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千葉県の太陽光発電・蓄電池|2026年の補助金・発電量・相場と見積もりのコツ

結論:千葉県は「蓄電池7万円」がほぼ全県共通。差がつくのは太陽光で、市によって0円〜35万円まで開きます

千葉県で太陽光・蓄電池を検討するなら、次の3つを押さえてください。
千葉県から個人に直接もらえる補助金はありません。県費は市町村の補助金の財源として配られる形です
・そのため蓄電池は「上限7万円」で県内ほぼ横並び太陽光で差がつきます(柏市35万円・市川市22.5万円/太陽光の補助がない市も多数)
・国の蓄電池DR補助金は2026年5月29日に受付終了(再開予定なし)。2026年後半の主役は市町村の補助金

「千葉で太陽光をつけたら、補助金はいくらもらえるの?」——結論から言うと、蓄電池の額は県内どこでもほぼ同じ、太陽光の額は市によって全然違う、というのが千葉県の特徴です。大阪や埼玉のように「隣の市と100万円差」ということは起きにくい代わりに、太陽光の補助が1円も出ない市がかなりあります

僕は電気工事士として電気設備に関わりながら、太陽光や蓄電池についても普段から調べ、相談を受けています。この記事では、千葉県内16市町村の補助金を公式サイトで1件ずつ確認して整理しました。金額・条件・受付期間・申請のタイミングまで、2026年7月時点の実際の情報でまとめます。

ネット上には、前年度(令和7年度)の金額が「2026年最新」として残っている記事が本当に多くあります。今回調べただけでも、我孫子市を「上限9万円」(実際は8万円)、木更津市の蓄電池を「7万円」(実際は14万円に倍増)、浦安市の蓄電池を「10万円」(実際は7万円。10万円はエネファームの額)と書いているサイトがありました。この記事は各市の公式ページ(lg.jp)を一次情報として確認していますが、それでも予算や年度で変わるので、最後は必ず公式でご確認ください。

16市町村令和8年度を市の公式で1件ずつ確認
上限7万円県内の蓄電池補助はほぼ横並び
0円〜29.5万円市の補助金の差(太陽光5kW+蓄電池10kWh)

千葉県の補助金は「国・県・市町村」の3階建て。ただし県から直接はもらえません

まず全体像から。ここが千葉県でいちばん誤解されているところです。

千葉県には、県民が県に直接申請して現金をもらう住宅用の補助金がありません。県の「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」は、県が市町村にお金を交付し、市町村が住民に配るという二段構えの制度です。千葉県の公式ページにも、こう明記されています。

「県民の皆様の申請窓口は、補助事業を実施している各市町村になります。(直接、県から設置される方への補助金の交付は行っておりません。)」

つまり、「千葉県の補助金+市の補助金を両方もらう」ということは起きません。市の補助金の中に、県費が入っているイメージです。だからこそ、県内の蓄電池の補助がどの市も判で押したように「上限7万円」で揃っているわけですね。

よくある誤解

  • 千葉県からも現金がもらえる
  • 県の補助金と市の補助金を両方もらえる
  • 蓄電池は市によって金額が大きく違う
  • 国の60万円が使える

VS

2026年の実際

  • 県から個人への直接補助はない
  • 県費は市の補助金の財源として配られる
  • 蓄電池は「上限7万円」でほぼ横並び
  • 国のDR補助金は5月29日で終了
千葉県の補助金 3階建ての考え方
1階:国の補助金(蓄電池のリフォーム枠・新築のZEH)2階:千葉県(共同購入で値引き/リースは事業者経由で還元)3階:市町村の補助金(県費が入った実質の受け皿・2026年後半の主役)

併用例:市川市で太陽光5kW+蓄電池10kWhを入れた場合

いま実際に申請できる市の中でいちばん手厚い市川市を例に、「合計いくらになるか」を積み上げてみます。

併用例(市川市・太陽光5kW+蓄電池10kWh)

【3階】市川市の補助金・太陽光:5万円/kW × 5kW = 25万円 → 上限22.5万円・蓄電池:上限7万円【1階】国の補助金(みらいエコ住宅2026・リフォーム枠)・蓄電池:9.6万円(定額・SII登録機器)【2階】千葉県・現金給付はなし。共同購入を使えば価格そのものが下がる(令和6年度実績:セットで約15%オフ)──────────補助金の合計:約39.1万円

!ただし「必ず全部もらえる」わけではありません

・国と市町村は財源が違えば併用が原則OKですが、同じ設備に国庫補助が重複すると不可になることがあります・市川市の蓄電池は「補助対象経費から国等の補助申請額を差し引いた額」で算定されます。国の補助を取ると、市の補助が減る設計です・佐倉市・野田市・市原市は「県の同種の補助金との重複不可」を要綱に書いています。県のリース補助を使う場合は市に事前確認を・県の共同購入を使った場合に市の補助金が使えるかは、市と共同購入の事業者の両方に事前確認を・上の金額は2026年7月時点の制度に基づく試算例です。必ずご自身の条件で各窓口にご確認ください

国の補助金【2026年7月の最新状況】蓄電池のDR補助金は終了しました

ここが2026年後半のいちばん大事なポイントです。国の蓄電池補助金(DR補助金)は、すでに受付を終了しています。

DR補助金(家庭用蓄電池・最大60万円)→ 2026年5月29日に終了

正式名称は「DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業」(令和7年度補正)。家庭用蓄電池に対する国の補助として、いちばん金額が大きい制度でした。

iDR補助金の内容と、終了の経緯

・補助金基準額:3.45万円/kWh(初期実効容量)・補助率:設備費+工事費の3/10以内・補助上限:1申請あたり60万円・当初の公募期間:2026年3月24日〜2026年12月10日の予定・実際:交付申請額の合計額が予算に達し、2026年5月29日(金)に公募終了・SII(環境共創イニシアチブ)は「公募の再開を行う予定はありません」と明記

つまり、12月まで受付予定だったものが、5月末で締め切られたわけです。「先着順・予算切れで年度途中に終わる」という補助金の怖さが、そのまま出た例ですね。最新状況はSII公式サイトで確認できます。

次年度(令和8年度補正など)で後継の制度が出る可能性はありますが、2026年7月時点で公表されているものはありません。「国の60万円がもらえます」と説明する業者がいたら、その場で公式ページを一緒に確認してください。

太陽光パネル単体には、そもそも国の補助金がない

意外に知られていませんが、太陽光パネルそのものに対する国の補助金は2026年度もありませんみらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠でも、「太陽光発電設備の設置工事」は対象外と明記されています。

だからこそ、太陽光パネルは市町村の補助金が頼りになります。ここが千葉県内で差がつく理由です。

いま使える国の制度(2026年7月時点)

