています・上の金額は2026年7月時点の制度に基づく試算例です

福島県の補助金【令和8年度】太陽光4万円/kW・蓄電池4万円/kWh

ここから県の制度を詳しく見ていきます。正式名称は「福島県住宅用太陽光発電設備等導入支援補助金」です。

福島県住宅用太陽光発電設備等導入支援補助金(令和8年度)

太陽光発電:4万円/kW 上限16万円(4kW分まで)・蓄電池:4万円/kWh 上限20万円(5kWh分まで)・V2H定額10万円応募期間:令和8年5月20日(水)〜令和9年3月12日(金)17時00分まで(必着)・受付は先着順。「申請額が予算額を超過した場合、応募期間内であっても募集を締め切ります」と県が明記・補助対象件数の見込み:太陽光2,200件程度/蓄電池800件程度/V2H20件程度・申請先:一般社団法人 福島県再生可能エネルギー推進センター(郵送・配達確認可能な方法で)・出典:福島県公式ページ

太陽光と蓄電池を両方入れれば、県だけで36万円。V2Hも入れれば46万円です。県レベルでこの金額を出す自治体は、全国的に見てもそう多くありません。

最大の特徴は「事後申請」。他県の常識が通用しません

ここが福島でいちばん大事なポイントで、しかも他県の記事を読んでいる人ほど間違えます。福島県の県補助は、設置工事のあとに申請する制度です。

多くの県・市町村の補助金は「交付決定前に着工したら対象外」という設計です。広島県などは調べた22市町のうち21市町が着工前申請でした。だから「補助金=着工前に申請するもの」と覚えている方が多い。

でも福島県の県補助は逆です。

i福島県の県補助が対象とする「日付」

FIT(余剰売電)の場合電力受給開始日令和7年4月1日〜令和9年3月12日の間であること・自家消費の場合領収日令和7年4月1日〜令和9年3月12日の間であること・つまり「設置して、電気を使い始めてから」申請します。申請時には電力受給契約確認書・領収書・設置後の写真などが必要です・申請受付から補助金の交付まではおよそ2か月が目安(推進センター公表)

お気づきでしょうか。対象の起点が令和7年4月1日——つまり2025年度に設置した人も、令和8年度の枠で申請できるということです。

これは実務上とても大きい。「去年つけたから、もう補助金の話は終わり」と思い込んでいる方が、まだ間に合う可能性があります。2025年4月以降に太陽光や蓄電池をつけて、県の補助を申請していないなら、いますぐ推進センターに問い合わせる価値があります

電話は024-526-0070(平日9:00〜12:00、13:00〜17:15)です。

!ただし「県は事後申請」を全部に当てはめないでください

これは県の制度の話です。市町村は別です。今回調べた範囲では、川俣町・大玉村・南相馬市・広野町・浪江町(モデル事業)は設置前・着工前の申請が必須でした。県が事後申請だからと油断して工事を始めると、市町村の補助が消えます。逆に福島市・郡山市・いわき市・二本松市・伊達市・桑折町・相馬市・新地町などは事後申請です。「県は事後、町は事前」が同時に起こりうる——これが福島の申請でいちばんややこしいところです。必ず両方を別々に確認してください。

J-クレジットクラブへの入会という「見えない条件」

県の補助を申請するには、原則として「ふくしま太陽光J-クレジットクラブ」への入会が必要です。他サイトはここをほとんど掘り下げていないので、丁寧に書きます。

これは、家庭の太陽光の自家消費で生まれたCO2削減量を県がまとめて「クレジット」にして販売し、その収益を県内の脱炭素化に使う、という仕組みです。

iふくしま太陽光J-クレジットクラブの中身(県公式より)

会費:かかりません(「会費等は一切かかりません」と県が明記)・入会期間:8年間。期間経過後は自動的に退会・環境価値を県へ譲渡することへの同意が入会要件に含まれます・「会員の皆様への個々に対する還元はありません」と県が明記。クレジットの売却益が個人に分配されるわけではありません・毎年、無作為抽出による自家消費量の実績報告が必要・対象は戸建て住宅で、法人・個人事業主は対象外・出典:ふくしま太陽光J-クレジットクラブ(福島県)

正直に言うと、これは実質的なコストです。お金は取られませんが、自家消費分の環境価値(CO2削減の権利)を8年間、県に渡すことになります。

とはいえ、一般の家庭が自宅の環境価値を自力で換金する手段は現実にはほとんどありません。使い道のない権利を渡して36万円を受け取ると考えれば、多くの人にとっては割の良い取引だと思います。

ただ、知らないまま同意させられるのと、理解して選ぶのとでは全然違う。だから書いておきます。

J-クレジットクラブへの入会が「不要」になるケース

原則必須ですが、次の場合は入会不要とされています。・法人または個人事業主である場合・共同住宅の場合・店舗兼住宅で、給電部分に住宅以外の用途を含む場合・V2Hのみを申請する場合・他の補助金制度の側にJ-クレジットの登録制限がある場合※最後の1つが重要です。市町村の補助金の設計によっては、クラブに入らなくても県の補助を受けられます。「クラブに入りたくないから県の補助を諦める」と決める前に、推進センターに確認してください

県の補助は「FITで売電していても」使えます

もうひとつ、福島県の県補助が使いやすいポイントがあります。FIT(余剰売電)を利用していても対象になることです。

これは意外と珍しい設計です。広島県の福山市・呉市・廿日市市・東広島市のように、「FIT認定を取ると補助金の対象外」という自治体は全国に少なくありません。売電を取るか補助金を取るかの二者択一を迫られるわけです。

福島県の県補助は、発電した電気が住居で消費されていることが要件で、FIT余剰売電は排除されていません。売電しながら県の36万円ももらえる——これは素直に有利です。

県の補助(福島県)

  • FIT売電中でも対象
  • 要件は「発電した電気が住居で消費されていること」
  • 売電と補助金の二者択一にならない
  • 蓄電池は単独申請も可

VS

FIT不可の市町村(福島県内)

  • 南相馬市:FIT・FIP認定を取ると対象外
  • 浪江町モデル事業:FIT認定不可
  • 喜多方市:FIT・FIP認定不可
  • 広野町:FIT売電だと7万円/kW→4万円/kWに減額

ただし市町村側の条件は別です。南相馬市・浪江町(モデル事業)・喜多方市はFIT認定を取ると使えず、広野町は金額が下がります。ここは後半で詳しく扱います。

逆に二本松市はFIT受給契約が必須大玉村の太陽光は余剰買取型が要件と、真逆の設計もあります。「福島はFIT可」と一括りにできません。

「福島県自家消費型太陽光発電設備導入支援事業補助金」は住宅用ではありません

検索していると、県のもうひとつの制度「令和8年度福島県自家消費型太陽光発電設備導入支援事業補助金」(5万円/kW・上限500万円)が出てきます。金額が大きいので期待してしまいますが、これは事業者向けで、戸建て住宅の個人は対象外です。

しかも申請期限は令和8年6月12日で、すでに終了しています。住宅にお住まいの方が使えるのは、あくまで上で説明した「住宅用太陽光発電設備等導入支援補助金」のほうです。

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光・蓄電池の補助金2026国・自治体の補助金の仕組み、DR補助金、申請の流れと注意点を電気工事士が解説しています。

国の補助金【2026年7月の最新状況】蓄電池のDR補助金は終了しました

次に1階部分、国の補助金です。ここは2026年後半のいちばん大事な訂正になります。国の蓄電池補助金(DR補助金)は、すでに受付を終了しています。

DR補助金(家庭用蓄電池・最大60万円)→ 2026年5月29日に終了

正式名称は「DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業」(令和7年度補正)。家庭用蓄電池に対する国の補助として、いちばん金額が大きい制度でした。

iDR補助金の内容と、終了の経緯

・補助金基準額:3.45万円/kWh(初期実効容量)・補助率:設備費+工事費の3/10以内・補助上限:1申請あたり60万円・当初の公募期間:2026年3月24日〜2026年12月10日の予定・実際:交付申請額が予算に達し、2026年5月29日(金)に公募終了・SII(環境共創イニシアチブ)は「公募の再開を行う予定はありません」と明記

つまり、12月まで受付予定だったものが、5月末で締め切られたわけです。最新状況はSII公式サイトで確認できます。

ところが、福島県の補助金を検索して上位に出てくる大手サイトが、いまだに「国の補助金(DR家庭用蓄電池事業:上限60万円)」と書いています。この60万円を足した合計額をシミュレーションに使っているページもあります。

これは誤りです。「国の60万円も使えますよ」と説明する業者がいたら、その場でSIIの公式ページを一緒に開いて確認してください。

太陽光パネル単体には、そもそも国の補助金がない

意外に知られていませんが、太陽光パネルそのものに対する国の補助金は2026年度もありませんみらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠でも、太陽光発電設備の設置工事は対象外です。

だからこそ福島県の「太陽光4万円/kW」の価値が際立ちます。国が出さない部分を県が出してくれている構図です。広島県のように県の階がない地域では、太陽光パネルへの補助は市町村が出さない限りゼロになります。

いま使える国の制度(2026年7月時点)

既築住宅のリフォームなら:みらいエコ住宅2026事業・蓄電池(エコ住宅設備):9.6万円/戸(定額・SII登録の定置用リチウム蓄電池)・リフォームの上限:100万円/戸(〜平成3年築)/80万円/戸(平成4〜28年築)・第2期の期間:2026年5月13日〜12月31日/※太陽光パネルの設置工事は対象外新築なら:ZEH支援事業(令和8年度)・ZEH:55万円/戸(地域区分1〜3)/45万円/戸(4〜8) ・ZEH+:90万円/戸(1〜4)/80万円/戸(5〜8)・蓄電システム加算:2万円/kWh・対象経費の1/3・上限20万円/戸のいずれか低い額・ZEH支援事業とみらいエコ住宅2026は併用できません。どちらが得か試算を※福島県は省エネ基準の地域区分が2〜5地域と幅広く、会津の山間部ほど寒冷側になります。ZEHの金額が変わるので、自宅の区分を業者に確認してください

なお、国の補助と福島県の補助を両取りできるかは、J-クレジットクラブの入会要件(他制度側の登録制限の有無)が絡むため、ケースによります

この記事の試算は県+市町村だけで計算し、国の分は「乗れば加算」として扱っています。正確なところは推進センターと市町村の担当課に確認してください。

【一覧】福島県内 36市町村の太陽光・蓄電池 補助金(2026年度)

