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福岡県の太陽光発電・蓄電池|2026年の補助金・発電量・相場と見積もりのコツ

結論:福岡県は「県から直接もらえる補助金」がありません。使えるのは国と市町村。そして住む市によって0円〜83万円の差が出ます

福岡県で太陽光・蓄電池を検討するなら、次の4つを押さえてください。
・福岡県から個人への現金給付の補助金はありません(県の支援は「共同購入」=価格そのものを下げる仕組み)
・補助金は市町村しだい(糸島市・大木町は7万円/kW/北九州市・春日市・久留米市は市の補助なし)
・国の蓄電池DR補助金は2026年5月29日に受付終了(再開予定なし)。2026年後半の主役は市町村の補助金
・九州は全国で最も出力制御が多いエリア。売電をあてにする設計は福岡では危険で、自家消費+蓄電池が効きます

「福岡県で太陽光をつけたら、補助金はいくらもらえるの?」——結論から言うと、お住まいの市町村しだいで80万円以上の差がつきます。糸島市なら太陽光+蓄電池で約83万円、福岡市では太陽光そのものへの補助は0円です。

僕は電気工事士として電気設備に関わりながら、太陽光や蓄電池についても普段から調べ、相談を受けています。この記事では、福岡県内25市町村の補助金を公式サイトで1件ずつ確認して整理しました。金額・条件・受付期間・申請のタイミングまで、2026年7月時点の実際の情報でまとめます。

先に言っておくと、ネット上の「福岡県の補助金一覧」は誤りがかなり多いです。特に「福岡市は太陽光2万円/kW(上限10万円)」と書いている記事が大量にありますが、令和8年度の福岡市に太陽光への補助はありません(市の公式ページで確認済み)。前年度の金額や、廃止済みの制度がそのまま残っているケースも目立ちます。

15市町県内で住宅用の支援が確認できた自治体
最大83万円糸島市・大木町の太陽光+蓄電池の例
0円北九州市・春日市・久留米市の市補助

福岡県の補助金は「3階建て」ではありません。実際は2階建て+価格割引

まず全体像から。補助金の解説記事では「国・県・市町村の3階建てで最大化」とよく書かれます。ただし福岡県では、この説明はそのまま当てはまりません

理由はシンプルで、福岡県から個人に現金を配る補助金が存在しないからです。県が用意しているのは「共同購入」という、まとめ買いで価格そのものを下げる仕組み。お金がもらえるのではなく、買う値段が安くなる制度です。

よくある誤解

  • 福岡県から補助金がもらえる
  • 補助金はどれか1つしか使えない
  • 福岡市は太陽光に2万円/kW出る
  • 九州は日照が多いから売電で儲かる

VS

福岡県の実際

  • 県からの現金給付はゼロ
  • 財源が違えば重ねて使える
  • 太陽光への市補助は0円(蓄電池には手厚い)
  • 九州は全国最多の出力制御エリア
福岡県で使える支援の実像
1階:国の補助金(蓄電池のリフォーム枠・新築のZEH)2階:福岡県の共同購入(現金ではなく価格が下がる)3階:市町村の補助金(2026年後半の主役・0〜83万円の差)

つまり福岡県の場合、現金として積み上がるのは「国」と「市町村」の2階建て。そこに県の共同購入が「値引き」として乗る、という構造になります。ここを正しく理解しておかないと、「県からももらえるはず」と探して時間を無駄にします。

併用例1:福岡市で太陽光5kW+蓄電池14kWhを入れた場合

県内最大の都市・福岡市を例に、「合計いくらになるか」を積み上げてみます。福岡市は太陽光には1円も出ませんが、蓄電池には全国的にも手厚いという、かなり特殊な設計です。

併用例(福岡市・太陽光5kW+蓄電池14kWh)

【3階】福岡市の補助金・太陽光:0円(太陽光は補助対象ではなく「補助を受けるための条件」)・蓄電池:機器費の1/2・14.0kWh以上なので上限45万円【1階】国の補助金(みらいエコ住宅2026・リフォーム枠)・蓄電池:9.6万円(定額・SII登録機器)【2階】福岡県の共同購入・現金給付ではなく価格が下がる(実績:太陽光+蓄電池で33.7%オフ)──────────補助金の合計:約54.6万円+価格そのものの割引

併用例2:糸島市で太陽光5kW+蓄電池10kWhを入れた場合(県内最高水準)

金額だけ見れば県内トップクラスなのが糸島市です。ただしこの制度には大きな落とし穴があります(後述します)。

併用例(糸島市・太陽光5kW+蓄電池10kWh)

【3階】糸島市の補助金・太陽光:7万円/kW × 5kW = 35万円(上限は9kW相当=63万円)・蓄電池:設置費用の1/3(10kWh相当が上限)= 約48万円──────────市の補助金だけで:約83万円

!ただし「必ず全部もらえる」わけではありません

・糸島市は2026年6月29日時点で残り2kW分と市の公式ページに明記されています。実質的に締切間近で、今から間に合う可能性は高くありません・糸島市・宗像市・八女市はFIT/FIPの認定を取ると対象外自家消費30%以上も条件です・大木町・筑前町は、国や県の補助金を受けていると対象外(=そもそも併用できません)。「3階建て」が成立しない自治体があります・国と自治体は財源が違えば併用が原則OKですが、同じ設備に国庫補助が重複すると不可になることがあります・上の金額は2026年7月時点の制度に基づく試算例です。必ずご自身の条件で各窓口にご確認ください