既築住宅のリフォームなら:みらいエコ住宅2026事業

・蓄電池(エコ住宅設備):9.6万円/戸(定額・SII登録の定置用リチウム蓄電池)・リフォームの上限:100万円/戸(〜平成3年築)/80万円/戸(平成4〜28年築)・第2期の期間:2026年5月13日〜12月31日・※太陽光パネルの設置工事は対象外

i新築なら:ZEH支援事業/みらいエコ住宅2026(併用不可)

ZEH支援事業(令和8年度)・ZEH:55万円/戸(地域区分1〜3)/45万円/戸(4〜8)・ZEH+:90万円/戸(1〜4)/80万円/戸(5〜8)・蓄電システム加算:2万円/kWh・対象経費の1/3・上限20万円/戸のいずれか低い額・公募期間(単年度):2026年5月21日〜12月11日みらいエコ住宅2026(新築):GX志向型125万円/110万円、長期優良80万円/75万円、ZEH水準40万円/35万円※ZEH支援事業とみらいエコ住宅2026は併用できません。どちらが得か試算を※千葉県は地域区分5〜6にあたり、ZEHはどちらも45万円/戸の枠です

なお千葉県には、県が中小工務店向けに出す「ZEH導入促進事業補助金」(ZEH/ZEH Oriented 50万円、ZEH+/GX志向型住宅 100万円)もあります。ただし申請者は県内に営業所を持つ工務店で、県民が直接申請するものではありません。新築を検討中なら、県の公式ページを見せて「この制度を使えますか」と工務店に聞いてみるといいですね。

千葉県の支援は3つ【いずれも「県から個人への現金給付」ではありません】

千葉県が用意している住宅向けの支援は、次の3つです。「県の補助金がもらえる」と書いている記事が多いのですが、正確には全部、間接的な仕組みです。

①市町村を通じた補助(県費が市の補助金の財源になる)

先ほど触れたとおり、県の「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」は県 → 市町村 → 住民という流れです。県内の市の制度名が「◯◯市住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」とほぼ統一されているのは、これが理由です。

結果として、蓄電池の補助は「上限7万円」で県内ほぼ横並びになっています。これは千葉県の大きな特徴です。逆に言うと、市が独自に上乗せしているかどうかが差になります(木更津市は蓄電池を14万円まで、流山市は太陽光併設で+5万円まで上乗せしています)。

i千葉の蓄電池補助は「上限7万円」で横並び。差がつくのは市の上乗せ

・県費が市の補助金の財源になる県 → 市町村 → 住民の流れのため、県内の制度名は「◯◯市住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」とほぼ統一されています・その結果、蓄電池の補助は「上限7万円」で県内ほぼ横並び。これが千葉県の大きな特徴です・逆に言えば、市が独自に上乗せしているかどうかが差になります(木更津市は蓄電池を14万円まで、流山市は太陽光併設で+5万円まで上乗せ)

県の市町村の助成制度一覧には全市町村の制度が載っていますが、2026年7月時点で内容は令和7年度のまま(県のページに「令和8年度の事業内容については、準備が整い次第、更新を予定しています」と記載)。お住まいの市の公式ページを直接見るのが確実です。

②共同購入支援事業(現金ではなく「価格が下がる」)

「千葉県太陽光発電設備等共同購入支援事業【住宅用】」。県が購入希望者をまとめて募り、スケールメリットで単価を下げる仕組みです。お金がもらえるのではなく、買う値段そのものが下がります

共同購入の流れ
参加登録(無料・購入義務なし)県の事業者がまとめて発注し価格を交渉あなた専用の見積もりが届く納得すれば契約・不満なら断ってOK

令和8年度の募集期間

募集期間:令和8年4月1日(水)〜令和8年12月15日(火)(2026年7月時点で受付中)・参加登録は無料・購入義務なし。見積もりを見てから断れます・3プラン:①太陽光パネル単体/②太陽光パネル+蓄電池/③蓄電池単体(太陽光設置済みの場合)令和6年度の割引実績:太陽光パネル単体 約15%/太陽光+蓄電池 約15%/蓄電池単体 約28%・詳細は千葉県公式ページで確認を

!共同購入の注意点

・上の割引率は令和6年度の実績です。年度ごとに変わります・機種や条件は県が選んだ施工事業者のものから選ぶ形になり、自由度は高くありません・蓄電池単体が約28%オフと割引率が高いのが千葉の特徴。すでに太陽光がある方は検討する価値があります・共同購入の見積もりと、自分で取った一括見積もりを並べて比べるのがいちばん確実です

③リース・PPAの補助(申請するのは事業者。県民には料金で還元)

「千葉県住宅用太陽光発電設備等に係るリース等導入促進事業補助金」。これも県民が直接申請するものではなく、リース・PPA事業者が県に申請する制度です。

iリース等導入促進事業補助金(令和8年度)

・太陽光:発電出力1kWあたり70,000円/蓄電池:120,000円・条件:太陽光と蓄電池をセットでリースまたはPPAにより県内の住宅に設置すること・申請者はリース・PPA事業者(登録プランを持つ法人など)・県民には「リース料金等の低減を通じて、全額還元される仕組み」(県公式の記載)・申請期間:令和8年6月26日〜令和8年12月18日・詳細は千葉県公式ページで確認を

ここも要注意です。まとめサイトには「太陽光5万円/kW」と書いているものがありましたが、県公式は7万円/kWでした。5kWなら35万円分がリース料金から引かれる計算になるので、差は小さくありません。

ただしリースは「自分の所有物にならない」点と、市原市のようにリース購入だと市の補助と併用できない市がある点に注意。買い取りとリース、どちらが得かは条件次第です。

【一覧】千葉県内 市町村の太陽光・蓄電池 補助金(令和8年度)

ここが本題です。千葉県内の主要16市町村について、各市の公式サイトで1件ずつ確認した令和8年度(2026年度)の補助金をまとめました。太陽光5kW+蓄電池10kWhを入れた場合の合計額が大きい順に並べています。横にスクロールできます。