ここが本題です。福島県内の主要36市町村について、各市町村の公式サイトで1件ずつ確認した2026年度(令和8年度)の補助金をまとめました。浜通り・中通り・会津をバランスよく入れています。横にスクロールできます。

市町村 太陽光の補助 蓄電池の補助
南相馬市(浜通り) 7万円/kW(上限70万円)※FIT・FIP認定不可・自家消費30%以上・着工前申請 1/3(上限47万円)※太陽光の付帯設備のみ。別に単独制度1万円/kWh(上限10万円)あり
浪江町(浜通り) 【モデル事業】11万円/kW(上限44万円)※FIT不可・自家消費30%以上・着工前申請/【避難指示解除区域】4万円/kW(上限16万円) 【モデル事業】4.7万円/kWh(上限77万円)/【避難指示解除区域】3万円/kWh(上限30万円)
広野町(浜通り) 自家消費なら7万円/kW(上限42万円)/FIT売電なら4万円/kW(上限16万円)※着工前申請 4万円/kWh(上限20万円)
喜多方市(会津) 7万円/kW(表記上の上限100万円/10kW未満・出力切捨てのため実質63万円)※FIT・FIP不可・自家消費30%以上・着工前申請 1/3(上限50万円)※【国補助と併用不可】国費が入る県補助も不可と要綱に明記。県の36万円が乗らない可能性あり
川俣町(中通り) 4万円/kW(上限20万円)※【設置前申請必須】設置後の申請は受付不可 4万円/kWh(上限20万円)※同左
富岡町(浜通り) 4万円/kW(上限16万円)※太陽光の設置が必須 4万円/kWh(上限20万円)※蓄電池とV2Hはどちらか一方のみ
大玉村(中通り) 4万円/kW(上限20万円)※余剰買取型が要件・【設置前申請必須】 4万円/kWh(上限20万円)※実質【卒FIT世帯限定】新規の太陽光とセットでは使えません
桑折町(中通り) 3万円/kW(上限12万円)※自家消費要件あり 2万円/kWh(上限10万円)※受付予定は太陽光19件・蓄電池16件と少枠
川内村(浜通り) 2.5万円/kW(上限12.5万円)※ページに年度表記がなく令和8年度の実施は要確認 2.5万円/kWh相当(上限10万円)※同左
相馬市(浜通り) 3万円/kW(上限12万円)※補助見込み50件・1kW当たり50万円以下(税抜) 実施なし(対象外)
新地町(浜通り) 3万円/kW(上限12万円)※0円モデル・リース不可 実施なし(対象外と明記)
本宮市(中通り) 2万円/kW(上限8万円) 2万円/kWh(上限8万円)※蓄電池とV2Hはいずれか一方。自家消費または卒FITが要件
二本松市(中通り) 1.5万円/kW(上限6万円)※FIT受給契約が必須 1.5万円/kWh(上限6万円)※募集枠は年間300万円(約50件)と小さい
福島市(中通り) 【5万円の定額】※kW単価ではありません。他サイトの「2.5万円/kW」は誤り 1万円/kWh(上限10万円)※単独申請可
いわき市(浜通り) 1万円/kW(上限4万円)※FIT売電可・事後申請 1万円/kWh(【上限7万円】)※上限が10万円から7万円に減額されました
伊達市(中通り) 実施なし(制度に太陽光メニューがありません) 2万円/kWh(上限8万円)※受付35件。過去2年連続で年度途中に受付終了
郡山市(中通り) 実施なし(住宅用パネル本体は対象外。事業用のみ) 太陽光とセットで上限13万円/単独で上限10万円。残予算 約2,780万円(R8.6末)
石川町(中通り) 【受付終了】2026年6月3日に予算到達。2万円/kW(上限8万円)。当初は2027年2月2日までの予定でした 【受付終了】2万円/kWh(上限13万円)。約7週間で予算を使い切りました
小野町(中通り) 2万円/kW(上限8万円)※枠は5件のみ・先着順・事後申請・FIT可 2万円/kWh(上限10万円)※枠は5件のみ。太陽光への接続必須・0円モデル不可
田村市(中通り) 2万円/kW(上限8万円)※枠30件程度・【残29件(2026年7月1日現在)】事後申請・FIT可 実施なし(要綱の対象機器は太陽光発電と太陽熱利用のみ)
須賀川市(中通り) 1.5万円/kW(上限6万円)※【2万円/kW・上限8万円から引き下げられました】事後申請 1万円/kWh(上限4万円)※申請は1世帯1回限り
西会津町(会津) 3万円/kW(上限12万円)※着手前申請必須。ページに年度表記がなく令和8年度の実施は要確認 2万円/kW表記(上限10万円)※同左
会津美里町(会津) 2万円/kW(上限10万円)※パネル単独不可(蓄電池かV2Hとセット必須)・県内実店舗の事業者から購入・0円モデル不可 2万円/kWh(上限10万円)※太陽光設置済みが要件・事後申請
南会津町(会津) 1.5万円/kW(最大6万円)※パネル単独不可(蓄電池かV2Hとセット必須)・事後申請 1.5万円/kWh(最大6万円)※予算124万円=10件前後で終了の見込み
会津若松市(会津) 1万円/kW(最大4万円)※パネル単独不可(蓄電池かV2Hとセット必須)・事後申請・FIT可 8千円/kWh(最大4万円)/【子育て世帯1.2万円/kWh(最大6万円)】※予算210万円=20件強で終了の見込み
猪苗代町(会津) 1.5万円/kW(上限4kW=最大6万円)※【補助予定件数はわずか5件】着手前申請必須 実施なし(町の制度に蓄電池メニューがありません)
国見町(中通り) 要綱上は2万円/kW(上限8万円)だが【令和8年度の実施告知が確認できず】要問い合わせ 要綱に規定なし(対象外)
楢葉町(浜通り) 【実施なし】令和8年度の補助金一覧に太陽光・新エネの項目がありません。令和7年12月31日で終了とみられます 実施なし
会津坂下町(会津) 【実施なし】旧要綱(6万円/kW・上限24万円)は平成22年3月31日限りで失効。現行制度は確認できず 実施なし
北塩原村(会津) 【実施なし】村例規集(令和8年3月16日現在)に太陽光・蓄電池・再エネ関連の例規が0件 実施なし
磐梯町(会津) 【実施なし】町例規集(令和8年3月13日現在)から太陽光関連が消えており廃止と判断。廃止時期は不明 実施なし
白河市(中通り) 【実施なし】環境部門の助成は ごみ回収ボックス・資源回収奨励金・次世代自動車 の3件のみ 実施なし
西郷村(中通り) 【実施なし】旧制度(2万円/kW・上限8万円)のページは現在404。住宅関連の補助一覧から太陽光が消滅。終了時期は不明 実施なし
矢吹町(中通り) 【実施なし】「再生可能エネルギー」欄は事業者向けの産業イノベーション補助金と太陽光条例のみ 実施なし
三春町(中通り) 【実施なし】町の掲載は「福島県の再生可能エネルギー導入支援事業について」=県制度の案内のみ 実施なし
鏡石町(中通り) 【実施なし】「令和4年3月31日をもって終了いたしました」と町が明記 実施なし

!この表の読み方・注意

・金額はすべて2026年7月時点で各市町村の公式ページから確認した目安です・上の表の金額に、県の最大36万円が上乗せされます(併用可。ただし県との併用を認めない市町村もあるため要確認)・補助金は年度・予算で変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前に必ず公式で最新をご確認ください・「実施なし」は2026年度に住宅用の制度が確認できなかったという意味です(過去にあった市町村もあります)

他サイトが間違えている点を、公式で1件ずつ訂正します

今回36市町村を調べて、大手サイトの数字が実際に間違っているケースが複数見つかりました。金額の誤りは、そのまま読者の資金計画の狂いになります。順に挙げます。

!訂正1:福島市の太陽光は「2.5万円/kW・上限10万円」ではありません

複数のサイトが福島市を「2.5万円/kW」「2万円/kW」と紹介していますが、令和8年度の福島市の太陽光補助は「5万円を上限とした定額補助」です。kW単価ではありません。つまり4kW載せても10kW載せても5万円。「2.5万円/kW×4kW=10万円」という計算は成立しません。福島市公式ページで確認できます。

!訂正2:二本松市の募集枠は「3,000万円」ではなく「300万円」です

検索結果の要約などで二本松市の令和8年度募集枠が3,000万円と流通していますが、公式は3,000,000円=300万円です。桁が1つ違います。300万円は約50件分。二本松市で検討している方は、枠が非常に小さい前提で急いだほうがいいです。

!訂正3:南相馬市の「70万円」「広野町の42万円」には重い条件があります

数字自体は事実です。ただし多くのサイトが条件を落としています。・南相馬市の7万円/kW(上限70万円)は、FIT・FIP認定を取得しないこと自家消費率30%以上が必須。売電したい人は使えません広野町の7万円/kW(上限42万円)は自家消費の場合のみFIT売電を選ぶなら4万円/kW・上限16万円に下がります「70万円もらえる」とだけ書かれた記事を見て売電前提で契約すると、話が違うことになります

!訂正4:楢葉町は令和8年度の制度がありません

楢葉町を「実施中」として金額付きで掲載しているサイトがありますが、町公式の「令和8年度 町で実施している補助金・助成金等一覧表」(令和8年4月1日現在)に、太陽光・蓄電池・新エネルギー関連の項目が一切ありません。住宅用新エネルギーシステム設置費補助金は令和7年12月31日の申請期限をもって終了したとみられます。町の一覧表でご確認ください。

!訂正5:県の申請期間を「2025年5月19日〜2026年3月13日」と書いているサイトがあります

これは令和7年度(前年度)の日付です。令和8年度は「令和8年5月20日〜令和9年3月12日17時」が正しい期間です。大手の比較サイトが、タイトルを「2026年」「令和8年」に変えたまま中身の日付は前年度のままという状態になっています。締切を1年間違えると致命的なので、必ず県の公式ページで確認してください。

