「ポータブル電源で電気代は節約できる?」「充電1回の電気代はいくら?」という疑問に、電気代の目安単価と各メーカーの仕様で計算して答えます。
ポータブル電源をコンセントで充電して家電に使うだけでは、電気代は減りません。充電と変換のロスがあるぶん、少し増えます。
電気代が減るのは、ソーラーパネルで充電した電気を使うときと、夜の安い電気でためて昼に使うときだけです。それでも金額は年に数千円までで、つなぎっぱなしの待機電力で年1,000〜3,000円ほどかかる機種もあります。
僕はJackery 1000 Newを冷蔵庫とWi-Fiルーターにつなぎっぱなしにしていますが、目的は節約ではなく停電の備えです。この記事では、その違いを数字で見ていきます。
コンセントで充電して使うだけでは、ロスのぶん電気代は少し増える
夜の安い電気でためても、ロスを入れると1kWhあたり数円の差か、逆に高くなる
減らせるのはソーラーで、100Wのパネルで年約3,100円(試算)
ポータブル電源 充電 電気代|1回いくら?
満充電1回の電気代は、容量(kWh)×電気の単価で出せます。
単価は、家電の広告で使う全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価の31円/kWh(税込)で計算しました。

| 機種 | 容量 | 満充電1回の電気代(試算) |
|---|---|---|
| BLUETTI AORA 30 V2 | 288Wh | 約9円 |
| Jackery 1000 New | 1,070Wh | 約33円 |
| Dabbsson 2000L | 2,048Wh | 約63円 |
表の値は空から満充電にした1回分で、充電のロスは入れていません。毎日1回満充電にしても、1000 Newなら月に約1,000円です(33円×30日の試算)。
契約しているプランの単価で計算したい方は、電気料金の明細の「1kWhあたりの単価」に容量をかけてください。
ポータブル電源 電気代節約|減る使い方
充電1回の電気代が分かったところで、本題の「節約になるか」です。結果は、使い方で3つに分かれます。

コンセントで充電して使うだけでは減らない
コンセントの電気をいったん電池にためて、また家電に出すので、そのあいだにロスが出ます。Jackery 1000 Newの公式の使用時間から逆算すると、取り出せるのは家電によって容量の約62〜79%でした。同じ家電をコンセントに直接つなぐより、電気代は少し増えます。ロスの分も電気代です。
夜の安い電気でためても、差は数円
昼と夜で単価が違うプランなら、夜にためて昼に使う方法があります。東京電力の夜トク8は、7〜23時が42.60円、23〜7時が31.64円で、差は10.96円です(燃料費調整額は別)。
ロスを入れずに計算すると、毎日1kWhを夜から昼へ移して年に約4,000円の差になります。ところが取り出せるのが約79%だと、昼の1kWhのために夜に約1.27kWhを入れるので、差は1kWhあたり約2.6円まで縮みます。約62%なら、夜の電気代のほうが約8.4円高くなります。得はほぼ消えます。
ソーラーで充電すると、100Wで年約3,100円
電気代がはっきり減るのは、ソーラーパネルで充電した電気を使うときです。太陽光発電協会の目安では、パネル1kWあたりの発電量は年に約1,000kWhなので、100Wなら年約100kWhです。31円をかけると、100Wのパネルで年約3,100円(試算)になります。
元を取りたい方が気になる年数は、パネルとポータブル電源の値段で大きく変わります。セットで買って元を取るまでの年数は、ソーラーパネルで元は取れるかの記事で機種ごとに計算しています。
普段使い 電気代|つなぎっぱなしの待機電力
節約の話の次は、普段使いの電気代です。つなぎっぱなしにする方が見落としやすいのが、何もつないでいなくても本体が使う電気です。

BLUETTIは本体が使う電気を公開していて、AORA 30 V2はAC出力だけを入れた状態で4.5W、AORA 100 V2は約10Wです。
24時間・365日つなぎっぱなしにして31円をかけると、AORA 30 V2で年約1,200円、AORA 100 V2で年約2,700円(試算)になります。使っていない日も同じです。
僕が1000 Newをつなぎっぱなしにする理由
待機電力がかかると分かっていても、僕は1000 Newを、コンセントと冷蔵庫・Wi-Fiルーターの間にいつもつないでいます。

停電すると20ミリ秒未満でバッテリーに切り替わるので、停電してもネットが切れず、電気が戻っても何も切り替えずに済みます。電気代は少し増えても、停電の備えとして置いているのがつなぎっぱなしの理由です。
ポータブル電源 節電に使うなら選ぶ機能
待機電力のことも分かったうえで、それでも節電に使いたい方は、充電する時間を決められる機種を選びます。
- Anker Solix C1000 Gen 2は、専用アプリで本体への充電のタイミングを決められ、夜に充電して昼に使う節電に使えます
- BLUETTI AORA 100 miniは、夜の割安な電気で充電して昼に給電する使い方を、メーカーが節電の例として挙げています
- ソーラーで使うなら、パネルの入力の上限(W)が大きい機種ほど、晴れた日に多くためられる

ただし前の章のとおり、夜にためる方法はロスで差がほとんど消えます。夜の単価差が大きいプランの方か、ソーラーと組み合わせる方に向いた使い方です。
電気代と節電のよくある質問

容量×電気の単価で出せます。31円/kWhなら、288Whで約9円、1,070Whで約33円、2,048Whで約63円です(ロスを入れない試算)。
コンセントで充電して使うだけなら、ロスのぶん電気代は少し増えます。効果が出るのはソーラーで充電した電気を使うときで、100Wのパネルで年約3,100円が目安です。
コンセントで充電した電気なら安くはなりません。エアコンのように消費電力の大きい家電は、ポータブル電源ではすぐ容量を使い切るので、節約より停電のときの暑さ対策として考えます。
本体が使う電気のぶんだけ上がります。AORA 30 V2(4.5W)で年約1,200円、AORA 100 V2(約10W)で年約2,700円が目安です(31円/kWhの試算)。
まとめ:電気代を減らすならソーラー。つなぎっぱなしは停電の備えとして
- 満充電1回の電気代は、31円/kWhで1000Whクラスが約33円
- コンセントで充電して使うだけでは減らず、夜にためてもロスで差は数円
- 減らせるのはソーラーで、100Wのパネルで年約3,100円。待機電力は年1,000〜3,000円ほど
停電の備えとしてつなぎっぱなしにするなら、僕が冷蔵庫とWi-Fiにつないでいる1000 Newです。
アプリで充電の時間を決めたいならAnker Solix C1000 Gen 2、小さく始めるならBLUETTI AORA 30 V2です。
参照
全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問(目安単価31円/kWh・令和4年7月22日改定)。東京電力エナジーパートナー 夜トク8の料金。太陽光発電協会の発電量の目安(EcoFlow公式ブログの紹介・10月10日時点)。Jackery 1000 New・Anker Solix C1000 Gen 2の公式商品ページ。BLUETTI AORA 30 V2・AORA 100 V2・AORA 100 miniの商品ページと取扱説明書。1000 Newの取り出せる割合は10月10日の公式の使用時間から逆算した値です。そのほかの数字は2026年10月16日時点の内容です。
ソーラーパネルで元を取るまでの年数は、機種とパネルの組み合わせごとに計算した記事があります。



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