市区町村 太陽光の補助 蓄電池の補助
柏市 7万円/kW・最大5kW相当(上限35万円)※2026年6月2日に新規受付停止・FIT認定を取ると対象外 上限7万円(別制度)※太陽光の併設必須
市川市 5万円/kW(上限22.5万円)※市内事業者等の施工が必須 上限7万円※国等の補助申請額を差し引いて算定
流山市 既存住宅2.5万円/kW(上限10万円)・新築1.5万円/kW(上限6万円)※受付は2026年7月中に開始予定 上限7万円※太陽光の併設で+5万円
市原市 2万円/kW(上限9万円)※既存住宅のみ・HEMS/蓄電池/V2Hの併設必須 上限7万円
成田市 2万円/kW(上限9万円)※既存住宅のみ・蓄電池orHEMSの併設必須 上限7万円※太陽光の併設必須
我孫子市 2万円/kW(上限8万円)※住宅完成後の設置に限る(新築同時は対象外) 上限7万円※太陽光の併設必須
木更津市 実施なし(蓄電池等の要件として太陽光の設置が必要) 上限14万円※県内最高・太陽光の設置が必須
松戸市 2万円/kW(上限6万円) 上限7万円
船橋市 1.5万円/kW(上限6万円)※FIT特定契約の締結が必須・HEMSか蓄電池の併設必須 上限7万円
佐倉市 1.5万円/kW(上限6万円)※既存住宅かつHEMSか蓄電池の併設必須 上限7万円※太陽光の併設必須
千葉市 1万円/kW(上限4.5万円)※既築住宅に設置する場合のみ 上限7万円
八千代市 実施なし(蓄電池等の要件として太陽光の設置が必要) 上限7万円※着工14日前までの事前申請が必須
習志野市 実施なし 上限7万円※太陽光の併設必須(既設の太陽光でも可)・窓口持参のみ
浦安市 実施なし 上限7万円※太陽光の導入が必須
館山市 実施なし 上限7万円※太陽光の設置が必須・市内業者限定なし
野田市 実施なし 上限7万円※申請日までに太陽光を設置済みであること(既設可)

!この表の読み方・注意

・金額はすべて2026年7月時点で各市の公式ページ(lg.jp)から確認した目安です・補助金は年度・予算で変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前に必ず公式で最新をご確認ください・「実施なし」は太陽光”単体”への補助がないという意味で、太陽光をつけること自体は蓄電池の補助の条件になっています。千葉県は「太陽光+蓄電池」でようやく補助が動き出す設計の市が大半です・柏市の太陽光(7万円/kW・上限35万円)は、2026年6月2日から新規申請の受付が停止されています。「柏市なら最大42万円」と書いている記事がありますが、7月時点で太陽光分は申請できません・流山市は、令和8年度の補助額は公表済みですが受付がまだ始まっていません(公式に「7月中に開始を予定」「要件や申請書等が令和7年度から一部変更となる予定」と記載)。予算額・受付期間は要確認です・成田市・館山市・野田市・習志野市・木更津市の一部は予算額や残枠が公表されていません。急ぐ場合は担当課に電話で残枠を確認するのが確実です

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光・蓄電池の補助金2026国・自治体の補助金の仕組み、DR補助金、申請の流れと注意点を電気工事士が解説しています。

主要市の補助金を個別解説【金額・条件・受付期間】

金額が大きい市と、特に注意が必要な市を個別に見ていきます。

柏市:単価は県内トップの7万円/kW。ただし太陽光は受付停止中

柏市は太陽光と蓄電池で制度が2本に分かれているのが最大の特徴で、しかも申請のタイミングが真逆です。ここを知らずに進めると、片方または両方を取り逃します。

!①令和8年度柏市太陽光発電設備設置加速化補助金

・太陽光:7万円/kW・最大5kW相当(上限35万円)=県内トップの単価・受付期間:2026年5月1日〜12月28日(先着順)・【重要】2026年6月2日に「多数の申請により執行予定額に達する見込みのため,新規申請受付を停止いたします。」と公表。7月時点で新規申請は不可・条件:市が交付決定した後に事業着手(契約・着工)=完全な着工前申請/実績報告時までに蓄電容量4kWh以上の蓄電池またはV2Hの設置が必須FIT制度等の認定を取得しないこと(=自家消費前提)・実績報告期限:2027年2月26日

②令和8年度柏市ゼロカーボンシティ促進総合補助制度(家庭向け)

・蓄電池:上限7万円太陽光発電設備の併設が必須・受付期間:2026年5月1日〜2027年2月26日・条件:事後申請(導入完了後)/先着順・予算:3,325万円・残 2,986.8万円(2026年7月1日時点)=受付中

整理すると、柏市の太陽光は「契約前に申請」、蓄電池は「完了後に申請」。真逆です。しかも太陽光のほうは6月2日で止まっています。単価が県内最高だったぶん、申請が殺到して2か月で予算に達する見込みになったわけですね。「先着順は本当に早い者勝ち」を地で行く例です。詳細は柏市の公式ページで確認してください。

市川市:いま実際に申請できる中で最も手厚い(5万円/kW・上限22.5万円)

「市川市スマートハウス関連設備導入費補助金交付事業」。柏市が止まっている今、実質的に県内トップです。

市川市の補助金(令和8年度)

・太陽光:5万円/kW(上限22.5万円=4.5kW相当)・蓄電池:上限7万円※補助対象経費から国等の補助申請額を差し引いた額で算定・受付期間:2026年5月7日〜太陽光は2027年3月31日必着/太陽光以外は2027年2月26日必着・条件:事後申請(設置工事完了後)/太陽光は市内事業者等が施工したものに限る/2026年4月1日以降に工事開始/市内居住・市税滞納なし・申請状況(2026年7月14日現在):太陽光は3件・残額610.2万円/太陽光以外は20件・残額1,701万円=枠にかなり余裕あり

注目は締切が3月31日と県内でいちばん遅いことと、7月時点で申請がまだ3件しかないこと。金額が大きいのに知られていない、いわば穴場です。ただし「市内事業者等の施工」が必須なので、業者選びの段階で「市川市の補助金に対応できますか」と必ず聞いてください。

流山市:太陽光2.5万円/kW+蓄電池12万円。ただし受付はこれから

i流山市の補助金(令和8年度・予定額)

・太陽光:既存住宅 2.5万円/kW(上限10万円)/新築住宅 1.5万円/kW(上限6万円)・加算:蓄電池の併設で+5万円/HEMSの併設で+2万円(新築は+1万円)・蓄電池:上限7万円(+太陽光併設で+5万円=実質12万円)・受付期間・予算額:未公表=要確認。公式に「令和8年度の申請の受付は、7月中に開始を予定しています」と記載(2026年6月21日更新)・公式が「令和8年度は要件や申請書等が令和7年度から一部変更となる予定」と明記

金額は魅力的ですが、2026年7月時点でまだ受付が始まっていません。しかも要件が変わる予定と公式が言っているので、令和7年度の情報で判断すると危険です。流山市の方は、契約を急がずに市の公式ページの更新を待ってください。

木更津市:蓄電池14万円は県内最高。ただし着工前申請

木更津市の補助金(令和8年度)