国の補助金【2026年7月の最新状況】蓄電池のDR補助金は終了しました

ここが2026年後半のいちばん大事なポイントです。国の蓄電池補助金(DR補助金)は、すでに受付を終了しています。

DR補助金(家庭用蓄電池・最大60万円)→ 2026年5月29日に終了

正式名称は「DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業」(令和7年度補正)。家庭用蓄電池に対する国の補助として、いちばん金額が大きい制度でした。

iDR補助金の内容と、終了の経緯

・補助金基準額:3.45万円/kWh(初期実効容量)・補助率:設備費+工事費の3/10以内・補助上限:1申請あたり60万円・当初の公募期間:2026年3月24日〜2026年12月10日の予定・実際:交付申請額が予算に達し、2026年5月29日(金)に公募終了・SII(環境共創イニシアチブ)は「公募の再開を行う予定はありません」と明記

つまり、12月まで受付予定だったものが、5月末で締め切られたわけです。「先着順・予算切れで年度途中に終わる」という補助金の怖さが、そのまま出た例ですね。最新状況はSII公式サイトで確認できます。

次年度(令和8年度補正など)で後継の制度が出る可能性はありますが、2026年7月時点で公表されているものはありません。「国の60万円がもらえます」と説明する業者がいたら、その場で公式ページを一緒に確認してください。

太陽光パネル単体には、そもそも国の補助金がない

意外に知られていませんが、太陽光パネルそのものに対する国の補助金は2026年度もありませんみらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠でも、「太陽光発電設備の設置工事」は対象外と明記されています。

だからこそ、太陽光パネルは市町村の補助金が頼りになります。ここが福岡県内で大きく差がつく理由です。そして福岡市のように太陽光には市も出さない自治体だと、パネル分の補助はどこからも出ません。

いま使える国の制度(2026年7月時点)

既築住宅のリフォームなら:みらいエコ住宅2026事業

・蓄電池(エコ住宅設備):9.6万円/戸(定額・SII登録の定置用リチウム蓄電池)・リフォームの上限:100万円/戸(〜平成3年築)/80万円/戸(平成4〜28年築)・第2期の期間:2026年5月13日〜12月31日・※太陽光パネルの設置工事は対象外

i新築なら:ZEH支援事業/みらいエコ住宅2026(併用不可)

ZEH支援事業(令和8年度)・ZEH:55万円/戸(地域区分1〜3)/45万円/戸(4〜8)・ZEH+:90万円/戸(1〜4)/80万円/戸(5〜8)・蓄電システム加算:2万円/kWh・対象経費の1/3・上限20万円/戸のいずれか低い額・公募期間(単年度):2026年5月21日〜12月11日みらいエコ住宅2026(新築):GX志向型125万円/110万円、長期優良80万円/75万円、ZEH水準40万円/35万円※ZEH支援事業とみらいエコ住宅2026は併用できません。どちらが得か試算を※福岡県は地域区分6が中心です

福岡県の支援【共同購入支援事業】現金ではなく「価格が下がる」仕組み

くり返しになりますが、福岡県には太陽光・蓄電池への現金給付の補助金はありません。代わりにあるのが「太陽光発電設備等共同購入推進事業」(みんなのおうちに太陽光)です。

どういう仕組み?

県が公募でアイチューザー株式会社を選定し、協定を結んで実施しています。購入希望者をまとめて募集 → 入札で施工事業者を決定 → まとめ買いで単価を下げるという流れ。いわば「みんなで買うから安くしてもらう」制度です。

共同購入の流れ
参加登録(無料・購入義務なし)県の事務局が入札で施工業者を決定あなた専用の見積もりが届く納得すれば契約・不満なら断ってOK

令和8年度の参加登録期間

参加登録期間(家庭向け):2026年3月18日〜12月16日(2026年7月時点で受付中)・対象設備:太陽光パネル(10kW未満)・蓄電池・参加登録は無料・購入義務なし。「購入契約ではありません」と事務局も明記しています・割引率の実績:太陽光のみ24.2%オフ/太陽光+蓄電池33.7%オフ/蓄電池のみ32.3%オフ・詳細は福岡県公式ページで確認を

!共同購入の注意点

・上の割引率は過去の実績です。年度ごとに変わります・機種や条件は入札で決まったものから選ぶ形になり、自由度は高くありません・大木町・筑前町は「国・県の補助金を受けていると町の補助は対象外」。共同購入は補助金ではなく値引きですが、町の補助と組み合わせる前に必ず町へ確認を・共同購入の見積もりと、自分で取った一括見積もりを並べて比べるのがいちばん確実です

【一覧】福岡県内 市町村の太陽光・蓄電池 補助金(2026年度)

ここが本題です。福岡県内の主要25市町村について、各自治体の公式サイトで1件ずつ確認した2026年度(令和8年度)の補助金をまとめました。金額の大きい順に並べています。横にスクロールできます。