!訂正6(速報):石川町は2026年6月3日に受付終了しています

石川町の「地球にやさしいまちづくり」事業補助金(太陽光2万円/kW・上限8万円/蓄電池2万円/kWh・上限13万円)は、令和8年6月3日をもって受付を終了しました。補助申請額が予算額に達したためです。当初の受付期間は令和8年4月15日〜令和9年2月2日の予定でした。約7週間で予算を使い切ったことになります。蓄電池13万円は中通り南部で最高額だっただけに、動きが早かったのでしょう。「先着順・予算切れで年度途中に終わる」が現実に起きた実例です。町の公式ページで確認できます。

!訂正7:須賀川市は金額が「引き下げ」られています

須賀川市の太陽光補助は、2万円/kW・上限8万円 → 1.5万円/kW・上限6万円に引き下げられました(市が改正前の金額を明記しています)。V2Hも上限10万円から5万円に半減しています。他サイトが「須賀川市は2万円/kW」と書いていたら、それは改正前の金額です。いわき市の蓄電池(10万円→7万円)と同じく、福島県内では減額の動きが出ています。「去年の記事」を根拠に資金計画を立てないでください。

!訂正8:西郷村・矢吹町・三春町・白河市は令和8年度の制度が確認できません

これらの自治体を「制度あり」として金額付きで掲載しているサイトが複数ありますが、公式サイトでは確認できませんでした。・西郷村:旧制度(2万円/kW・上限8万円)のページは現在404。「補助・手当て>住宅・くらし」の一覧からも太陽光が消えています(終了時期は不明)・矢吹町:「再生可能エネルギー」欄は事業者向けの補助金と太陽光条例のみ三春町:町の掲載は「福島県の再生可能エネルギー導入支援事業について」=県制度の案内のみ(しかも2014年更新)・白河市:環境部門の助成はごみ回収ボックス・資源回収奨励金・次世代自動車の3件のみ鏡石町:「令和4年3月31日をもって終了いたしました」と町が明記

!訂正9:田村市・小野町の「着工前申請必須」は古い情報です

田村市・小野町について「着工前申請が必須」と書いている記事がありますが、これは旧年度の運用です。小野町は令和6年度から手続きが変更され、現在は事後申請(様式第1号が「交付申請書兼実績報告書」)。田村市も電力需給契約の締結後に申請する事後申請です。補助金の記事は「去年のコピー」が残りやすく、金額だけでなく手続きも変わります。申請方法は必ず今年度のページで確認してください。

!訂正10:喜多方市の「太陽光100万円」は、住宅では届かない上限です

喜多方市を「太陽光の上限100万円」「最大120万円」と紹介するサイトがありますが、家庭の屋根置きパネルでこの金額に届くことはまずありません。・家庭用(10kW未満)の単価は7万円/kWで、出力は小数点以下を切り捨て。つまり最大9kW × 7万円=実質の上限は63万円です・100万円の上限が効くのは、ソーラーカーポート(対象経費の1/3)・建材一体型(窓)×3/5・建材一体型(壁)×1/2を導入する場合だけ・数字としては要綱どおりですが、「うちの屋根に100万円出る」と読ませるのはミスリードです※喜多方市公式ページで確認できます

!訂正11(最重要):喜多方市は「県の36万円と併用できない可能性」があります

今回いちばん見落とされていると感じたのがここです。喜多方市の要綱には「国および市の補助金との併用不可」と書かれており、国費が入る県補助金も不可とされています。福島県の補助金の財源が国費を含むかどうかによって、「喜多方市の63万円」と「県の36万円」を両取りできない可能性があります。この点は今回の調査では断定できませんでした。両方を前提に資金計画を立てる前に、喜多方市 環境課福島県再生可能エネルギー推進センター(024-526-0070)の両方に必ず確認してください。なお喜多方市はさらにFIT・FIP認定不可/自家消費率30%以上/J-クレジット登録不可/着工前(交付決定前)申請必須と条件が重く、県内でいちばん性格が違う制度です。会津若松市・会津美里町・南会津町(いずれも事後申請・FIT可・国補助併用可)と同列に並べて考えないでください。

SOL|電気工事士SOL|電気工事士

今回、福島県内36市町村の公式ページを1件ずつ確認して、いちばん驚いたのは「県は事後申請なのに、町は着工前申請」という組み合わせが実在することでした。川俣町は「機器設置前に申請してください。設置後の申請は受付できません」とはっきり書いています。一方で県は、設置して電気を使い始めてからでないと申請できない。同じ設備、同じ工事なのに、申請のタイミングが正反対なんです。他県の記事で「補助金は着工前申請が鉄則」と覚えた人ほど、県の分を「もう工事しちゃったからダメだ」と諦めてしまう。逆に「福島は事後申請でいいんでしょ」と覚えた人は、町の40万円を失う。県と市町村は完全に別物として、それぞれ確認してください。あと、令和7年4月以降に設置した方は県の補助がまだ間に合う可能性があります。ここは本当に見落とされているので、心当たりがあれば推進センター(024-526-0070)に電話してみてください。

主要市町村の補助金を個別解説【金額・条件・受付期間】

金額が大きい市町村と、注意が必要なところを個別に見ていきます。

南相馬市:県内最高水準の70万円。ただし残枠が少ない

南相馬市の補助金(2026年度)

・制度名:屋根置き太陽光発電等導入拡大事業補助金・太陽光:7万円/kW(上限70万円=10kW分)/ソーラーカーポート:1/3(上限70万円)・蓄電池:対象経費の1/3(上限47万円)太陽光の付帯設備としてのみ。単独設置は不可・受付期間:2026年5月13日〜2027年1月29日・先着順・条件:交付決定前の着手は対象外(着工前申請必須)FIT・FIP認定を取得しないこと自家消費率30%以上執行状況(2026年6月30日時点):太陽光は執行率12%・残り16件程度/蓄電池は執行率18%・残り18件程度/ソーラーカーポートは残り2件程度

県内で群を抜いて手厚い制度です。県の36万円と合わせれば100万円を超えるケースもあります。

ただし残り16件程度(太陽光)という数字は正直かなり少ない。しかもFIT不可・自家消費30%以上なので、売電を前提にした提案とは両立しません。

南相馬市にはもうひとつ住宅用蓄電池導入支援事業補助金(1万円/kWh・上限10万円・事後申請・残49件程度)もあります。ただし上の制度との併用可否は公式に記載がなく、確認できませんでした。市に直接お問い合わせください。

浪江町:2つの制度があり、条件がまったく違います

i浪江町の2制度(2026年度)

【1】自家消費型住宅用太陽光発電設備モデル事業補助金・太陽光:11万円/kW(上限44万円)/蓄電池:4.7万円/kWh(上限77万円)・申請期限:2026年12月25日設置工事の着手前に申請が必須・条件:FIT認定不可自家消費率30%以上/Echonet Lite搭載/町税未納なし・福島県の自家消費型太陽光発電モデル事業とは重複受給不可【2】住宅用再生可能エネルギー設備等導入補助金・太陽光:4万円/kW(上限16万円)/蓄電池:3万円/kWh(上限30万円)/HEMS・V2H:各1/2(上限30万円)・期限:2027年3月16日までに設置工事+電力需給契約が完了していること/事後申請対象は町内の避難指示が解除された区域のみ

蓄電池4.7万円/kWh・上限77万円というのは、今回調べた中で最大です。ただし着工前申請・FIT不可・自家消費30%以上と条件は重い。

【2】のほうは対象区域が限定されます。浪江町にお住まいなら、自宅がどちらの制度の対象かを町に確認するところから始めてください。

川俣町:県北で最高水準。ただし「設置前申請」が絶対条件

川俣町の補助金(2026年度)

・制度名:令和8年度住宅用再生可能エネルギー設備等設置費補助金・太陽光:4万円/kW(上限20万円=5kW分)/蓄電池:4万円/kWh(上限20万円=5kWh分)太陽光と蓄電池の併用可(機器ごとに別途申請書類が必要)=町だけで最大40万円・受付開始:2026年4月6日〜予算到達次第終了・先着順・「機器設置前に申請してください」と明記。設置後の申請は受付できません・条件:太陽光は電力受給契約の締結が必須/町税完納/建物所有者の承諾

県の36万円+町の40万円で合計76万円。人口規模を考えると破格です。

ただし設置前申請が絶対。県が事後申請なので油断しやすいのですが、川俣町で工事を先に始めたら町の40万円は消えます。ここだけは絶対に間違えないでください。

郡山市:県内最大の市なのに、太陽光パネルは対象外です

!郡山市の補助金(2026年度)

・制度名:令和8年度ゼロカーボン推進事業補助金(旧「エネルギー3R推進事業補助金」から改称)・太陽光:住宅用パネル本体は対象外(補助対象は事業用自家消費型のみ・上限25万円)・蓄電池:太陽光とセットで上限13万円/単独設置で上限10万円(kWh単価の設定はなく定額の上限)・受付期間:2026年4月20日〜2027年3月15日・先着順・「すべて、設置後(改修後)の申請となります」と明記=事後申請・残予算額 約2,780万円(2026年6月末時点)※市が公表・その他対象:エネファーム、V2H、エコキュートなど/0円モデル・リースは除外

県内最大の市ですが、住宅用の太陽光パネルへの市の補助はゼロです。ただし県の16万円は郡山市民も当然使えますので、「郡山は補助がない」わけではありません。

ここが県の階がある福島のありがたいところで、広島市(太陽光ゼロ・蓄電池3万円のみ)のような状況にはなりません。

福島市:太陽光は「5万円の定額」です

i福島市の補助金(2026年度)

・制度名:令和8年度脱炭素住宅整備助成事業・太陽光:5万円を上限とした定額補助(10kW未満・逆潮流あり連系)・蓄電池:1万円/kWh(上限10万円)(千円単位に切り捨て)/単独申請も可・受付期間:2026年4月6日〜2027年3月31日事後申請(申請年度内に設置したもの)。「申請書類が整っている順番で受付」=先着順・0円モデル・リースは除外

県庁所在地ですが、太陽光は定額5万円と控えめ。ここでも県の16万円+市の5万円=21万円が土台になります。

受付期間が年度末(3月31日)までと長いのは助かりますが、先着順なので予算が尽きれば終わりです。

いわき市:蓄電池の上限が10万円から7万円に下がりました

!いわき市の補助金(2026年度)