・太陽光:単体の補助はなし(蓄電池等の要件として設置が必要)・蓄電池:上限14万円県内最高(令和7年度の7万円から倍増)・受付期間:2026年4月21日〜2027年2月1日(開庁日の8:30〜17:15)・条件:着工前申請(「工事を開始する前に申請が必要です」と明記/EV・PHVは例外)/実績報告日までに住宅用太陽光発電設備を設置していること持参のみ・郵送不可/市税完納・予算:3,200万円(先着順・達し次第終了)

ここはネットの情報がいちばん危ない市です。「木更津市の蓄電池は7万円」と書いている記事がいくつもありましたが、それは令和7年度の額。令和8年度は14万円に倍増しています。逆に、古い情報を信じて「たいした額じゃないから」と申請しないと、7万円損をすることになります。

千葉市:県庁所在地だが太陽光は上限4.5万円と控えめ

i千葉市の補助金(令和8年度)

・太陽光:1万円/kW(上限4.5万円)既築住宅に設置する場合のみ対象(予定約200件)・蓄電池:定額7万円(予定約460件)・受付期間:2026年5月1日〜2027年1月29日必着・条件:事後申請(補助事業完了後)/先着順、ただし同日受付で募集予算額を超えた場合は抽選/オンライン申請可(公的個人認証が必要)/法人は対象外

人口約98万人の政令市ですが、太陽光の補助は上限4.5万円と控えめです。5kW載せても4.5万円。蓄電池の7万円と合わせて合計11.5万円が上限になります。千葉市にお住まいなら、県の共同購入(蓄電池単体で約28%オフ)や相見積もりで価格を下げるほうが効きます。

船橋市:太陽光はFIT契約が「必須」。柏市と真逆なので混同注意

i船橋市の補助金(令和8年度)

・太陽光:1.5万円/kW(上限6万円)/蓄電池:定額7万円・受付期間:2026年5月1日〜2027年2月26日、または予算額に達する日の早いほう・条件:太陽光はFIT特定契約の締結が必須(申請日までに締結している、またはする方)/太陽光はHEMSまたは定置用リチウムイオン蓄電システムの併設が必須/先着順、予算到達日に書類が揃った方は抽選・予算(2026年7月10日更新):太陽光 720万円(残 560.1万円)/太陽光以外 2,845万円(残 2,473万円)※残額は毎週金曜夕方に更新

ここは絶対に混同してはいけないポイントがあります。船橋市は「FIT特定契約の締結が必須」、柏市は「FIT認定を取ると対象外」。同じ千葉県内で、売電の扱いが真逆です。「千葉県はFITだと補助金がもらえない」といった雑な理解で動くと、確実に失敗します。お住まいの市の要件だけを見てください。

SOL|電気工事士SOL|電気工事士

今回、千葉県内16市町村の公式ページを1件ずつ確認して、いちばん「なるほど」と思ったのが蓄電池がどこも7万円で揃っていることでした。これは県が市町村を通してお金を配る仕組みだからで、大阪や埼玉のように「隣の市と何十万円も違う」ということが起きにくいんですね。その代わり、太陽光は市によってまったく違います。柏市の7万円/kWと、太陽光の補助がない市の0円。同じ千葉県内でこの差です。それと、ネットの記事の金額は前年度のまま更新されていないことが本当に多いです。今回だけでも我孫子市(9万円→実際は8万円)、木更津市(7万円→実際は14万円)、浦安市(10万円→実際は7万円)と、上にも下にもズレていました。金額は必ず市の公式ページ(lg.jp)で確認してくださいね。

【導入パターン別】補助金でいくら安くなる?シミュレーション

「結局いくら安くなるの?」を、2つの導入パターンで計算します。2026年7月時点の制度で試算しました。

パターン1:太陽光5kW+蓄電池10kWhのセット導入

千葉県ではこれが基本形です。というのも、県内の市の多くが「蓄電池の補助には太陽光の設置が必須」としているため、セットにしないとそもそも補助が動きません。設備の総額は約280万円(太陽光5kW=約135万円+蓄電池10kWh=約145万円)を前提にします。

太陽光5kW+蓄電池10kWh:補助金の積み上げ(市川市の例/単位・万円)
23%7%10%
市川市の太陽光(5万円/kW×5kW→上限22.5万円)(23%)市川市の蓄電池(上限7万円)(7%)国のみらいエコ住宅2026(蓄電池)(10%)

※合計 約39.1万円。約280万円の設備が実質約241万円に。市川市の蓄電池は国等の補助申請額を差し引いて算定されるため、実際はこれより少なくなる可能性あり。2026年7月時点の制度に基づく試算例

約39.1万円市川市+国の補助金の合計
約241万円実質負担(280万円−39.1万円)
約14%負担軽減率

同じ構成でも、市が変わると大きく違います。並べてみましょう。

太陽光5kW+蓄電池10kWh:市町村別の補助金合計の目安
柏市42万円
市川市29.5万円
流山市22万円
市原市16万円
成田市16万円
我孫子市15万円
木更津市14万円
松戸市13万円
千葉市11.5万円
浦安市7万円

※市の補助金のみの合計(国の9.6万円は含まず)。柏市の太陽光は2026年6月2日から新規受付停止中のため、7月時点で実際に申請できるのは蓄電池7万円のみ。流山市は受付開始前。2026年7月時点の目安

柏市の42万円と、太陽光の補助がない市の7万円で約35万円の差。ただし柏市は太陽光の受付が止まっているので、いま実際に狙えるのは市川市の29.5万円が最大です。

ちなみに大阪府(枚方市で約100万円)や埼玉県と比べると、千葉県の補助額は全体的に控えめです。県から個人への直接補助がないぶん、どうしても上限が抑えられます。そのぶん相見積もりや共同購入で「価格そのものを下げる」ことの重要度が上がるのが千葉県、という理解が正確だと思います。

パターン2:蓄電池のみを追加導入(すでに太陽光がある場合)

卒FIT後などに「蓄電池だけ追加したい」というケース。ここは2026年は厳しい状況ですが、千葉県には救いがあります。

!蓄電池のみ10kWhを導入する場合(2026年7月時点)

国:9.6万円・DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日に受付終了・再開予定なし・みらいエコ住宅2026のリフォーム枠なら9.6万円は使えます市:7万円(木更津市なら14万円)・千葉県は「太陽光の設置が必須」の市が大半ですが、習志野市・野田市・館山市・浦安市・木更津市・八千代市などは「既設の太陽光」でもOK(習志野市は「新規・導入済みは問わない」、野田市は「申請日までに設置済み」と明記)・つまりすでに太陽光がある方は、蓄電池だけでも市の補助が取れます県:共同購入なら約28%オフ(令和6年度実績)・千葉県の共同購入は蓄電池単体プランの割引率がいちばん高い──────────合計の目安:約16.6万円(国9.6万+市7万)/木更津市なら約23.6万円