市区町村 太陽光の補助 蓄電池の補助
糸島市 7万円/kW(上限9kW相当=63万円)※FIT不可・自家消費30%以上 設置費用の1/3(上限10kWh相当)※太陽光とセット必須
大木町 7万円/kW(上限9kW相当=63万円)※FIT不可・国県町の他補助と併用不可 価格の1/3(上限15kWh相当)
宗像市 7万円/kW(上限4kW=28万円)※FIT不可・自家消費30%以上 費用の1/3(上限6kWh相当)※蓄電池のみ不可
八女市 4kW以下:8万円/kW・5kW以上:6万円/kW※FIT不可・自家消費30%以上 実施なし(令和8年度は対象外)
福岡市 実施なし※太陽光は補助対象ではなく「補助の条件」 機器費の1/2(〜9kWh:15万円/9〜14kWh:30万円/14kWh〜:45万円)
太宰府市 2万円/kW(上限10万円)※全量売電は不可 2.5万円/kWh(上限10万円)※太陽光と常時接続が必須
筑紫野市 2.5万円/kW(上限10万円)※市内業者との契約が必須 2.5万円/kWh(上限10万円)
筑前町 2.5万円/kW(上限10万円)※国・県の補助金と併用不可 2.5万円/kWh(上限10万円)
大野城市 2万円/kW(上限5kW=10万円)+市内業者なら0.5万円/kW加算 定置用蓄電システム 一律8万円
みやま市 2万円/kW(上限8万円) 2万円/kWh(上限10万円)
柳川市 2万円/kW(上限8万円)※逆潮流ありで連系すること 1万円/kWh(上限4万円)
朝倉市 1万円/kW(上限8万円) 1万円/kWh(上限8万円)※太陽光が設置済みの場合は上限7万円
嘉麻市 2万円/kW(上限8万円)※着工2週間前までに申請 実施なし
那珂川市 太陽光専用の制度なし※住宅改修補助の一項目として工事費の1/10(上限10万円)・市内業者必須 実施なし
久留米市 単独の補助なし※ZEH+・GX志向型・LCCM住宅に10万円/戸(国補助の交付決定が前提) 単独の補助なし
北九州市 実施なし(住宅用)※市公式に住宅用の制度は確認できず 実施なし(住宅用)
春日市 実施なし※市は国・県の制度へのリンク集のみ 実施なし
飯塚市 実施なし※県の共同購入の案内のみ 実施なし
大牟田市 実施なし(住宅用)※省エネ設備補助は事業者向け 実施なし(住宅用)
古賀市 実施なし(住宅用)※太陽光補助は中小企業向けのみ 実施なし(住宅用)
直方市 実施なし(住宅用)※省エネ設備補助は事業者向けで太陽光は対象外 実施なし(住宅用)
行橋市 実施なし※温暖化対策の補助は次世代自動車のみ 実施なし
福津市 実施なし※平成28年3月31日で新規受付を終了(廃止済み) 実施なし
小郡市 実施なし※市公式には県事業の案内のみ(要電話確認) 実施なし
うきは市 市全域の制度はなし※脱炭素先行地域(姫治地区)限定の制度のみ 市全域の制度はなし

!この表の読み方・注意

・金額はすべて2026年7月時点で各自治体の公式ページから確認した目安です・補助金は年度・予算で変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前に必ず公式で最新をご確認ください・「実施なし」は2026年度に住宅用の制度が確認できなかったという意味です(過去にあった自治体もあります)・福岡市を「太陽光2万円/kW・上限10万円」と書いている記事が多数ありますが、令和8年度の市公式ページに太陽光への補助額の記載はありません。太陽光は蓄電池等の補助を受けるための必須条件(補助条件システム)という位置づけです・大野城市を「3万円/kW」と書くサイトがありますが、それは令和4年3月末で終了した旧制度です・福津市を「1万円/kW」と書くサイトがありますが、10年前に廃止された制度です・八女市は令和8年度から自家消費型の制度に切り替わり、太陽光は大幅増額・蓄電池は対象外になりました

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光・蓄電池の補助金2026国・自治体の補助金の仕組み、DR補助金、申請の流れと注意点を電気工事士が解説しています。

主要市の補助金を個別解説【金額・条件・受付期間】

金額が大きい市と、注意が必要な市を個別に見ていきます。

糸島市:7万円/kWで県内最高。ただし残枠がほぼありません

糸島市の補助金(2026年度)

・太陽光:7万円/kW(上限9kW相当=63万円)・蓄電池:設置費用の1/3(上限10kWh相当)※1kWhあたり15.3万円超なら5.1万円/kWhで算定・提出期限:2026年11月30日・条件:交付決定前の契約・発注は対象外FIT・FIP認定は不可自家消費30%以上蓄電池のみは対象外

金額は県内トップ級。ですが、市の公式ページに「2026年6月29日時点で残り2kW分」「0kWになった時点で募集を終了」と明記されています。実質、もう枠がありません。他サイトが「糸島市なら63万円」と書いていても、現実には間に合わない可能性が高いことは知っておいてください。糸島市の公式ページで残枠を必ず確認しましょう。

宗像市:7万円/kWだが上限4kW。FIT不可・自家消費30%以上が条件

宗像市の補助金(2026年度)

・太陽光:7万円/kW(上限4kW=28万円)・蓄電池:設置費用の1/3(上限6kWh相当)※1kWhあたり単価14.1万円以下の機器のみ・受付期間:2026年5月11日〜12月25日・条件:契約・着工の前に申請が必須FIT認定を取得しないこと自家消費30%以上蓄電池のみの申請は不可

単価は糸島市と同じ7万円/kWですが、上限が4kWなので最大28万円。「単価が高い=もらえる額が大きい」ではない典型例です。糸島市(9kW上限)と比べると35万円の差が出ます。

八女市:4kWのほうが5kWより多くもらえるという逆転現象

八女市の補助金(2026年度)

・太陽光:4kW以下は8万円/kW/5kW以上は6万円/kW(10kW未満が対象)・蓄電池:対象外(令和8年度から蓄電池の補助はなくなりました)・申請受付期限:2026年11月27日・条件:交付決定前の着手は対象外(契約・発注も着手とみなす)/FIT・FIP認定は不可自家消費30%以上/新品のみ

ここは面白い設計です。4kW×8万円=32万円に対して、5kW×6万円=30万円。つまり4kWで申請したほうが2万円多くもらえるという逆転が起きます。5kWを検討している方は、屋根に載る容量と補助額の両方で試算してもらってください。

福岡市:太陽光は0円、蓄電池は最大45万円という特殊な設計

県内最大の都市・福岡市は、他サイトの記載が最も間違っている自治体です。令和8年度の福岡市に、太陽光への補助金はありません。

i福岡市の補助金(2026年度)

・制度名:令和8年度 福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業・太陽光:補助額なし(太陽光は補助を受けるための必須条件という位置づけ)・蓄電池:機器費の1/2(9.0kWh未満:15万円/9.0〜14.0kWh未満:30万円/14.0kWh以上:45万円)・V2H:機器費の1/2(上限20万円)/エコキュート:定額2万円/家庭用燃料電池:定額5万円・受付期間:2026年5月7日〜2027年1月29日・条件:着工前申請が必須太陽光+HEMSの設置が必要/自家消費前提/先着順・予算1億7,180万円