・制度名:令和8年度いわき市住宅用太陽光発電等設置促進補助(旧「ゼロカーボンライフスタイル促進補助金」から改称)・太陽光:1万円/kW(上限4万円)/蓄電池:1万円/kWh(上限7万円)/エネファーム5万円/V2H10万円・受付期間:2026年4月24日〜2027年3月31日・予算に達し次第終了・事後申請(設置完了後)/セット必須なし(蓄電池単独可)/FIT売電可・電力受給開始日:2026年1月1日〜12月31日「補助上限額が10万円から7万円に変更となりました」と市が明記

蓄電池の上限が減額されています。他サイトが「いわき市は蓄電池10万円」と書いていたら、それは前年度の情報です。

いわきは日照が県内でいちばん良いエリアなので、市の補助が薄くても発電量で取り返せる面はあります。県の36万円と合わせれば47万円です。

大玉村:蓄電池は「実質、卒FIT世帯限定」という珍しい設計

!大玉村の注意点(2026年度)

・太陽光:4万円/kW(上限20万円=5kW分)余剰買取型であることが要件・蓄電池:4万円/kWh(上限20万円=5kWh分)※ただし条件が特殊・蓄電池の条件:「FITに基づく電力需給契約を締結しておらず、専ら自家消費」かつ「余剰電力買取期間が満了する日の前6か月以降」つまり実質的に卒FIT世帯限定。太陽光側は余剰買取型(=FIT)が要件なので、新規に太陽光+蓄電池を同時設置する場合、蓄電池の補助は使えません設置前申請必須(要綱第5条。着工前写真の添付が必要/交付決定後2か月以内に工事着工届)・令和8年度の受付期間・予算額・件数枠は公表されておらず不明。村への確認を推奨

これは今回いちばん複雑な設計でした。太陽光はFIT前提、蓄電池はFIT不可という、一見矛盾する組み合わせです。

大玉村で「太陽光+蓄電池セットで両方40万円もらえる」と説明されたら、それは要綱と食い違います。村に確認してください。

伊達市・二本松市・桑折町:枠が小さく、早期終了のリスクが高い

金額よりが問題になる自治体です。

!枠が小さい3市町(2026年度)

二本松市:募集枠年間300万円(約50件分)。太陽光1.5万円/kW(上限6万円)/蓄電池1.5万円/kWh(上限6万円)。太陽光はFIT受給契約が必須(受給開始日が令和7年4月1日以降)。受付は2026年4月1日〜2027年3月1日・事後申請・桑折町:受付予定件数が太陽光19件/蓄電池16件。太陽光3万円/kW(上限12万円)/蓄電池2万円/kWh(上限10万円)。受付は2026年5月20日〜2027年3月31日・事後申請。自家消費要件あり(余剰売電していない旨の申立書が必要)・伊達市:受付蓄電池35件/V2H3件太陽光は制度自体になし。蓄電池2万円/kWh(上限8万円=4kWh分)。受付は2026年4月1日〜2027年3月31日・事後申請。令和6年度・令和7年度はいずれも年度途中で「蓄電池のみ受付終了」となった実績あり

特に伊達市は2年連続で年度途中に締め切られています。今年も同じ展開になる可能性は高いと見たほうがいいでしょう。

この3市町では、金額の交渉より「枠を取れるか」が先です。

会津地方:金額は控えめ、枠はさらに小さい。そして「パネル単独不可」が多い

会津は市町村の補助が県内でいちばん薄いエリアです。しかも枠が極端に小さい。

i会津地方の主な制度(2026年度)

喜多方市:太陽光7万円/kW(実質上限63万円)/蓄電池1/3(上限50万円)。着工前申請・FIT不可・自家消費30%以上・国補助併用不可。受付は令和9年3月19日まで・電子メール申請のみ。予算額は非公表。予算到達後は「補欠」を受け付けて繰り上げる仕組みあり・西会津町:太陽光3万円/kW(上限12万円)/蓄電池(上限10万円)/V2H5万円。太陽光単独で申請可着手前申請必須。ただしページに年度表記がなく、受付期間・予算額の記載もありません・会津美里町:太陽光2万円/kW(上限10万円)/蓄電池2万円/kWh(上限10万円)/V2H5万円/認定長期優良住宅10万円。受付は2026年5月1日〜2027年2月26日・役場窓口へ持参のみ・事後申請。県内に実店舗を有する販売事業者から購入することが要件で、0円モデル・リースは不可会津若松市:太陽光1万円/kW(最大4万円)/蓄電池8千円/kWh(最大4万円)。子育て世帯は蓄電池1.2万円/kWh(最大6万円)・V2H6万円に増額。受付は2026年5月1日〜・事後申請・持参のみ国・県の補助と併用可予算はわずか210万円南会津町:太陽光1.5万円/kW(最大6万円)/蓄電池1.5万円/kWh(最大6万円)/V2H4万円。受付は2026年4月1日〜2027年3月31日・事後申請。予算はわずか124万円猪苗代町:太陽光1.5万円/kW(上限6万円)。蓄電池は対象外着手前申請必須補助予定件数はわずか5件会津坂下町・北塩原村・磐梯町実施なし(例規集に太陽光・蓄電池関連の規定が確認できませんでした)

会津で特に注意してほしいのが「パネル単独では申請できない」自治体が多いことです。会津若松市・会津美里町・南会津町は、太陽光だけの申請は不可で、蓄電池かV2Hとのセットが必須です。

「まず太陽光だけ入れて、蓄電池は来年」と分けると、市町の補助がまったく受け取れなくなります。会津ではセット導入を前提に組み立ててください。

もうひとつは枠の小ささです。会津若松市は予算210万円——1件最大10万円として20件強で終わります。南会津町は124万円で10件前後猪苗代町は5件。県庁所在地級の市でこの規模は、正直かなり厳しい。

ただし繰り返しますが、会津でも県の36万円は同じように使えます。市町の補助が4万円でも8万円でも、県と合わせれば40万円台にはなる。会津にお住まいの方こそ、県の制度を絶対に取りこぼさないでください。

国見町・川内村・本宮市:情報が確認しきれなかった自治体

正直に書きます。公式サイトだけでは令和8年度の実施状況が確定できなかった自治体が3つあります。

!確度が低い3自治体(必ず電話で確認してください)

国見町太陽光発電システム設置費補助金交付要綱は現行例規集に現存(廃止規定なし/最終改正は平成29年4月1日)。要綱上は2万円/kW・上限8万円・設置前申請・先着順、蓄電池は対象外。ただし令和8年度の受付開始告知・予算額・受付期間が町公式サイトに一切掲載されていません。要綱は生きているが運用実態が不明です・川内村:太陽光2.5万円/kW(上限12.5万円)/蓄電池(上限10万円)。ページに「令和8年度」等の年度表記が一切なく、受付期間・予算額・先着順の記載もありません。年度を区切らない通年制度に見えますが、実施中かは確認できませんでした。総務課(0240-38-2111)へ・本宮市:太陽光2万円/kW(上限8万円)/蓄電池2万円/kWh(上限8万円)/V2H15万円。対象期間は令和7年4月1日〜令和8年12月31日と明記されていますが、これは「対象期間」であって「申請の締切日」ではありません。申請締切日・予算額・先着順の有無は不明です。なお県補助との併用可と市が明記しています

こういうところを「たぶん今年もあるでしょう」と書いてしまうのが、いちばんやってはいけないことだと思っています。分からないものは分からないと書いて、確認先をお伝えするのが誠実だと考えています。

【導入パターン別】補助金でいくら安くなる?シミュレーション

「結局いくら安くなるの?」を、2つの導入パターンで計算します。2026年7月時点の制度で試算しました。

パターン1:太陽光5kW+蓄電池7kWhのセット導入

いちばん多い組み合わせです。設備の総額は約240万円(太陽光5kW=約140万円+蓄電池7kWh=約100万円)を前提にします。

太陽光5kW+蓄電池7kWh:補助金の積み上げ(川俣町の例/単位・万円)
16%20%20%20%
福島県の太陽光(4万円/kW×4kW分)(16%)福島県の蓄電池(4万円/kWh×5kWh分)(20%)川俣町の太陽光(4万円/kW×5kW)(20%)川俣町の蓄電池(4万円/kWh×5kWh)(20%)

※県+町の合計 76万円。約240万円の設備が実質約164万円に。2026年7月時点の制度に基づく試算例

76万円川俣町の補助金の合計(県36万+町40万)
約164万円実質負担(240万円−76万円)
約32%負担軽減率

同じ構成でも、市町村が変わると大きく違います。並べてみましょう。

太陽光5kW+蓄電池7kWh:県+市町村の補助金合計の目安
南相馬市104万円
広野町(自家消費)91万円
川俣町76万円
浪江町(解除区域)73万円
富岡町72万円
広野町(FIT売電)72万円
喜多方市(市の補助のみ)68万円
桑折町58万円
西会津町58万円
石川町(受付終了)57万円
大玉村56万円
会津美里町56万円
小野町54万円
本宮市52万円
郡山市49万円
南会津町48万円
福島市48万円
相馬市48万円
いわき市47万円
須賀川市46万円
会津若松市44万円
伊達市44万円
田村市44万円
猪苗代町42万円
二本松市42万円
楢葉町36万円
白河市36万円
三春町36万円

※喜多方市を除き、すべて福島県の補助36万円を含む合計(国の分は含まず)。喜多方市だけは要綱が県補助との併用不可を示唆するため、市の補助のみ(約68万円)で表示しています。仮に併用できれば約104万円。南相馬市・広野町の自家消費枠・喜多方市はFIT売電不可。上限・条件により変動。2026年7月時点の目安

このグラフでいちばん見てほしいのは、いちばん低い楢葉町でも36万円あることです。

広島県の同じグラフを作ると、最下位は0円になります。福島は県の階があるおかげで、どこに住んでいても最低36万円という床がある。これが福島県民の最大のメリットです。

福島県(県の階がある)

  • 最低ライン 36万円(全県共通)
  • 最高 104万円(南相馬市)
  • 市町村差 約68万円
  • 補助ゼロの市町村に住んでも36万円

VS

広島県(県の階がない)

  • 最低ライン 0円
  • 最高 約100万円(福山市)
  • 市町村差 約100万円
  • 補助ゼロの市町なら本当に0円

パターン2:蓄電池のみを追加導入(すでに太陽光がある場合)