太陽光+蓄電池のセット

  • 補助金 合計 約39.1万円(市川市の例)
  • 市の補助が太陽光分も乗る
  • 太陽光の補助がない市でも蓄電池7万円は取れる
  • 負担軽減率 約14%

VS

蓄電池のみ

  • 補助金 合計 約16.6万円(国9.6万+市7万)
  • 国のDR補助金が終了して激減
  • 太陽光が未設置だと市の補助も対象外
  • 共同購入なら約28%オフが狙える

結論として、太陽光がまだない方は「太陽光とセット」が圧倒的に有利すでに太陽光がある方は、市の7万円+国の9.6万円+共同購入の約28%オフという組み合わせが現実的な最適解です。国のDR補助金が終わったことで支援は大きく減りましたが、共同購入の割引率が高いぶん、千葉県は蓄電池追加のハードルが比較的低いほうだと思います。

補助金申請で失敗しない5つのポイント

今回16市町村を調べて分かった、千葉県で特にハマりやすい落とし穴をまとめます。

「契約前・着工前の申請」が必要な市がある

補助金の原則は「契約・着工の前に申請」ですが、千葉県は事後申請の市が多数派です(千葉市・市川市・松戸市・市原市・成田市・佐倉市・館山市・野田市・浦安市・習志野市など)。
一方、着工前申請が必須なのは柏市(太陽光)・木更津市・我孫子市・八千代市。特に八千代市は「本体設置工事着工日の14日前まで」と期限が具体的で、工事着工後の申請は受付不可と明記されています。柏市は「市が交付決定した後に事業着手」なので、交付決定を待つ時間も見込む必要があります。
柏市は太陽光が着工前・蓄電池が事後と、同じ市の中で真逆という難しさもあります。「うちの市はどっちか」を最初に確認してください。

先着順・予算切れで年度途中に終わる

ほぼすべての市が先着順で、予算に達した時点で終了します。千葉県では柏市の太陽光が2026年6月2日で新規受付停止になったのが、まさにこれ。単価が県内最高(7万円/kW)だったぶん、受付開始から約1か月で予算到達の見込みになりました。国のDR補助金が12月まで受付予定だったのに5月29日で終わったのと、同じ現象です。
2026年7月時点でまだ余裕があるのは、市川市(太陽光は3件のみ・残610.2万円/締切も3月31日と最長)、船橋市(太陽光 残560.1万円)、松戸市(太陽光 残392万円)、市原市(太陽光 残489.2万円)、我孫子市(残892.5万円)、浦安市(残871万円)、柏市の蓄電池(残2,986.8万円)など。「まだあるうちに動く」が鉄則です。
なお成田市・館山市・野田市・習志野市は予算額を公表していません。心配なら担当課に電話で残枠を聞くのがいちばん早いです。

千葉県は「太陽光を載せないと蓄電池の補助が出ない」市が大半

これが千葉県最大の特徴です。木更津市・八千代市・習志野市・浦安市・館山市・野田市・柏市・佐倉市・成田市・我孫子市——いずれも蓄電池の補助に「太陽光の設置」が条件です。
ただし救いもあって、「既設の太陽光でもOK」の市が多いのがポイント。習志野市は「新規・導入済みは問わない」、野田市は「申請日までに設置済み(新設・既設不問)」と公式に明記しています。卒FIT世帯でも蓄電池の7万円は狙えます。
逆に、太陽光の補助のほうにも条件があります。市原市・成田市・佐倉市・千葉市は「既存住宅(既築)に設置する場合のみ」で新築は対象外。我孫子市は「住宅建築完了後の設置に限る」(新築と同時設置は対象外)。新築で検討中の方は特に注意が必要です。

FITの扱いが市によって真逆になっている

ここは千葉県ならではの罠です。柏市は「FIT制度等の認定を取得しないこと」=FITを取ると対象外。ところが船橋市は「FIT特定契約の締結が必須」=FITを取らないと対象外成田市も余剰売電契約が必須です。
まったく逆の要件が、同じ県内の隣り合う市で走っています。「千葉県はこう」という一般論はここでは通用しません。売電で稼ぐか自家消費で使い切るかは、お住まいの市の要件を見てから決めてください。

申請方法・施工業者の細かい縛りを確認する

申請方法にも縛りがあります。木更津市・習志野市・市原市は持参または郵送のみ(習志野市は窓口持参のみ・郵送不可、市原市はFAX・メール・データ持込不可)。一方、千葉市・佐倉市・八千代市はオンライン申請(ちば電子申請サービス等)に対応しています。
施工業者の縛りは、市川市の太陽光が「市内事業者等の施工」を必須としているのが最大のポイント。逆に館山市は公式Q&Aで「市内業者限定は平成28年度に撤廃した」と明記しています。なお、他サイトが書いている我孫子市の「市内業者契約で上限10万円」という加算は、令和8年度の公式案内には一切ありません(上限は8万円)。
また多くの市で市税の滞納がないことが条件です。市原市のようにリース購入だと県補助金と併用不可という規定がある市もあります。

i迷ったらこの順番で

1. お住まいの市の公式ページ(「◯◯市 太陽光 補助金 令和8年度」で検索)で制度の有無と締切、残枠を確認2. 着工前申請か事後申請かを確認(ここを間違えると全部パー)3. 太陽光の設置が必須かどうか既築限定かどうかを確認して、導入プランを決める4. FITを取るか取らないかを、市の要件に合わせて決める5. 相見積もりを取る+県の共同購入(12月15日まで)にも登録して価格を比べる6. 業者に申請代行できるかを聞く(市川市は市内事業者の施工が必須なので特に重要)

千葉県の日射量と発電量の特徴

補助金の話が続いたので、肝心の「千葉で本当に発電するのか」も確認しておきましょう。

結論、千葉は太陽光に適した地域です。ただし「日照に恵まれた特別な地域」というほどではありません気象庁の平年値(1991〜2020年)によると、千葉(千葉市中央区)の年間日照時間は1,945.5時間。東京(1,926.7時間)とほぼ同じで、その差はわずか約19時間、率にして1%です。

年間日照時間(気象庁の平年値 1991〜2020年)
銚子2017.8時間
館山1991.7時間
千葉1945.5時間
東京1926.7時間
札幌1718.0時間

※気象庁の観測地点別の平年値。県内では銚子・館山など沿岸部のほうが日照は多い。日照が多いほど発電量も伸びやすい

!よくある誤情報:千葉の日照時間は「2,000時間超」ではありません

「千葉市の年間日照時間は2,000時間前後」「東京は約2,000時間」と書いているサイトが多くありますが、気象庁の平年値では千葉1,945.5時間・東京1,926.7時間です。この記事の旧バージョンも千葉2,025時間・東京2,029時間としていましたが、いずれも過大でした。訂正します。なお県内では銚子(2,017.8時間)・館山(1,991.7時間)など沿岸部のほうが日照は多いのが実際です。「千葉は日照日本一」といった誇張された数字で判断しないようにしましょう。