見方を変えると、蓄電池に関しては県内でいちばん手厚いのが福岡市です。14kWh以上を入れれば45万円。これは全国的に見ても大きい部類です。「福岡市=補助が薄い」ではなく「福岡市=蓄電池を大きめに入れる人向け」と理解するのが正解です。詳細は福岡市の公式ページから。

北九州市・久留米市:政令市・中核市なのに住宅用の補助がありません

人口90万人超の北九州市ですが、市の公式サイトを確認した限り、令和8年度に住宅用の太陽光・蓄電池の補助制度は掲載されていません。動いているのは中小企業向けの「3E-Action応援事業」で、これは事業者向けです。

久留米市も、太陽光・蓄電池単独への補助はありません。あるのは「久留米市住宅脱炭素化促進事業補助金」(令和8年度に名称変更)で、国のZEH+・GX志向型住宅・LCCM住宅の交付決定を受けていることが前提の10万円/戸。つまり住宅性能への補助であって、設備単体への補助ではありません。

SOL|電気工事士SOL|電気工事士

今回、福岡県内25市町村の公式ページを1件ずつ確認して驚いたのが、ネット上の情報の精度の低さでした。特に福岡市です。「太陽光2万円/kW・上限10万円」と書いているサイトがいくつもありましたが、市の令和8年度の公式ページを何度読んでも、太陽光への補助額はどこにも書かれていません。太陽光はあくまで「蓄電池の補助を受けるための条件」なんです。それと、大野城市の「3万円/kW」(令和4年3月終了の旧制度)、福津市の「1万円/kW」(10年前に廃止)まで生きているかのように載っていました。金額は必ず自治体の公式ページで確認してください。この記事のリンクは全部そこに飛ぶようにしてあります。

【導入パターン別】補助金でいくら安くなる?シミュレーション

「結局いくら安くなるの?」を、2つの導入パターンで計算します。2026年7月時点の制度で試算しました。

パターン1:太陽光5kW+蓄電池10kWhのセット導入

いちばん多い組み合わせです。設備の総額は約280万円(太陽光5kW=約135万円+蓄電池10kWh=約145万円)を前提にします。

太陽光5kW+蓄電池10kWh:補助金の積み上げ(糸島市の例/単位・万円)
35%48%
糸島市の太陽光(7万円/kW×5kW)(35%)糸島市の蓄電池(設置費用の1/3)(48%)

※合計 約83万円。約280万円の設備が実質約197万円に。ただし2026年6月末時点で残り2kW分。2026年7月時点の制度に基づく試算例

約83万円糸島市の補助金の合計
約197万円実質負担(280万円−83万円)
約30%負担軽減率

同じ構成でも、市が変わると大きく違います。並べてみましょう。

太陽光5kW+蓄電池10kWh:市町村別の補助金合計の目安
糸島市83万円
大木町83万円
宗像市56万円
八女市30万円
福岡市30万円
筑紫野市20万円
太宰府市20万円
筑前町20万円
大野城市18万円
みやま市18万円
柳川市12万円
北九州市0万円

※市町村の補助金のみの合計(国の9.6万円は含まず)。宗像市は上限4kW、大野城市は上限5kWで試算。八女市は蓄電池が対象外のため太陽光のみ。福岡市は太陽光0円+蓄電池30万円。上限・条件により変動。2026年7月時点の目安

糸島市・大木町と北九州市で約83万円の差。これが「福岡県の補助金は市町村しだい」という意味です。

もうひとつ注目したいのが福岡市の順位。太陽光が0円でも、蓄電池の30万円で筑紫野市や太宰府市を上回ります。しかも蓄電池を14kWh以上にすれば45万円まで伸びるので、福岡市民は「蓄電池を大きめに」が合理的な戦略になります。

パターン2:蓄電池のみを追加導入(すでに太陽光がある場合)

卒FIT後などに「蓄電池だけ追加したい」というケース。ここは自治体によって明暗がはっきり分かれます

!蓄電池のみ10kWhを導入する場合(2026年7月時点)

国:9.6万円・DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日に受付終了・再開予定なし・みらいエコ住宅2026のリフォーム枠なら9.6万円は使えます市町村:0〜30万円と大差・福岡市:30万円(機器費1/2・9〜14kWh。既設の太陽光+HEMSがあれば対象)・太宰府市・筑紫野市・筑前町・大木町・みやま市:10万円/大野城市:8万円/朝倉市:7万円/柳川市:4万円糸島市・宗像市は蓄電池のみでは対象外(太陽光とのセットが必須)・八女市・嘉麻市・那珂川市は蓄電池の補助がそもそもありません──────────合計の目安:約9.6万〜約39.6万円(例:福岡市なら国9.6万+市30万=39.6万円

太陽光+蓄電池のセット

  • 補助金 合計 約83万円(糸島市の例)
  • 市の補助が太陽光分もフルに乗る
  • セット必須の市でも対象になる
  • 負担軽減率 約30%

VS

蓄電池のみ

  • 補助金 合計 約39.6万円(福岡市の例)
  • 国のDR補助金が終了して激減
  • 糸島市・宗像市では対象外
  • 負担軽減率 約27%

大阪など他府県と違って、福岡県は「蓄電池のみ」でもそこそこ戦えます。理由は福岡市の30〜45万円という手厚さ。ただしこれは福岡市民限定の話で、糸島市・宗像市では蓄電池のみは門前払い、八女市・嘉麻市には制度自体がありません。