卒FIT後などに「蓄電池だけ追加したい」というケース。国のDR補助金が終わった2026年後半、ここは全国的に厳しいのですが、福島は例外的に恵まれています

蓄電池のみ7kWhを導入する場合(2026年7月時点)

県:20万円・福島県の補助は蓄電池単独でも申請できます(4万円/kWh・上限20万円=5kWh分)・しかもFIT売電中でも対象。卒FIT前でも使えます市町村:0〜30万円・浪江町(解除区域):21万円(3万円/kWh×7kWh・上限30万円)/川俣町:20万円/富岡町:20万円(※太陽光の設置が必須のため既設のみでは不可の可能性あり・要確認)・郡山市:10万円(単独設置の場合)/福島市:7万円/伊達市:8万円/いわき市:7万円/桑折町:10万円南相馬市の47万円枠は「太陽光の付帯設備のみ」なので、蓄電池だけでは使えません(別制度の1万円/kWh・上限10万円なら可)・相馬市・新地町は蓄電池の補助がそもそもありません国:0円+α(DR補助金は終了。みらいエコ住宅2026のリフォーム枠なら9.6万円)──────────合計の目安:約27万〜41万円(例:郡山市なら県20万+市10万=30万円

太陽光+蓄電池のセット

  • 補助金 合計 約47〜104万円
  • 県の太陽光16万円がフルに乗る
  • 市町村の太陽光補助も乗る
  • 負担軽減率 約20〜43%

VS

蓄電池のみ

  • 補助金 合計 約27〜41万円
  • 県の蓄電池20万円は単独でも使える
  • 太陽光分の補助は当然ゼロ
  • それでも他県よりかなり有利

広島県で同じ試算をすると、蓄電池のみは約12〜20万円でした。福島は県の20万円があるぶん、10万円以上有利です。

すでに太陽光がある方が蓄電池を足すなら、福島は全国的に見てもかなり動きやすい県だと言えます。

補助金申請で失敗しない5つのポイント

今回36市町村を調べて分かった、福島県で特にハマりやすい落とし穴をまとめます。

「県は事後申請、市町村は自治体ごとにバラバラ」を最初に確認する

これが福島最大の落とし穴です。県は設置後に申請、市町村は自治体によって事前・事後が分かれます
設置前・着工前申請が必須だったのは、川俣町・大玉村・南相馬市・広野町・浪江町(モデル事業)・国見町(要綱上)。川俣町は「設置後の申請は受付できません」と明記しています。
一方事後申請なのは、福島市・郡山市・いわき市・二本松市・伊達市・桑折町・相馬市・新地町・南相馬市(蓄電池単独制度)・浪江町(解除区域の制度)など。
同じ工事で、県には後から出し、町には先に出す——こういう状況が普通に起こります。業者に会う前に、県と市町村の両方を調べてください。

県の上限は「4kW分・5kWh分」で頭打ちだと知っておく

「4万円/kW」という表記だけを見て、6kW×4万円=24万円と計算してしまう人がとても多いです。県の太陽光の上限は16万円(4kW分)です。
蓄電池も同じで、上限20万円(5kWh分)。10kWhの蓄電池を入れても県からは20万円です。
だから「容量を増やしても県の補助は増えない」。容量を増やす価値は、補助金ではなく発電量・自給率のほうにあります。ここを混同した提案には注意してください。

先着順・予算切れ。残枠が公表されている自治体は必ず見る

県も市町村もほぼすべてが先着順で、予算に達した時点で終了します。県は「応募期間内であっても募集を締め切ります」と明記しています。
ありがたいことに、残枠を公表している自治体があります南相馬市は太陽光の残り16件程度・蓄電池18件程度(2026年6月30日時点)郡山市は残予算 約2,780万円(2026年6月末時点)
また福島県再生可能エネルギー推進センターは、申請受付状況を毎週月曜日に更新しています。県の枠が気になる方は、ここを定期的に見てください。
伊達市は令和6年度・令和7年度と2年連続で年度途中に受付終了しています。枠の小さい自治体(二本松市300万円・桑折町 太陽光19件など)は、とりわけ早めに動くべきです。

FIT(売電)を取るか決めてから、市町村の制度を選ぶ

県の補助はFIT売電中でも使えます。ここは福島の良いところ。
でも市町村は別です。南相馬市(7万円/kW)・浪江町のモデル事業(11万円/kW)はFIT・FIP認定を取ると対象外広野町は自家消費なら7万円/kW、FIT売電なら4万円/kWと金額が変わります。桑折町も自家消費要件があります。
逆に二本松市は太陽光にFIT受給契約が必須大玉村の太陽光は余剰買取型が要件と、真逆の設計です。
2026年度のFIT価格は最初の4年間が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWh(初期投資支援スキーム)。10年間の加重平均は約14.6円/kWhです。売電収入と補助金の差額を、必ず数字で比べてもらってください。

J-クレジットクラブの入会条件を理解してから同意する

県の補助を申請するなら、原則としてふくしま太陽光J-クレジットクラブへの入会が必要です。
会費は無料ですが、環境価値を8年間、県に譲渡します。県は「会員の皆様への個々に対する還元はありません」と明記しています。毎年、無作為抽出で自家消費量の実績報告を求められることもあります。
繰り返しますが、多くの家庭にとっては悪くない取引だと思います。使い道のない権利で36万円が受け取れるなら合理的です。ただ「何に同意しているか」は理解しておいてください。
なお他の補助金制度側にJ-クレジットの登録制限がある場合は入会不要とされています。市町村の制度との組み合わせによっては話が変わるので、推進センターに確認を。

i迷ったらこの順番で

1. 福島県の制度を確認(県公式/推進センター 024-526-0070)。令和7年4月以降に設置済みの方も対象です2. お住まいの市町村の公式ページ(「◯◯市 太陽光 補助金 令和8年度」で検索)で制度の有無・締切・残枠・申請タイミングを確認3. FIT(売電)を取るか、自家消費でいくかを決める(市町村の制度がここで分岐します)4. 市町村が着工前申請なら、契約・着工の前に相見積もりを取る(着工後では手遅れ)5. 業者に県と市町村の両方の申請を代行できるかを聞く(県の分だけ代行、という業者もいます)

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の費用・相場20261kWあたり単価・容量別・内訳・費用を抑える方法を、電気工事士が数字で解説しています。

福島県の日射量と発電量【浜通り・中通り・会津で437時間の差】

補助金の話が続いたので、肝心の「福島で本当に発電するのか」も確認しておきましょう。

福島県は南北にも東西にも広く、県内で気候がまるで違うのが最大の特徴です。気象庁の平年値(1991〜2020年)で、県内の主要地点を並べてみます。

年間日照時間(気象庁の平年値 1991〜2020年)
小名浜(いわき)2068.6時間
東京(参考)1926.7時間
全国平均(参考)1915.9時間
白河1790.7時間
郡山1781.1時間
福島1753.8時間
若松(会津若松)1631.6時間

※気象庁の観測地点別の平年値。小名浜と若松の差は437.0時間。郡山はアメダス地点の平年値

数字で見ると差は歴然です。小名浜(いわき)の2,068.6時間に対し、若松(会津若松)は1,631.6時間。その差は437.0時間にもなります。

i福島県内の日照時間、正しい理解

小名浜(いわき)2,068.6時間東京(1,926.7時間)を約142時間(約7%)上回ります。全国平均(1,915.9時間)も上回る良好な地域です・白河 1,790.7時間/郡山 1,781.1時間/福島 1,753.8時間:中通りは1,750〜1,790時間台で横並び。全国平均をやや下回ります・若松(会津若松)1,631.6時間:県内で最も少なく、全国平均を約284時間(約15%)下回ります小名浜と若松の差:437.0時間(若松は小名浜の約79%)※比較に使われる「東京は約2,029時間」という数字を見かけますが、気象庁の平年値(1991-2020)では1,926.7時間です

「福島県は日照が全国トップクラス」といった曖昧な書き方をしているサイトがありますが、県内でこれだけ違うのに、県で一括りにする意味はありません。いわきは良好、中通りは平均的、会津は控えめ——これが正確な理解です。

容量別・地域別の年間発電量の目安

発電量の目安は、太陽光1kWあたり年間およそ1,000〜1,200kWh。この幅の中で、浜通りは上限寄り、会津は下限寄りを見ておくと現実的です。

i福島県での年間発電量の目安(容量別・地域別)

浜通り(いわき・相双):1kWあたり年間 約1,100〜1,150kWh・4kW:約4,400〜4,600kWh/5kW:約5,500〜5,750kWh/6kW:約6,600〜6,900kWh中通り(福島市・郡山市・白河市など):1kWあたり年間 約1,000〜1,050kWh・4kW:約4,000〜4,200kWh/5kW:約5,000〜5,250kWh/6kW:約6,000〜6,300kWh会津(会津若松市・喜多方市など):1kWあたり年間 約900〜1,000kWh・4kW:約3,600〜4,000kWh/5kW:約4,500〜5,000kWh/6kW:約5,400〜6,000kWh※日照時間の比から推計した目安です。屋根の向き・傾斜・影で変わります※同じ5kWでも、いわきと会津若松では年間1,000kWh前後(約2〜3万円分)の差が出る計算になります

ここで大事なのは、「福島県の平均」で試算した数字をそのまま信じないことです。

県の平均値を使うと、いわきの方には過小、会津の方には過大な数字が出ます。お住まいの市町村の条件で計算した見積もりを出してもらってください。現地調査で屋根の向き・傾斜・影まで見た数字なら、さらに確実です。

なお会津でも「設置する価値がない」わけではありません。全国平均より15%少ないというのは、裏を返せば85%は発電するということ。しかも県の補助36万円は会津でも同じように使えます。

約7%小名浜が東京の日照を上回る割合
約15%若松が全国平均を下回る割合
約1,000kWh同じ5kWでの いわき と 会津若松 の年間発電量の差

大事なのは、雪と日照の少なさを正直に差し引いた試算を出してもらうこと。ここを曖昧にする業者は避けましょう。

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の発電量の目安1kWあたり・容量別・地域差の発電量の目安を、電気工事士が数字で解説しています。