では千葉の本当の強みは何かというと、積雪がほぼないことです。雪国のように「冬の数か月間、雪でパネルが埋まって発電が止まる」というロスがありません。年間の日照時間そのものは東京並みでも、年間を通して読みどおりに発電してくれるのが千葉県の価値です。

発電量の目安は、太陽光1kWあたり年間およそ1,000〜1,200kWh。千葉なら1,050〜1,100kWh前後を見ておくと現実的です。5kWのシステムなら年間5,300〜5,500kWh前後。房総の沿岸部(銚子・館山)なら、これより少し伸びる可能性があります。

ただし、実際の発電量は屋根の向き・傾斜・影で大きく変わります。ここから先は「千葉ならではの注意点」です。

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の発電量の目安1kWあたり・容量別・地域差の発電量の目安を、電気工事士が数字で解説しています。

千葉の気象リスクと屋根選び【台風の通り道であることを軽く見ない】

千葉県で太陽光を考えるとき、ここがいちばん大事だと僕は思っています。日照や補助金より優先して考えてほしい部分です。

台風:2019年、千葉市で最大瞬間風速57.5メートルを観測しています

千葉県は台風の通り道です。抽象的な話ではなく、実際に何が起きたかを見てください。

!令和元年房総半島台風(2019年 台風第15号)の記録

・2019年9月9日5時前、強い勢力のまま千葉市付近に上陸・千葉市で最大瞬間風速57.5メートル(観測史上1位)、最大風速35.9メートルを観測・関東地方を中心に19地点で観測史上1位の最大風速・最大瞬間風速を記録・最大約93万4,900戸の大規模停電が発生(送電線の鉄塔や電柱の倒壊、倒木・飛散物による配電設備の故障)・住家被害:全壊391棟、半壊・一部損壊76,483棟・出典:内閣府「令和2年版 防災白書」

秒速57.5メートルは、時速に直すと約207km/h。新幹線並みの風が屋根に当たったということです。この規模の風は、パネル本体の性能ではなく架台の固定と施工品質が結果を分けます。

!台風・強風への備えで確認したいこと

・パネルと架台の固定方法・強度が、設置場所の基準風速に対して十分か(設計計算書を見せてもらう)・屋根材への穴あけの防水処理が適切か(強風より雨漏りのほうが実害が出やすい)・飛散・落下を防ぐ施工と、自然災害を含む保証・保険の範囲(風災が対象か、免責はいくらか)・強風地域での施工実績があるか。房総半島での実績は特に確認したいところ・火災保険の風災補償で太陽光パネルがカバーされるか(後付けの場合は要申告のことが多い)

蓄電池の「防災価値」は、千葉ではおまけではありません

2019年の台風では、千葉県内で停電が長期化しました。最大約93万戸という規模です。太陽光+蓄電池があれば、停電中も自立運転で冷蔵庫やスマホの充電、扇風機くらいは動かせます。9月の千葉で、エアコンなしの生活が何日も続くことを想像すると、この価値は決して小さくありません。

ただし、「太陽光だけ」では停電時に使える電気はかなり限られます(自立運転コンセントは1,500W程度・昼間のみ)。夜間も含めて備えるなら蓄電池が要ります。千葉県の市の補助が「太陽光+蓄電池のセット」を前提に設計されているのは、この防災の文脈もあるのだと思います。千葉県では、蓄電池は「元を取る設備」というより「停電に備える設備」と考えたほうが納得感があります。

太陽光だけ

  • 停電時に使える電気はかなり限られる
  • 自立運転コンセントは1,500W程度
  • 昼間のみ

VS

太陽光+蓄電池

  • 停電中も自立運転で冷蔵庫やスマホの充電、扇風機くらいは動かせる
  • 夜間も含めて備えられる
  • 千葉県の市の補助が「太陽光+蓄電池のセット」を前提に設計されているのは、この防災の文脈もあるのだと思います

房総・沿岸部の塩害:メーカー保証の対象外になることがあります

館山市・銚子市・南房総市・浦安市・木更津市など海沿いのエリアは、塩害の可能性があります。海からの距離によって「重塩害地域」(おおむね海岸から500m以内)「塩害地域」(おおむね2km以内)に分かれ、該当するとメーカー保証の対象外になる機器があります。

皮肉なことに、千葉県内でいちばん日照が多いのが銚子・館山という沿岸部です。発電条件はいいのに塩害リスクもある、という組み合わせ。沿岸部にお住まいなら、塩害対応の機器を選んでいるか、保証は有効かを見積もり時に必ず確認しましょう。ここを確認せずに契約すると、10年後に保証が使えないという事態になりかねません。

また、塩害と台風は重なります。房総の海沿いは「強風+潮風」の両方に耐える必要があるので、架台の材質(アルミ・ステンレス)やボルトの防錆処理まで見てもらってください。

!房総・沿岸部(館山・銚子・南房総・浦安・木更津など)で確認する3点

重塩害地域(おおむね海岸から500m以内)・塩害地域(おおむね2km以内)のどちらに当たるか。該当するとメーカー保証の対象外になる機器があります・塩害対応の機器を選んでいるか、保証は有効かを見積もり時に必ず確認。ここを確認せずに契約すると、10年後に保証が使えない事態になりかねません・塩害と台風は重なります。「強風+潮風」の両方に耐える必要があるので、架台の材質(アルミ・ステンレス)やボルトの防錆処理まで見てもらってください

内陸部は条件良好。ただし屋根の向きと影は必ず確認を

一方、柏市・松戸市・流山市・野田市・我孫子市といった県北西部の内陸は、塩害の心配が基本的になく、戸建てが多くて屋根面積も確保しやすい良好なエリアです。台風の直撃リスクも房総に比べれば小さめ。補助金が手厚い市(柏市・市川市・流山市・松戸市)がこのあたりに集中しているのも、千葉県の面白いところです。

ただし住宅密集地では隣家の影が発電量を落とすことがあります。影は面積以上に影響が大きく、パネル1枚が陰るだけで系統全体の出力が落ちることも。現地調査で「1年を通じた影のシミュレーション」を出してもらってください。冬は太陽高度が低く影が長く伸びるので、夏だけ見て判断すると失敗します。

房総・沿岸部

  • 県内でいちばん日照が多いのが銚子・館山=発電条件はいい
  • そのぶん塩害リスクもある
  • 「強風+潮風」の両方への対策が必要
  • 台風の直撃リスクが大きめ

VS

県北西部の内陸(柏・松戸・流山・野田・我孫子)