結論として、福岡市にお住まいなら蓄電池のみでも十分検討価値ありそれ以外の市町村なら太陽光とセットが圧倒的に有利です。

補助金申請で失敗しない5つのポイント

今回25市町村を調べて分かった、福岡県で特にハマりやすい落とし穴をまとめます。

「契約前・着工前の申請」が必要な自治体が多数派

補助金の原則は「契約・着工の前に申請」です。福岡県では福岡市・糸島市・宗像市・八女市・筑紫野市・柳川市・朝倉市・大木町が着工前申請。糸島市・八女市・大木町は「契約・発注も着手とみなす」ため、業者にハンコを押した時点でアウトです。嘉麻市はさらに厳しく「着工2週間前まで」に提出が必要です。
一方、大野城市・太宰府市・みやま市・筑前町は事後申請(設置完了後)。久留米市は国の交付決定通知を受け取ってから市に申請という順番です。「うちの自治体はどっちか」を最初に確認してください。ここを間違えると、金額がいくら大きくても1円ももらえません。

先着順・予算切れで年度途中に終わる(糸島市が実例)

ほぼすべての自治体が先着順で、予算に達した時点で終了します。国のDR補助金が、12月まで受付予定だったのに5月29日で終わったのがいい例です。
福岡県内では糸島市が2026年6月29日時点で残り2kW分と、実質もう終わっています。筑紫野市は5月25日時点で予算残額370万円大木町は6月1日時点で残り約1,121万円。太宰府市は前年度(令和7年度)に2月13日で受付終了した実績があります。一方、福岡市は予算1億7,180万円、大野城市は約1,978万円と比較的余裕があります。「まだあるうちに動く」が鉄則です。

FITを申請すると対象外になる自治体がある(福岡の最重要ポイント)

これが福岡県で最も見落とされやすい落とし穴です。糸島市・宗像市・八女市・大木町は、FIT・FIPの認定を取ると補助金の対象外になります。さらに糸島市・宗像市・八女市は自家消費30%以上が条件。
つまり金額の大きい上位4自治体が、すべて「売電しないこと」を前提にしているということ。「売電で稼げます」という提案を受けている方は、その提案と補助金が両立しません。逆に柳川市・嘉麻市は「逆潮流あり」(=売電すること)が条件太宰府市・大野城市・みやま市・筑前町は「全量売電は不可」と、自治体ごとにバラバラです。

「併用不可」「セット必須」「市内業者必須」の条件を見落とさない

福岡県で特に注意なのが併用不可です。大木町・筑前町は「国・県の補助金を受けていると町の補助は対象外」。他県の記事によくある「国と自治体を重ねて最大化」が、この2町では通用しません。どちらか有利なほうを選ぶことになります。
セット条件も要確認。糸島市・宗像市は蓄電池のみ不可(太陽光との併設必須)、福岡市は太陽光+HEMSの両方が必須太宰府市の蓄電池は太陽光と常時接続が条件です。さらに筑紫野市・那珂川市は市内業者との契約が必須大野城市は市内業者なら0.5万円/kW加算という地元業者要件もあります。

容量の刻みで金額が変わる。申請前に必ず試算する

福岡県は容量の区切りで金額が跳ねる制度が多いのが特徴です。八女市は4kW以下なら8万円/kW、5kW以上なら6万円/kWなので、4kWのほうが5kWより2万円多いという逆転が起きます。
福岡市の蓄電池は9kWh・14kWhが境目で、15万円→30万円→45万円と倍々に増えます。13.9kWhと14.0kWhで15万円も違うわけです。宗像市は太陽光の上限が4kW、大野城市は5kWなので、それ以上載せても補助額は増えません。「載る容量」ではなく「もらえる額が最大になる容量」で設計してもらいましょう。

i迷ったらこの順番で

1. お住まいの自治体の公式ページ(「◯◯市 太陽光 補助金 令和8年度」で検索)で制度の有無と残予算を確認2. 着工前申請か事後申請かを確認(ここを間違えると全部パー)3. FITを申請していいのかを確認(福岡は「FIT不可」の自治体が上位を占めます)4. 容量の刻みを確認して、もらえる額が最大になる構成を試算5. 相見積もりを取る(業者にその市の申請代行ができるかも確認)

福岡県の日照時間と発電量の特徴

補助金の話が続いたので、肝心の「福岡で本当に発電するのか」も確認しておきましょう。ここでもネット上の情報とのギャップがあります。

「九州は日照が多い」というイメージがありますが、気象庁の平年値(1991〜2020年)によると、福岡の年間日照時間は1,889.4時間。実は東京(1,926.7時間)より少なく、大阪(2,048.6時間)とは160時間の差があります。

年間日照時間(気象庁の平年値 1991〜2020年)
大阪2048.6時間
東京1926.7時間
福岡1889.4時間
札幌1718.0時間

※気象庁の観測地点別の平年値。福岡は東京よりも日照時間が短い

!よくある誤情報:福岡は「日照時間が多い」わけではありません

「福岡は日照時間が長く太陽光に適している」と書いているサイトがありますが、気象庁の平年値では福岡は1,889.4時間で、東京より約37時間少ないのが事実です。理由は。福岡は日本海側の気候の影響を受け、12〜2月は曇りや雨が多い(1月はわずか104.1時間)。九州=南国のイメージとは裏腹に、冬の日照は弱いんです。とはいえ太陽光に向かないという意味ではありません。年間発電量は全国平均並みで、積雪がほぼないぶん冬のロスも少ない。誇張された数字で判断しないことが大事です。

月別に見ると、福岡の特徴がはっきり出ます。5月(204.1時間)と8月(200.9時間)がピークで、1月(104.1時間)が底。そして見逃せないのが6月の145.2時間——梅雨で5月から60時間近く落ち込みます。

福岡の月別 日照時間(気象庁の平年値 1991〜2020年)
1月104.1時間
2月123.5時間
3月161.2時間
4月188.1時間
5月204.1時間
6月145.2時間
7月172.2時間
8月200.9時間
9月164.7時間
10月175.9時間
11月137.3時間
12月112.2時間

※5月がピーク、6月は梅雨で急落、1月が最低。年間合計1,889.4時間

発電量の目安は、太陽光1kWあたり年間およそ1,000〜1,100kWh。福岡なら1,050kWh前後を見ておくと現実的です。5kWのシステムなら年間5,250kWh前後。冬でも積雪による発電ロスがほぼない点は福岡の強みです。