会津の雪と浜通りの塩害【垂直積雪量で見る福島の屋根】

福島の気象リスクは、地域によって別物です。ここは電気工事士として、いちばん丁寧に書きたいところです。

会津の雪は「印象」ではなく、法律で数字が決まっています

「会津は雪が多い」というのは誰でも知っていますが、それが設計にどう効くかを数字で示している記事はほとんどありません。

建築基準法施行令第86条にもとづき、福島県は市町村ごとに「垂直積雪量」を規則で定めています。これは屋根の構造計算に使う法的な設計値で、太陽光の架台選定に直結します。福島県建築指導課の公表値から抜き出します。

垂直積雪量(福島県の規則で定める設計値・市街地の値)
只見町350cm
檜枝岐村300cm
金山町300cm
西会津町250cm
猪苗代町200cm
南会津町200cm
会津若松市150cm
喜多方市150cm
会津美里町150cm
郡山市70cm
白河市70cm
福島市50cm
いわき市30cm
南相馬市30cm

※出典:福島県「福島県内市町村の垂直積雪量」。同じ市町村内でも地区により値が異なります(例:郡山市の湖南町は150cm、喜多方市の山都町・高郷町は250cm)

この差を見てください。会津若松(150cm)はいわき(30cm)の5倍只見町(350cm)に至っては約12倍です。

!垂直積雪量が、屋根にかかる荷重にどう効くか

福島県の公表資料には「積雪量が100cm以上の区域の積雪の単位荷重は、積雪量1cmごとに30N/㎡以上」と明記されています(100cm未満の一般区域は施行令により1cmごとに20N/㎡)。実際に計算すると、こうなります。・いわき市(30cm・一般区域):30 × 20N = 600N/㎡ ≒ 約61kg/㎡福島市(50cm・一般区域):50 × 20N = 1,000N/㎡ ≒ 約102kg/㎡郡山市(70cm・一般区域):70 × 20N = 1,400N/㎡ ≒ 約143kg/㎡会津若松市(150cm・多雪区域):150 × 30N = 4,500N/㎡ ≒ 約459kg/㎡只見町(350cm・多雪区域):350 × 30N = 10,500N/㎡ ≒ 約1,071kg/㎡会津若松はいわきの約7.5倍の荷重を前提に設計する必要があります。パネルと架台の重量が、この上に乗ります

屋根1㎡あたり459kgというのは、大人7人分くらいが乗っている状態です。この荷重に耐える架台と屋根が前提で、そのうえに太陽光を載せる話になります。

もうひとつ、国の制度上の位置づけも確認しておきましょう。豪雪地帯対策特別措置法にもとづく指定(国土交通省・令和8年4月1日現在)では、福島県は20市町村が豪雪地帯、うち14市町村が特別豪雪地帯に指定されています。

i会津の主な市町村の豪雪地帯指定(令和8年4月1日現在)

全域が特別豪雪地帯猪苗代町・西会津町・磐梯町・北塩原村一部が特別豪雪地帯喜多方市(旧・熱塩加納村/山都町/高郷村)・会津美里町(旧・会津高田町)・南会津町(旧・舘岩村/南郷村/伊南村)・全域が豪雪地帯(特別豪雪地帯ではない):会津若松市・会津坂下町・福島県全体:豪雪地帯20市町村(4市11町5村)、うち特別豪雪地帯14市町村(1市10町3村)「会津=すべて特別豪雪地帯」ではありません。会津若松市は豪雪地帯ですが特別豪雪地帯ではなく、同じ喜多方市でも旧市街と山都町では扱いが違います

ここでも「会津だから」の一括りは通用しません。猪苗代町・磐梯町・北塩原村は全域が特別豪雪地帯ですが、会津若松市は特別豪雪地帯ではない。垂直積雪量も会津若松150cmに対し猪苗代町は200cmです。

だから会津では、「雪国の施工実績があるか」が業者選びの第一条件になります。お住まいの地区の垂直積雪量を業者が即答できるか——これは良い試金石です。答えられない業者は、その地域の設計をしたことがありません。

!会津で太陽光を検討するときの確認リスト

自宅の地区の垂直積雪量を業者が把握しているか:会津若松市内でも150cm、喜多方市なら山都町・高郷町は250cm、熱塩加納町は200cmと差があります・架台が多雪区域仕様か:一般地域用の架台では強度が足りません。メーカーの「多雪地域対応」の設計値を確認・屋根の構造自体が積雪荷重に耐えるか:古い住宅では、パネル分の荷重を足すと余裕がない場合があります・落雪の行き先:屋根から落ちた雪が、隣家・カーポート・通路・給湯器を直撃しないか。雪止めの要否・冬季の発電量を差し引いた試算か:積雪でパネルが覆われれば発電は止まります。年間の数字だけでなく月別で出してもらう・パワコン・蓄電池の設置場所:屋外設置なら積雪に埋まらない高さか

ひとつ、正直に書いておきたいことがあります。「傾斜を強くすれば雪が滑り落ちるから大丈夫」という説明を、僕は以前は素直に信じていました。

ですが北海道の実態を調べたとき、これが単純化しすぎた説明だと分かりました。落ちた雪の処理、屋根の形状、周囲の建物との距離——現実にはそのほうが重要です。会津の屋根についても、一般論ではなく、その家を見た人の判断を仰いでください。

浜通り:日照は県内最良、ただし塩害の確認を

浜通りは県内で最も日照に恵まれたエリアで、太陽光との相性は良好です。垂直積雪量もいわき市・南相馬市・相馬市・広野町・楢葉町・富岡町・大熊町・双葉町・新地町がいずれも30cmと、雪の心配はほとんどありません。

ただし太平洋に面しているため、塩害の確認は必要です。

!塩害エリアで見積もりを取るときの確認リスト

自宅が重塩害・塩害のどちらに当たるか:一般に重塩害はおおむね海岸から500m以内、塩害は2km以内が目安ですが、メーカーごとに距離の基準が違うため、業者に判定してもらってください・パネル・架台・パワコンそれぞれの塩害対応:架台のボルトだけ一般品、というケースがあります・パワコンの設置場所:屋外より屋内・軒下のほうが腐食に有利・保証書に塩害地域の除外条項がないか:ここが最重要。10年後に効いてきます・重塩害地域は対応機器そのものが限られます。選択肢が狭まる前提で、早めに機種を絞ってもらいましょう

いわき市の沿岸部、相馬市・南相馬市・新地町の海沿いは、日照が良いぶん塩害対応のコストが乗ると考えておくのが現実的です。とはいえ発電量で有利なので、トータルでは十分ペイしやすいエリアだと思います。

中通り:雪も塩害も極端ではないが、盆地の雪はゼロではない

福島市(50cm)・郡山市(70cm)・白河市(70cm)は、日照・積雪ともに極端ではないバランス型です。標準的な設計で進めやすいエリアと言えます。

ただし「中通りだから雪の心配はない」と言い切るのは危険です。同じ市内でも山側は値が跳ね上がります。

i同じ市内でも、地区で垂直積雪量が変わる例

郡山市:市街地は70cm。ただし熱海町(高玉・熱海1〜6丁目・中山・石筵)は100cm湖南町は150cm(=会津若松と同じ)・福島市:市街地は50cm。ただし土湯温泉町・飯坂町茂庭・李平は100cm、大笹生・佐原・飯坂町中野などの標高400m以上の区域も100cm・白河市:東釜子・大信地区などは70cm、それ以外の区域は90cmいわき市:市街地は30cm。ただし遠野支所管内40cm・田人支所管内50cm・三和支所および川前支所管内は80cm相馬市:市街地30cm。ただし玉野地区は90cm「◯◯市だから何cm」ではなく「◯◯市の△△地区だから何cm」です。市の建築指導課に確認できます

郡山市の湖南町(150cm)は、会津若松市(150cm)と同じ設計値です。「郡山市だから雪は大したことない」という一般論が、そのまま実害になりうる例ですね。

いわき市の三和・川前地区(80cm)も同様で、「いわきは雪が降らない」は市街地の話です。

東北電力エリアの売電・出力制御はどうなっている?

福島県は東北電力ネットワークのエリアです。ここで気になるのが「出力制御」——発電しすぎたときに、電力会社の指示で発電を止められる制度です。

ここは正確に書く必要があります。他エリアの記事をそのまま持ってくると間違えるところです。

!東北電力エリアの出力制御:住宅用の扱い

東北電力ネットワークの公式資料の「太陽光発電の出力制御対象区分」によると、10kW未満の扱いは契約申込の受付日で分かれます。・2015年3月31日までの契約申込:出力制御対象外2015年4月1日以降の契約申込:「無制限の対象となるが、10kW以上の出力制御後に行う(優先的な扱い)」つまりこれから設置する住宅用は、制度上は出力制御の対象に含まれます。ただし10kW以上の設備を先に制御し、そのあとに住宅用という優先順位が付いています。※なお「複数太陽光発電設備設置事業者」(いわゆる屋根貸し。10kW未満を複数設置して合計10kW以上になる事業者)は、10kW以上と同様に出力制御対象です

ここは中国電力エリア(広島など)とは違います。中国電力ネットワークは10kW未満を出力制御の対象外としていますが、東北電力エリアの住宅用は制度上「対象」です。「10kW未満は関係ない」と書いている記事は、他エリアの話を持ってきています。

正直に開示します。実際に東北エリアで住宅用(10kW未満)の出力制御が実施された実績があるかどうかは、今回の調査では確認できませんでした。優先順位が最後である以上、住宅用まで回ってくる頻度は高くないと考えられますが、「絶対にない」とは言えません

設置を検討する際は、業者に「この地域で出力制御の実績はあるか」「出力制御機能付PCSが必要か」を直接確認してください。福島県自身も、アクションプランで「出力制御の抑制に向けた対策」を課題として挙げています。

2026年度の売電価格と、補助金との天秤

売電価格については、初期投資支援スキームが適用されています。

i2026年度のFIT買取価格(10kW未満・住宅用)

最初の4年間:24円/kWh5〜10年目:8.3円/kWh・10年間の加重平均:約14.6円/kWh((24円×4年+8.3円×6年)÷10)・「早く回収して、あとは自家消費で電気代を下げる」という設計です・出典:経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等」