  • 塩害の心配が基本的にない
  • 戸建てが多く屋根面積も確保しやすい
  • 台風の直撃リスクも房総に比べれば小さめ
  • 補助金が手厚い市(柏市・市川市・流山市・松戸市)が集中している

なお、分譲マンションの個人設置は基本的に難しく、補助金の対象も戸建てが中心です。前述のとおり、市原市・成田市・佐倉市・千葉市のように「既存住宅のみ・新築は対象外」という市もあるので、新築で検討中の方は要確認です。

設置費用の相場と、失敗しない見積もりの取り方

千葉県の設置費用の相場は全国とおおむね同じで、1kWあたり約27〜30万円。住宅用の5kWで135〜150万円、蓄電池10kWhで約145万円が目安です。

千葉は首都圏に隣接して施工業者が多く、競争が働きやすいのが利点。相見積もりを取れば適正価格に近づけやすい地域です。逆に、2019年の台風被害の後には「屋根の点検に来ました」という訪問販売のトラブルも報告されました。「今日契約すれば」に流されないことが大事です。

そして千葉県の場合、これが特に重要です。補助金の額が全体的に控えめ(最大でも市の補助で29.5万円)だからこそ、「価格そのものを下げる」ことの効き目が大きい。補助金で10万円取るより、相見積もりで20万円下がるほうが大きいわけですね。

千葉で費用を抑える4つの方法

相見積もりで複数社を比較(千葉は業者が多く、競争が働きやすい)・県の共同購入と、自分で取った一括見積もりを並べて比べる(募集は2026年12月15日まで。蓄電池単体は令和6年度実績で約28%オフ)・市の補助金の締切に間に合わせる(先着順・予算切れで終了。柏市の太陽光は6月2日で停止済み)・太陽光と蓄電池をセットで導入する(千葉県は太陽光の設置が蓄電池の補助の条件になっている市が大半)

特に千葉県の場合、「県の共同購入」と「一括見積もり」の両方を取って比べるのが最も確実です。共同購入は手軽で価格も下がりますが、機種や条件は県が選んだ事業者のものから選ぶ形。一括見積もりなら複数社の提案・価格・保証を自分のペースで比較でき、台風・塩害への施工実績や、市の補助金の申請代行まで相談できます。どちらが得かは条件次第なので、両方を並べて判断しましょう。

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の費用・相場20261kWあたり単価・容量別・内訳・費用を抑える方法を、電気工事士が数字で解説しています。

【無料】発電量・回収シミュレーション

「我が家だとどのくらい発電して、何年で元が取れるか」を、下のシミュレーターで試してみましょう。地域・容量・電気代を入れるだけで目安が出ます。

☀️ 太陽光・蓄電池 かんたん回収シミュレーター

お住まいの地域と条件を選ぶと、初期費用・年間の経済効果・回収年数の目安が自動で計算されます。

千葉は日照が全国平均を上回り、積雪もほぼないため、目安どおりの発電を期待しやすい地域です。ここに市の補助金が乗れば、回収年数はさらに短くなります。あくまで目安なので、正確な金額は無料の一括見積もりで確認しましょう。

千葉県の太陽光・補助金でよくある質問

千葉県の太陽光の補助金は、いくらもらえますか?

お住まいの市町村で変わります。令和8年度でいちばん手厚いのは柏市(太陽光7万円/kW・上限35万円+蓄電池7万円=最大42万円)ですが、太陽光分は2026年6月2日から新規受付が停止されています。7月時点で実際に申請できる中では市川市(太陽光5万円/kW・上限22.5万円+蓄電池7万円=29.5万円)が最大です。一方、千葉市は上限11.5万円、木更津市・八千代市・習志野市・浦安市・館山市・野田市は太陽光単体への補助がなく蓄電池の7万円のみ(木更津市は14万円)です。

千葉県からも補助金はもらえますか?

いいえ、県から個人への直接の補助金はありません。千葉県公式に「県民の皆様の申請窓口は、補助事業を実施している各市町村になります。(直接、県から設置される方への補助金の交付は行っておりません。)」と明記されています。県の支援は①市町村の補助金の財源になる、②共同購入で価格を下げる、③リース・PPAは事業者経由で料金に還元される、の3つの形です。「県の補助金と市の補助金を両方もらう」ということは起きません。

なぜ千葉県はどの市も蓄電池が7万円なのですか?

県が市町村にお金を交付し、市町村が住民に配る仕組み(千葉県住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金)だからです。県内の市の制度名が「◯◯市住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」でほぼ統一されているのもこのためです。逆に言えば、7万円を超える市は独自に上乗せしているということ。木更津市は上限14万円、流山市は太陽光併設で+5万円(実質12万円)まで上乗せしています。

国の蓄電池補助金(最大60万円)はまだ使えますか?

使えません。国のDR補助金(DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業)は、当初2026年12月10日までの予定でしたが、交付申請額の合計額が予算に達したため2026年5月29日に公募終了しました。SIIは「公募の再開を行う予定はありません」と明記しています。現在使える国の蓄電池支援は、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠(9.6万円/戸)と、新築のZEH支援事業の蓄電システム加算(上限20万円)です。

太陽光パネルに国の補助金はありますか?

ありません。2026年度も、太陽光パネル単体に対する国の補助金はありません。みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠でも「太陽光発電設備の設置工事」は対象外と明記されています。太陽光パネルは市町村の補助金が頼りになるため、お住まいの市に制度があるかどうかが大きく効いてきます。

柏市の補助金が最大42万円と書いてあるサイトを見ました。本当ですか?

金額自体は正しいのですが、2026年7月時点で太陽光分は申請できません。柏市の太陽光発電設備設置加速化補助金(7万円/kW・上限35万円)は、公式ページに「多数の申請により執行予定額に達する見込みのため,新規申請受付を停止いたします。」(令和8年6月2日更新)と掲載されています。蓄電池(別制度・上限7万円)は残額2,986.8万円で受付中です。柏市は太陽光が着工前申請、蓄電池が事後申請と真逆な点にも注意してください。

補助金は契約前に申請しないとダメですか?

市によって違います。千葉県は事後申請の市が多数派で、千葉市・市川市・松戸市・市原市・成田市・佐倉市・館山市・野田市・浦安市・習志野市などは設置完了後の申請です。一方、柏市の太陽光・木更津市・我孫子市・八千代市は着工前申請が必須。特に八千代市は「本体設置工事着工日の14日前まで」で、工事着工後の申請は受付不可と明記されています。まず「うちの市はどっちか」を確認してください。

蓄電池だけ追加したいのですが、補助金は使えますか?