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の発電量の目安1kWあたり・容量別・地域差の発電量の目安を、電気工事士が数字で解説しています。

九州電力の出力制御と売電:福岡で「売電頼み」が危険な理由

ここが福岡県で太陽光を考えるうえで、補助金の次に大事な話です。他県のページには出てこない、九州固有の事情があります。

九州は全国でいちばん出力制御が多いエリア

出力制御とは、電力が余りそうなときに電力会社が太陽光の発電を一時的に止める仕組みです。止められている間は売電収入がゼロになります。

そして九州は、全国で最も出力制御が多いエリアです。九州は日照条件がよく太陽光の導入が全国で最も進んだ結果、晴れた日の昼間に電気が余るようになりました。しかも本州との連系線の容量に限りがあり、余った電気を他エリアへ十分に送れません。

エリア別の出力制御率(2024年度・資源エネルギー庁の資料より)
九州6.1%
中国5.8%
四国4.5%
東北2.5%
関西2.14%
中部1.40%
北海道0.79%

※出力制御率=発電できたはずの電力のうち制御された割合。九州は制御電力量も約10億kWhで全国最大。九州は2023年度の6.7%から微減

つまり九州では、発電できたはずの電気の6%前後が捨てられているということ。資源エネルギー庁の資料でも、2025年度の九州エリアの見込みは6.1%程度とされています。

だから福岡では「自家消費+蓄電池」が効く

出力制御を受けても、自宅で使う電気(自家消費)は影響を受けません。制御されるのは「系統に流す分」だけだからです。

さらに蓄電池があれば、制御される時間帯の発電を貯めて夜に使える。捨てられるはずだった電気が、そのまま電気代の削減になります。出力制御が全国一多い九州は、裏を返せば蓄電池の価値が全国一高いエリアということです。

ここで冒頭の話とつながります。糸島市・宗像市・八女市・大木町が「FIT不可・自家消費30%以上」を条件にしているのは、偶然ではありません。九州の系統事情を踏まえて、自治体があえて自家消費型を後押ししているわけです。

2026年度の売電価格と、九州電力の卒FIT単価

i福岡(九州電力エリア)の売電価格【2026年度】

FIT(住宅用10kW未満・2026年度認定)1〜4年目:24円/kWh5〜10年目:8.3円/kWh(買取期間は10年)・2026年度から初期投資支援スキームが適用され、最初の4年を高く、その後を安くする2段階方式に卒FIT(10年の買取期間が終わったあと)九州電力:7.00円/kWh(税込)・新電力に切り替えると8円前後のプランもあります※参考:資源エネルギー庁の買取価格ページ

注目してほしいのは5年目以降の8.3円卒FIT後の7.00円。一方で、電気を買う値段は1kWhあたり30円前後です。売るより使ったほうが4倍前後お得という計算になります。

ここに九州の出力制御が加わるので、福岡で「売電収入で回収する」という設計は、率直に言っておすすめしません。自家消費でどれだけ電気代を減らせるかで考えるのが、福岡では正解です。

福岡の気象リスクと屋根選び

福岡には、太陽光を載せるうえで知っておくべき地域固有のリスクがあります。

塩害:玄界灘・有明海沿岸は要確認

福岡県は三方を海に囲まれた県です。北は玄界灘(福岡市・宗像市・糸島市・福津市・古賀市)、南西は有明海(大牟田市・柳川市・みやま市・大木町)、東は周防灘(行橋市・豊前市)。県内の主要都市の多くが沿岸部にあります。

海からの距離によって「塩害地域」「重塩害地域」に区分され、該当するとメーカー保証の対象外になる機器があります。目安として海岸から500m以内が重塩害、2km以内が塩害とされることが多いのですが、基準はメーカーごとに違います

特に注意したいのが糸島市・宗像市。この2市は補助金が県内最高水準ですが、同時に玄界灘に面した塩害エリアでもあります。「補助金が出るから」と飛びついて、塩害非対応の機器を入れると10年後に保証が使えません。沿岸部にお住まいなら、見積もり時に塩害対応の機種か、保証は有効かを必ず書面で確認してください。

!福岡の沿岸部で必ず確認する3点

自宅が塩害地域・重塩害地域に該当するか(メーカーごとに基準が違うので、機種を決めてから海岸からの距離で判定してもらう)・提案されたパネル・パワコン・架台が、その区分に対応しているか(対応品でないとメーカー保証が効きません)・パワコンの設置場所(屋外設置が塩害でNGなら、屋内設置に変更が必要になることがあります)

台風:九州北部は毎年のように通過します

福岡は台風の常襲地帯です。太陽光パネル自体は風速60m/秒相当の耐久性で設計されているのが一般的ですが、実際の被害の大半は架台の施工不良飛来物によるものです。

確認すべきは「JIS基準に沿った設計荷重で計算しているか」「自然災害補償が付いているか」の2点。多くのメーカーが10〜15年の自然災害補償を用意していますが、有償オプションのこともあります。見積書に含まれているか、必ず確認しましょう。

積雪はほぼ気にしなくてOK

一方で朗報もあります。福岡は平野部の積雪がほとんどありません。雪下ろしも不要ですし、雪によるパネルの荷重や発電停止をほぼ考えなくていい。雪国と比べると架台のコストも抑えられます

ただし県東部の英彦山周辺や、筑豊の山間部では冬に積もることがあります。山沿いにお住まいなら、念のため業者に確認を。なお、分譲マンションの個人設置は基本的に難しく、補助金の対象も戸建てが中心です。