ここで福島県の補助が効いてきます。県の補助はFIT売電中でも使えるので、「補助金か売電か」の二者択一になりません。

問題は市町村側です。南相馬市(7万円/kW=最大70万円)と浪江町のモデル事業(11万円/kW=最大44万円)はFIT不可。ここは本気で天秤にかける価値があります。

!南相馬市で「FIT売電」と「補助金」を比べる(試算例)

太陽光5kW・年間発電量5,500kWh・売電率30%(=年間1,650kWh売電)と仮定した場合【FIT売電を選ぶ】・1〜4年目:1,650kWh × 24円 = 年間約39,600円 × 4年 = 約15.8万円・5〜10年目:1,650kWh × 8.3円 = 年間約13,700円 × 6年 = 約8.2万円・10年間の売電収入 合計:約24万円/ただし南相馬市の補助(35万円)は受けられません【自家消費+補助金を選ぶ】・南相馬市の太陽光補助:7万円/kW × 5kW = 35万円(即時)・売電しない分は自家消費に回るので、買う電気(約30円/kWh)が減る=実質的な利益はさらに上──────────この条件では、補助金+自家消費のほうが有利という結果になります。ただし売電率・発電量・電気の使い方で答えは変わります。必ずご自身の条件で業者に試算してもらってください。この試算はあくまで考え方の一例です

売電単価が8.3円まで下がる5年目以降を考えると、「売る」より「使う」ほうが得な局面が増えています。電気を買う単価は30円前後ですから、1kWh自家消費するたびに30円浮く計算です。

南相馬市・浪江町・広野町のように自家消費を条件に大きな補助を出す自治体は、この流れに乗った設計だと言えます。

設置費用の相場と、失敗しない見積もりの取り方

福島県の設置費用の相場は全国とおおむね同じで、1kWあたり約27〜30万円。住宅用の5kWで135〜150万円、蓄電池7kWhで約100万円が目安です。

ただし福島の場合、地域によって上乗せ要因が違います

i福島県内・地域別の費用の上乗せ要因

会津多雪区域仕様の架台(垂直積雪量150〜350cm対応)、雪止め、落雪対策。一般地域より架台コストが上がります浜通りの沿岸部塩害対応の機器(パネル・架台・パワコン)。重塩害地域は機種が限られ、価格も上がりがち・中通り:極端な上乗せ要因は少なく、標準的な設計で進めやすいエリア。ただし山側の地区は積雪対応が必要・県内全域:県の補助(最大36万円)が全員に効くので、実質負担は他県より下がりやすい

福島は県土が広く、業者によって対応エリアが分かれます。会津・浜通り・中通りで得意な業者が違うので、地元の施工実績は価格と品質の両方に効いてきます。

そのうえで、必ず複数社を比較してください。同じ屋根でも、会津なら架台の考え方、浜通りなら塩害対応の機種選定で提案が分かれます。1社だけでは、その提案が妥当かどうか判断できません。

福島で費用を抑える4つの方法

県の補助(最大36万円)を必ず使う令和7年4月以降に設置済みなら、いまからでも申請できる可能性があります県+市町村を重ねて申請する(川俣町なら76万円、南相馬市なら100万円超)・相見積もりで複数社を比較(雪・塩害対策の内容と価格を並べて見る)・市町村の補助が薄い自治体(郡山市・福島市・いわき市など)ほど、値引き交渉の価値が大きい

業者選びで、福島ならではのポイントをひとつ。「県の補助まで含めて申請サポートしてもらえるか」を必ず聞いてください。

県の制度はJ-クレジットクラブの入会手続きが絡み、書類が1つ増えます。制度に慣れた業者なら申請時期の見通しまで含めて提案してくれますが、慣れていない業者だと「県の補助は知りません」で終わることも。この差がそのまま36万円の差になります。

【無料】福島の条件で発電量・回収をシミュレーション

「我が家だとどのくらい発電して、何年で元が取れるか」を、下のシミュレーターで試してみましょう。地域・容量・電気代を入れるだけで目安が出ます。

☀️ 太陽光・蓄電池 かんたん回収シミュレーター

お住まいの地域と条件を選ぶと、初期費用・年間の経済効果・回収年数の目安が自動で計算されます。

福島は県の補助が大きいので、補助金を織り込むと回収年数が短く出やすい傾向があります。特に川俣町・南相馬市・広野町のように市町村の補助が厚い地域では、回収年数が大きく変わります。

一方、会津は日照が全国平均より約15%少ないので、その分は差し引いて考えてください。あくまで目安なので、正確な金額は無料の一括見積もりで確認しましょう。

福島県の太陽光・補助金でよくある質問

福島県の太陽光の補助金は、いくらもらえますか?

福島県の県補助だけで最大36万円です(太陽光4万円/kW・上限16万円=4kW分まで/蓄電池4万円/kWh・上限20万円=5kWh分まで/V2Hは定額10万円)。これに市町村の補助が上乗せされます。2026年度でいちばん手厚いのは南相馬市(太陽光7万円/kW・上限70万円+蓄電池1/3・上限47万円)で、県と合わせると100万円を超えるケースもあります。次いで広野町(自家消費なら7万円/kW・上限42万円)、川俣町(太陽光20万円+蓄電池20万円)です。重要なのは、市町村の補助がゼロでも県の36万円は必ず使えること。広島県のように県の補助がない県では、補助ゼロの市町に住むと本当にゼロになります。

福島県の補助金は、契約前・着工前に申請しないとダメですか?

県の補助は逆で、設置してから申請する事後申請です。FIT余剰売電なら「電力受給開始日」、自家消費なら「領収日」が令和7年4月1日〜令和9年3月12日の間であることが要件で、申請時には電力受給契約確認書・領収書・設置後の写真が必要です。ただしこれは県の制度の話で、市町村は別です。川俣町・大玉村・南相馬市・広野町・浪江町のモデル事業は設置前・着工前の申請が必須。特に川俣町は「機器設置前に申請してください。設置後の申請は受付できません」と明記しています。県と市町村で申請タイミングが正反対になることがあるので、必ず両方を別々に確認してください。

去年(2025年度)に太陽光をつけました。もう補助金はもらえませんか?

まだ間に合う可能性があります。福島県の令和8年度の補助は、FIT余剰売電なら電力受給開始日、自家消費なら領収日が「令和7年4月1日〜令和9年3月12日」の間であることが要件です。令和7年4月1日は2025年4月1日ですから、2025年度に設置した方も令和8年度の枠で申請できる設計になっています。ここは見落としが多いところなので、心当たりがあれば福島県再生可能エネルギー推進センター(024-526-0070/平日9:00〜12:00、13:00〜17:15)に問い合わせてみてください。先着順で予算に達すると締め切られるため、急いだほうがいいです。

ふくしま太陽光J-クレジットクラブへの入会は必須ですか?デメリットはありますか?

県の補助を申請するには原則として入会が必要です。会費は一切かかりませんが、環境価値(CO2削減の権利)を8年間、県に譲渡することへの同意が入会要件に含まれます。県は「会員の皆様への個々に対する還元はありません」と明記しており、クレジットの売却益が個人に分配されるわけではありません。また毎年、無作為抽出による自家消費量の実績報告を求められることがあります。とはいえ一般家庭が環境価値を自力で換金する手段はほぼないため、多くの方にとっては合理的な取引だと思います。なお法人・個人事業主、共同住宅、店舗兼住宅で給電部分に住宅以外の用途を含む場合、V2Hのみの申請、他の補助制度側にJ-クレジットの登録制限がある場合は入会不要です。

国の蓄電池補助金(最大60万円)はまだ使えますか?

使えません。国のDR補助金(DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業)は、当初2026年12月10日までの予定でしたが、交付申請額が予算に達したため2026年5月29日に公募終了しました。SIIは「公募の再開を行う予定はありません」と明記しています。それにもかかわらず、福島県の補助金を検索して上位に出てくる大手サイトが、いまだに「国の補助金(DR家庭用蓄電池事業:上限60万円)」と記載し、その60万円を足した合計額をシミュレーションに使っています。現在使える国の蓄電池支援は、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠(9.6万円/戸)と、新築のZEH支援事業の蓄電システム加算(上限20万円)です。

郡山市には太陽光の補助はありますか?

令和8年度の郡山市ゼロカーボン推進事業補助金では、住宅用の太陽光パネル本体は補助対象外です(対象は事業用自家消費型のみ・上限25万円)。市の補助対象は蓄電池(太陽光とセットで上限13万円/単独で上限10万円)、エネファーム、V2H、エコキュートなどです。ただし福島県の補助(太陽光4万円/kW・上限16万円)は郡山市民も当然使えるので、「郡山は太陽光の補助がゼロ」ではありません。ここが県の補助がある福島のありがたいところです。なお郡山市はすべて設置後の申請で、2026年6月末時点の残予算は約2,780万円と市が公表しています。

福島市の太陽光補助は2.5万円/kWですか?

違います。令和8年度の福島市の太陽光補助は「5万円を上限とした定額補助」で、kW単価ではありません。複数のサイトが「2.5万円/kW」「2万円/kW」と紹介していますが誤りです。定額なので、4kW載せても10kW載せても5万円です。蓄電池は1万円/kWh・上限10万円で、単独申請もできます。受付は2026年4月6日〜2027年3月31日で、設置後の申請、書類が整っている順の先着順です。

南相馬市は太陽光70万円と聞きました。本当ですか?

金額は事実ですが、条件を必ず確認してください。南相馬市の屋根置き太陽光発電等導入拡大事業補助金は7万円/kW・上限70万円(10kW分)ですが、FIT・FIP認定を取得しないことと、自家消費率30%以上が必須条件です。つまり売電したい方は使えません。多くのサイトが「70万円」だけを紹介して、この条件を落としています。また交付決定前の着手は対象外(着工前申請必須)で、2026年6月30日時点の残枠は太陽光が16件程度、蓄電池が18件程度と市が公表しています。金額は魅力的ですが、条件と残枠の両方を確認したうえで動いてください。

福島県は太陽光で発電しますか?会津でも大丈夫ですか?