すでに太陽光がある方なら使えます。千葉県の市の多くは「蓄電池の補助には太陽光の設置が必須」ですが、習志野市は「新規・導入済みは問わない」、野田市は「申請日までに太陽光を設置済み(既設可)」と公式に明記しており、卒FIT世帯でも対象です。金額は国のみらいエコ住宅2026(9.6万円)+市の7万円=約16.6万円が目安(木更津市なら約23.6万円)。さらに県の共同購入は蓄電池単体プランが令和6年度実績で約28%オフと割引率が高く、組み合わせる価値があります。太陽光が未設置の場合は、市の補助は対象外になります。

千葉県の共同購入と一括見積もり、どちらがお得ですか?

条件によります。共同購入(令和8年度の募集は2026年4月1日〜12月15日)は手軽で、令和6年度実績で太陽光パネル単体・太陽光+蓄電池が約15%オフ、蓄電池単体が約28%オフでした。ただし機種や条件は県が選んだ施工事業者のものから選ぶ形です。一括見積もりは複数社を自由に比較でき、台風・塩害への施工実績や市の補助金の申請代行も相談できます。参加登録は無料・購入義務なしなので、両方の見積もりを並べて比べるのが確実です。

千葉は太陽光で本当に発電しますか?

はい。ただし「日照に恵まれた特別な地域」ではありません。気象庁の平年値(1991〜2020年)で千葉の年間日照時間は1,945.5時間で、東京(1,926.7時間)とほぼ同水準(差は約1%)です。「千葉は2,000時間超」と書いているサイトが多いですが、平年値では届いていません。千葉の本当の強みは積雪がほぼないことで、冬でも発電が止まらず年間を通して安定します。1kWあたり年間1,050〜1,100kWh前後が目安で、5kWなら年間5,300〜5,500kWh前後。県内では銚子(2,017.8時間)・館山(1,991.7時間)など沿岸部のほうが日照は多いです。

台風が多い千葉でも太陽光は大丈夫ですか?

適切な固定・飛散防止の施工と、風災を含む保証・保険があれば過度に心配する必要はありません。ただし2019年の令和元年房総半島台風では、千葉市で最大瞬間風速57.5メートル(観測史上1位)を観測し、住家の半壊・一部損壊が76,483棟に及びました。この規模の風では施工品質で結果が分かれるので、架台の設計計算書を見せてもらい、強風地域での実績がある業者を選び、火災保険の風災補償の範囲を必ず確認してください。同じ台風で最大約93万4,900戸の停電も発生しており、停電対策としての蓄電池の価値は千葉では特に大きいと思います。

海沿い(房総・沿岸部)でも設置できますか?

設置は可能ですが、注意が必要です。館山市・銚子市・南房総市・浦安市・木更津市など海沿いは、海からの距離によって塩害地域(おおむね2km以内)・重塩害地域(おおむね500m以内)に該当することがあり、該当するとメーカー保証の対象外になる機器もあります。皮肉なことに、千葉県内でいちばん日照が多いのは銚子・館山という沿岸部です。塩害対応の機器を選んでいるか、保証が有効か、架台の防錆処理は十分かを見積もり時に必ず確認してください。房総の海沿いは強風と潮風の両方に耐える必要があります。

千葉県は東京ガスの対応エリア。大手にまとめて相談する選択肢も

千葉県は、東京ガスが太陽光・蓄電池を提供する関東7都県のひとつです。ここまで補助金や相見積もりの話をしてきましたが、「複数社を自分で探して比較するのは大変」「大手にまとめて相談したい」という方は、電気・ガスでなじみのある東京ガスに相談する選択肢もあります。ただし申し込む前に、次の点は知っておいてください。

!東京ガスを検討する前に知っておきたいこと

・対応は関東7都県のみ(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬)・公式に「地域や条件により、提携の販売施工店が施工する場合がある」と明記(=必ずしも東京ガスが施工するとは限らない。保証は施工店の規定に)・1981年以前に着工した住宅・建築中の新築・狭小屋根・影のかかる屋根は対象外・1社の提案になるので、可能なら一括見積もりと相見積もりして価格の妥当性を確かめると安心

まとめ:千葉県は「太陽光で差がつく」。まず自分の市の制度と締切を確認しよう

千葉県の太陽光・蓄電池の補助金について、16市町村を公式サイトで確認して整理してきました。最後にポイントをまとめます。

この記事のまとめ

千葉県から個人への直接の補助金はありません。県費は市町村の補助金の財源として配られる形(県公式に明記)・そのため蓄電池は「上限7万円」で県内ほぼ横並び。木更津市の14万円、流山市の実質12万円が例外・差がつくのは太陽光。柏市7万円/kW(上限35万円)・市川市5万円/kW(上限22.5万円)に対し、太陽光単体への補助がない市も多数・柏市の太陽光は2026年6月2日で新規受付停止。7月時点で実際に狙える最大は市川市の29.5万円(残610.2万円・締切3月31日と最長)・国の蓄電池DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日で終了。再開予定なし。太陽光パネル単体への国の補助はもともとなし・千葉県の支援は①市町村経由 ②共同購入(12月15日まで・蓄電池単体は約28%オフ)③リース(事業者経由で還元・7万円/kW)の3つ・千葉県は「太陽光を載せないと蓄電池の補助が出ない」市が大半。ただし既設の太陽光でもOKの市が多く、卒FIT世帯も対象・FITの扱いが柏市(取ると対象外)と船橋市(取らないと対象外)で真逆。一般論は通用しない

千葉は積雪がほぼなく、業者も多く競争が働きやすい。太陽光と相性のいい地域です。ただし日照時間は東京並みで、補助金も大阪や埼玉に比べれば控えめ。だからこそ、「価格そのものを下げる」ことの効き目が大きい県だと思います。

そして千葉県で忘れてはいけないのが台風です。2019年に千葉市で最大瞬間風速57.5メートルを記録し、約93万戸が停電した土地です。「いくら安くなるか」と同じくらい、「どれだけ丈夫に、誰が施工するか」を見て業者を選んでください。ここは補助金では埋められません。

あとはお住まいの市の制度を確認して、締切に間に合わせること。柏市の太陽光が受付開始から約1か月で停止したように、そして国のDR補助金が予定より半年以上早く終わったように、補助金は待ってくれません。

まずは無料のシミュレーションと一括見積もりで、あなたの家の「発電量・費用・回収年数」と「使える補助金」を具体的に確かめてみてくださいね。

i近隣の都道府県も見る

補助金は県によって仕組みそのものが違います。近隣県と比べると、千葉の制度の位置づけが分かります。東京茨城神奈川埼玉地域から探すに21都道府県の一覧があります。

※この記事の金額・条件は2026年7月時点で各自治体・国の公式ページから確認した目安です。補助金は予算や年度によって変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前には必ず、お住まいの市町村の公式ページと国の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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