設置費用の相場と、失敗しない見積もりの取り方

福岡県の設置費用の相場は全国とおおむね同じで、1kWあたり約27〜30万円。住宅用の5kWで135〜150万円、蓄電池10kWhで約145万円が目安です。

約27〜30万円1kWあたりの費用相場
135〜150万円太陽光5kWの目安
約145万円蓄電池10kWhの目安

福岡は九州最大の市場で施工業者が多く、競争が働きやすいのが利点。相見積もりを取れば適正価格に近づけやすい地域です。逆に、訪問販売も多いので「今日契約すれば」に流されないことが大事です。

福岡で費用を抑える4つの方法

相見積もりで複数社を比較(同じ構成でも数十万円変わることがあります)・県の共同購入の見積もりと、自分で取った一括見積もりを並べて比べる(共同購入の割引実績は最大33.7%オフ)・自治体の補助金の締切と残予算に間に合わせる(糸島市のように6月で実質終了する例も)・容量の刻みを最適化する(八女市は4kW、福岡市の蓄電池は14kWhが分岐点)

特に福岡県の場合、「県の共同購入」と「一括見積もり」の両方を取って比べるのが最も確実です。共同購入は手軽で価格も下がりますが、機種や条件は入札で決まったものから選ぶ形。一括見積もりなら複数社の提案・価格・保証を自分のペースで比較でき、塩害対応の可否や、市の補助金の申請代行まで相談できます。どちらが得かは条件次第なので、両方を並べて判断しましょう。

☀️あわせて読みたいくわしくは:太陽光発電の費用・相場20261kWあたり単価・容量別・内訳・費用を抑える方法を、電気工事士が数字で解説しています。

【無料】発電量・回収シミュレーション

「我が家だとどのくらい発電して、何年で元が取れるか」を、下のシミュレーターで試してみましょう。地域・容量・電気代を入れるだけで目安が出ます。

☀️ 太陽光・蓄電池 かんたん回収シミュレーター

お住まいの地域と条件を選ぶと、初期費用・年間の経済効果・回収年数の目安が自動で計算されます。

福岡は日照時間こそ東京より少ないものの、積雪によるロスがほぼなく、年間を通して安定して発電できる地域です。ここに市町村の補助金が乗り、さらに自家消費で電気代を減らす効果が加われば、回収年数は十分に現実的な水準になります。あくまで目安なので、正確な金額は無料の一括見積もりで確認しましょう。

福岡県の太陽光・補助金でよくある質問

福岡県の太陽光の補助金は、いくらもらえますか?

お住まいの市町村で大きく変わります。まず前提として、福岡県から個人への現金給付の補助金はありません(県の支援は「共同購入」=価格が下がる仕組みです)。2026年度でいちばん手厚いのは糸島市・大木町(太陽光7万円/kW・上限9kW相当=63万円)で、太陽光5kW+蓄電池10kWhなら市町の補助だけで約83万円。一方、北九州市・春日市・久留米市・飯塚市・大牟田市・古賀市・直方市・行橋市・福津市・小郡市は市独自の補助がなく0円です。

福岡市の補助金は太陽光2万円/kWだと書いてあるサイトを見ました。本当ですか?

いいえ、令和8年度の福岡市に太陽光への補助金はありません。市の公式ページ(令和8年度 福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業)では、太陽光は補助対象設備ではなく「補助を受けるための必須条件(補助条件システム)」という位置づけです。補助が出るのは蓄電池(機器費の1/2・最大45万円)・V2H(上限20万円)・エコキュート(2万円)・家庭用燃料電池(5万円)で、いずれも太陽光+HEMSの設置が条件になります。

福岡県から直接もらえる補助金はありますか?

ありません。福岡県が実施しているのは「太陽光発電設備等共同購入推進事業(みんなのおうちに太陽光)」で、これは補助金ではなく、まとめ買いで価格そのものを下げる仕組みです。県が公募でアイチューザー株式会社を選定し、協定を結んで運営しています。令和8年度の家庭向け参加登録期間は2026年3月18日〜12月16日で、割引実績は太陽光のみ24.2%オフ、太陽光+蓄電池33.7%オフ、蓄電池のみ32.3%オフです。参加登録は無料で購入義務もありません。

国の蓄電池補助金(最大60万円)はまだ使えますか?

使えません。国のDR補助金(DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業)は、当初2026年12月10日までの予定でしたが、交付申請額が予算に達したため2026年5月29日に公募終了しました。SIIは「公募の再開を行う予定はありません」と明記しています。現在使える国の蓄電池支援は、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠(9.6万円/戸)と、新築のZEH支援事業の蓄電システム加算(上限20万円)です。

糸島市は63万円もらえると聞きました。今から間に合いますか?

難しい可能性が高いです。糸島市の公式ページには「令和8年6月29日時点で残り2kW分」「0kWになった時点で募集を終了」と明記されています。単価7万円/kW・上限9kW相当(63万円)という金額自体は事実ですが、予算がほぼ尽きているのが実態です。他サイトが「63万円」とだけ書いていても、必ず市の公式ページで残枠を確認してください。なお糸島市はFIT・FIP認定が不可で、自家消費30%以上が条件、蓄電池のみの導入は対象外です。

福岡県で補助金をもらうと売電できなくなるのですか?

金額が大きい自治体ほど、その傾向があります。糸島市・宗像市・八女市・大木町はFIT・FIPの認定を取ると補助金の対象外で、糸島市・宗像市・八女市はさらに自家消費30%以上が条件です。一方、柳川市・嘉麻市は逆に「逆潮流あり(=売電すること)」が条件、太宰府市・大野城市・みやま市・筑前町は「全量売電は不可(余剰売電はOK)」です。自治体によって真逆なので、必ず公式ページで確認してください。

九州は出力制御が多いと聞きました。太陽光をつけても大丈夫ですか?