地域によってはっきり違います。気象庁の平年値(1991〜2020年)で年間日照時間は、小名浜(いわき)2,068.6時間、白河1,790.7時間、郡山1,781.1時間、福島1,753.8時間、若松(会津若松)1,631.6時間。小名浜と若松の差は437.0時間です。小名浜は東京(1,926.7時間)を約7%上回る良好な地域、中通りは全国平均(1,915.9時間)をやや下回る水準、会津は全国平均を約15%下回ります。会津でも「設置する価値がない」わけではありません。全国平均より15%少ないというのは、裏を返せば85%は発電するということですし、県の補助36万円は会津でも同じように使えます。ただし雪と日照の少なさを正直に差し引いた試算を出してもらってください。

会津は雪が多いですが、太陽光は設置できますか?

設置できますが、多雪区域仕様の設計が前提です。福島県は建築基準法施行令第86条にもとづき市町村ごとに「垂直積雪量」を規則で定めており、会津若松市は150cm、猪苗代町・南会津町は200cm、西会津町は250cm、只見町は350cmです。いわき市の30cmと比べると、会津若松で5倍、只見町で約12倍。県の資料には「積雪量が100cm以上の区域の積雪の単位荷重は、積雪量1cmごとに30N/㎡以上」と明記されており、会津若松なら150×30N=4,500N/㎡(約459kg/㎡)の荷重を前提に設計する必要があります。いわきの約7.5倍です。雪国での施工実績がある業者を選び、自宅の地区の垂直積雪量を業者が把握しているかを確認してください。

郡山市や福島市は中通りだから雪の心配はないですよね?

市街地はそうですが、地区によって大きく変わります。福島県の垂直積雪量の規則では、郡山市の市街地は70cmですが、熱海町(高玉・熱海1〜6丁目・中山・石筵)は100cm、湖南町は150cmです。湖南町は会津若松市と同じ設計値になります。福島市も市街地は50cmですが、土湯温泉町・飯坂町茂庭・李平は100cm、標高400m以上の区域も100cmです。いわき市も市街地は30cmですが、三和支所・川前支所の管内は80cmあります。「◯◯市だから何cm」ではなく「◯◯市の△△地区だから何cm」で考えてください。市の建築指導課で確認できます。

東北電力エリアだと出力制御で発電を止められますか?

制度上は、これから設置する住宅用も対象に含まれます。東北電力ネットワークの公式資料「太陽光発電の出力制御対象区分」によると、10kW未満は2015年3月31日までの契約申込なら出力制御対象外ですが、2015年4月1日以降の契約申込は「無制限の対象となるが、10kW以上の出力制御後に行う(優先的な扱い)」とされています。つまり10kW以上の設備を先に制御し、そのあとに住宅用という順序です。ここは中国電力エリア(10kW未満は対象外)とは違うので、他エリアの記事をそのまま信じないでください。なお実際に東北エリアで住宅用の出力制御が実施された実績があるかは、この記事の調査では確認できませんでした。業者に「この地域で出力制御の実績はあるか」「出力制御機能付PCSが必要か」を直接確認することをおすすめします。

蓄電池だけ追加したいのですが、補助金は使えますか?

福島は全国的に見てかなり恵まれています。国のDR補助金が終了したため他県は厳しいのですが、福島県の県補助は蓄電池単独でも申請でき、4万円/kWh・上限20万円(5kWh分)が使えます。しかもFIT売電中でも対象なので、卒FIT前でも構いません。これに市町村の補助(浪江町の解除区域なら3万円/kWh・上限30万円、川俣町20万円、富岡町20万円、郡山市の単独10万円、桑折町10万円、伊達市8万円、福島市7万円、いわき市7万円など)が乗り、合計27万〜41万円程度が目安になります。参考までに広島県で同じ試算をすると約12〜20万円でした。ただし南相馬市の47万円枠は「太陽光の付帯設備のみ」で蓄電池だけでは使えず、相馬市・新地町は蓄電池の補助自体がありません。

福島県の補助金は市町村の補助金と併用できますか?

できます。県の窓口も「市町村補助金と併用できます」と明記しています。ただし県との併用を認めていない市町村もあるため、お住まいの自治体に必ず確認してください(たとえば本宮市は県補助との併用可と市が明記しています)。国の補助と県の補助を両取りできるかは、J-クレジットクラブの入会要件(他制度側にJ-クレジットの登録制限があるかどうか)が絡むためケースによります。この記事の試算はすべて県+市町村だけで計算し、国の分は「乗れば加算」として扱っています。正確なところは福島県再生可能エネルギー推進センター(024-526-0070)と市町村の担当課に確認してください。

石川町の補助金はまだ使えますか?

使えません。石川町の「地球にやさしいまちづくり」事業補助金(太陽光2万円/kW・上限8万円/蓄電池2万円/kWh・上限13万円)は、補助申請額が予算額に達したため令和8年6月3日をもって受付を終了しました。当初の受付期間は令和8年4月15日〜令和9年2月2日の予定でしたから、約7週間で予算を使い切ったことになります。蓄電池13万円は中通り南部で最高額だったため、動きが早かったのでしょう。「先着順・予算切れで年度途中に終わる」が現実に起きた実例です。なお石川町にお住まいでも、福島県の補助36万円は引き続き使えます。

喜多方市の太陽光100万円は本当ですか?県の補助と両方もらえますか?

要綱上の上限は100万円ですが、住宅の屋根置きパネルでは届きません。家庭用(10kW未満)の単価は7万円/kWで、出力は小数点以下を切り捨てるため最大9kW×7万円=実質63万円が上限です。100万円が効くのはソーラーカーポートや建材一体型を導入する場合だけです。さらに重要な点として、喜多方市の要綱には「国および市の補助金との併用不可」と書かれており、国費が入る県補助金も不可とされています。つまり県の36万円と両取りできない可能性があります。この点は当記事では断定できませんでした。喜多方市環境課と福島県再生可能エネルギー推進センター(024-526-0070)の両方に必ず確認してください。なお喜多方市はFIT・FIP認定不可、自家消費率30%以上、着工前申請必須と条件も重い制度です。

会津に住んでいます。市町村の補助が少なくて不利ではありませんか?

市町村の補助は確かに県内で最も薄いエリアです。会津若松市は太陽光1万円/kW(最大4万円)、南会津町・猪苗代町は1.5万円/kW(最大6万円)で、会津坂下町・北塩原村・磐梯町は制度自体が確認できませんでした。予算枠も会津若松市210万円(20件強)、南会津町124万円(10件前後)、猪苗代町5件と極端に小さいです。ただし県の36万円は会津でも同じように使えるので、合計では40万円台になります。むしろ注意すべきは、会津若松市・会津美里町・南会津町が「パネル単独では申請不可」(蓄電池かV2Hとのセットが必須)という点です。「まず太陽光だけ、蓄電池は来年」と分けると市町の補助が受け取れません。会津ではセット導入を前提に組み立ててください。

なぜ福島県は県の補助がこれほど手厚いのですか?

県が明確な数値目標を掲げているためです。福島県は「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン2021」で「2040年頃を目途に、県内のエネルギー需要量の100%以上に相当する量のエネルギーを再エネで生み出す」という目標を掲げています。県内1次エネルギー需要量と比較した再エネ導入量の割合は2011年度23.7%、2020年度43.4%、2023年度54.9%と推移しており、中間目標は2027年度66.0%、2030年度約70%です。なお「県内電力消費量」との比較では2023年度に100%以上を既に達成しています。住宅用の補助はこの目標の達成手段のひとつで、県は令和8年度に太陽光2,200件程度・蓄電池800件程度・V2H20件程度を見込んでいます。

まとめ:福島は「県の36万円」という床がある。まずそこを取りこぼさない

福島県の太陽光・蓄電池の補助金について、36市町村を公式サイトで確認して整理してきました。最後にポイントをまとめます。

この記事のまとめ

・福島県は「国+県+市町村」の3階建てが本当に成立する数少ない県。県だけで最大36万円(太陽光16万+蓄電池20万)・どの市町村に住んでいても最低36万円という「床」がある。県の階がない広島県などとの最大の違い・市町村を足すと南相馬市で約104万円、広野町で約91万円、川俣町で76万円(太陽光5kW+蓄電池7kWhの試算例)・県の補助は事後申請。対象は令和7年4月1日以降の受給開始・領収なので、2025年度に設置した方もまだ間に合う可能性があります・ただし川俣町・大玉村・南相馬市・広野町・浪江町のモデル事業は着工前申請県と市町村で申請タイミングが正反対になります・県の補助にはJ-クレジットクラブへの入会が原則必要(会費無料/環境価値を8年間譲渡/個人への還元なし)・国の蓄電池DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日で終了。再開予定なし。それでも掲載している大手サイトがあります・石川町は2026年6月3日に予算到達で受付終了(約7週間で消化)。須賀川市・いわき市は金額が引き下げられています・喜多方市は「国費が入る県補助との併用不可」と要綱にあり、県の36万円と両取りできない可能性があります(要確認)・日照は小名浜2,068.6時間 〜 若松1,631.6時間で437時間の差。県で一括りにできません・垂直積雪量は会津若松150cm、いわき30cm、只見町350cm。会津はいわきの約7.5倍の荷重で設計します

福島県は、太陽光を検討するうえで制度的にはかなり恵まれた県です。県が2040年の再エネ100%という目標を掲げ、その手段として住宅用に直接お金を出している。この構造は全国的にも珍しいものです。

だからこそ、いちばんもったいないのは「県の36万円を知らないまま契約すること」。市町村の補助が薄い郡山市・福島市・いわき市にお住まいの方ほど、県の分が効きます。

あとはお住まいの市町村の制度を確認して、申請タイミングと残枠に間に合わせること。そしてお住まいの地域の条件で計算してくれる業者を、相見積もりで見極めること。南相馬市の残枠が16件程度、伊達市が2年連続で年度途中に終了しているように、補助金は待ってくれません。

まずは無料のシミュレーションと一括見積もりで、あなたの家の「発電量・費用・回収年数」と「使える補助金」を具体的に確かめてみてくださいね。

i近隣の都道府県も見る

補助金は県によって仕組みそのものが違います。近隣県と比べると、福島の制度の位置づけが分かります。宮城栃木茨城新潟地域から探すに21都道府県の一覧があります。

※この記事の金額・条件は2026年7月時点で各自治体・国の公式ページから確認した目安です。補助金は予算や年度によって変わり、先着順で年度途中に終了します。

申請前には必ず、福島県の公式ページとお住まいの市町村の公式ページで最新情報をご確認ください。

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