大丈夫ですが、設計の考え方を変える必要があります。九州は全国で最も出力制御が多いエリアで、資源エネルギー庁の資料によると2024年度の出力制御率は6.1%(制御電力量は約10億kWhで全国最大)。ただし出力制御で止まるのは「系統に流す分」だけで、自宅で使う電気は影響を受けません。むしろ蓄電池があれば制御される時間帯の発電を貯めて夜に使えるため、出力制御が多い九州は蓄電池の価値が全国一高いエリアとも言えます。売電収入をあてにする設計ではなく、自家消費で電気代を減らす設計にしてください。

福岡は日照時間が多くて太陽光に向いていますか?

「日照時間が多い」というのは誤解です。気象庁の平年値(1991〜2020年)で福岡の年間日照時間は1,889.4時間。東京(1,926.7時間)より約37時間少なく、大阪(2,048.6時間)とは160時間の差があります。理由は冬で、日本海側の気候の影響を受けて12〜2月は曇りや雨が多く、1月はわずか104.1時間です。ただし太陽光に向かないわけではなく、1kWあたり年間1,000〜1,100kWh程度は発電し、積雪によるロスもほぼありません。

2026年度の売電価格はいくらですか?卒FIT後はどうなりますか?

2026年度に認定を受ける住宅用(10kW未満)のFIT買取価格は、初期投資支援スキームにより1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhの2段階方式です(買取期間は10年)。10年の買取期間が終わったあと(卒FIT)は、九州電力の買取単価が7.00円/kWh(税込)。新電力に切り替えると8円前後のプランもあります。電気を買う値段が1kWhあたり30円前後であることを考えると、売るより使ったほうが4倍前後お得という計算になります。

沿岸部に住んでいます。塩害は大丈夫ですか?

福岡県は玄界灘(福岡市・宗像市・糸島市・福津市・古賀市)、有明海(大牟田市・柳川市・みやま市・大木町)、周防灘(行橋市など)と三方を海に囲まれており、主要都市の多くが沿岸部です。海からの距離によって塩害地域・重塩害地域に該当することがあり、該当するとメーカー保証の対象外になる機器もあります。特に糸島市・宗像市は補助金が県内最高水準である一方、玄界灘に面した塩害エリアでもあります。塩害対応の機器を選んでいるか、保証が有効かを見積もり時に必ず書面で確認してください。

補助金は契約前に申請しないとダメですか?

自治体によって違います。福岡市・糸島市・宗像市・八女市・筑紫野市・柳川市・朝倉市・大木町は着工前申請で、糸島市・八女市・大木町は「契約・発注も着手とみなす」ため業者と契約した時点でアウトです。嘉麻市は着工2週間前までの提出が必要。一方、大野城市・太宰府市・みやま市・筑前町は事後申請(設置完了後)、久留米市は国の交付決定通知を受け取ってから市に申請します。まず「うちの自治体はどっちか」を確認してください。

蓄電池だけ追加したいのですが、補助金は使えますか?

お住まいの自治体によります。福岡市なら国のみらいエコ住宅2026(9.6万円)+市の補助(9〜14kWhで30万円、14kWh以上で45万円)で、合計約39.6〜54.6万円と全国的にも手厚い水準です(既設の太陽光+HEMSが条件)。太宰府市・筑紫野市・筑前町・大木町・みやま市は10万円、大野城市は8万円、朝倉市は7万円、柳川市は4万円。ただし糸島市・宗像市は蓄電池のみでは対象外(太陽光とのセットが必須)、八女市・嘉麻市・那珂川市は蓄電池の補助自体がありません。

まとめ:福岡県は「県からは出ない」。市町村の制度と締切を確認しよう

福岡県の太陽光・蓄電池の補助金について、25市町村を公式サイトで確認して整理してきました。最後にポイントをまとめます。

この記事のまとめ

福岡県から個人への現金給付の補助金はありません。県の支援は「共同購入」=価格が下がる仕組み(参加登録は2026年12月16日まで)・現金として積み上がるのは「国」と「市町村」の2階建て。他県の記事にある「3階建て」は福岡には当てはまりません・金額差が大きいのは市町村。糸島市・大木町なら太陽光+蓄電池で約83万円、北九州市・春日市・久留米市は0円・福岡市に太陽光への補助はありませんが、蓄電池は最大45万円と県内最高水準(他サイトの「2万円/kW」は誤り)・国の蓄電池DR補助金(最大60万円)は2026年5月29日で終了。再開予定なし。太陽光パネル単体への国の補助はもともとなし・九州は全国一出力制御が多い(2024年度6.1%)。売電頼みは危険で、自家消費+蓄電池が効きます・着工前申請・FIT不可・予算切れの3つが最大の落とし穴(糸島市は6月末で実質終了)

福岡は日照時間こそ東京より少ないものの、積雪がほぼなく、九州最大の市場で業者の競争も働きやすい。条件は決して悪くありません。

ただ、福岡ならではの読み替えが必要です。県からは出ない。上位の自治体はFIT不可。九州は出力制御が全国一多い。この3つを踏まえると、「売電で稼ぐ」ではなく「自家消費で電気代を減らす」設計が福岡の正解になります。そしてそれは、自治体が補助金の条件でわざわざ誘導している方向でもあります。

あとはお住まいの市町村の制度を確認して、締切と残予算に間に合わせること。そして相見積もりで適正価格と、塩害対応まで含めた優良業者を見極めること。国のDR補助金が予定より半年以上早く終わり、糸島市が6月末で枠を使い切ったように、補助金は待ってくれません。

まずは無料のシミュレーションと一括見積もりで、あなたの家の「発電量・費用・回収年数」と「使える補助金」を具体的に確かめてみてくださいね。

i近隣の都道府県も見る

補助金は県によって仕組みそのものが違います。近隣県と比べると、福岡の制度の位置づけが分かります。広島岡山兵庫地域から探すに21都道府県の一覧があります。

※この記事の金額・条件は2026年7月時点で各自治体・国の公式ページから確認した目安です。補助金は予算や年度によって変わり、先着順で年度途中に終了します。申請前には必ず、お住まいの市町村の公式ページと国の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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